どくしょ応援団

本を読もう。何を読もう? 迷ったら「どくしょ応援団」へ。親子で、ひとりで、夢中になれる本との出会いがここに!

オーサー・ビジット

2009年度のレポート [小学校編]

いわき市立入遠野小(福島)

講師:岩井俊雄さん

講師プロフィール

授業風景

 入遠野小学校の6年1組。1時間目から始まった、メディアアーティスト岩井俊雄さんの授業は「リベットくんを使ったオリジナルアニメを作ろう」。「リベットくん」とは、人や動物などをパーツに分けて紙に描き、それを切り抜いて割りピン(リベット)でつないだ手作りおもちゃ。あちこちが動く仕掛けだ。

 「これでアニメを作るって言われても、ピンとこないかな? お手本を見せるね」

 三脚に固定したカメラで、用意したカメのリベットくんを少しずつ動かしながら20カットほど撮影。パソコンにつなぎ、写真を連続して映し出すプログラムで、速度を上げて画面に映すと、アニメのような連続映像になる。カメは、画面の中で跳び上がったりクルクル回ったり、コミカルに動き出した。「動いた!」「すげぇ!」。子どもたちは、食い入るようにのぞきこんだ。

 さっそく、3班に分かれて作業開始。だが、意外と難しいのがリベットくん作り。何を作るか、どこをリベットでつなぐと面白く動くか。なかなか決まらない。岩井さんのアドバイスを受けながら手探りするうちに、2時間目も終わってしまった。

授業風景
授業風景
授業風景

 盛り上がったのは3時間目。おじいさんと釣りをテーマにした班の試作品が見事に動くと、「やった、やった!」と大騒ぎ。ほかの班も刺激されて、あとはどんどんはかどった。「もっと細かく撮ってなめらかな動きにしようよ」「背景も動くと面白いかも」と、撮影にも熱が入る。

 いろんなアイデアが飛び交って、1分ほどの作品が三つ完成した。釣りのほかは、ソフトボール選手の話と、黒板のまわりをツチノコやら竜神やらがうごめく、「算数の時間」と題した作品だ。

 5時間目には、全校の子どもたちの前で発表会。岩井さんの音楽がつき、ぐっとかっこよくなった映像がスクリーンに映し出されると、下級生から歓声と拍手が上がった。

 「子どもたちに静止画の撮影までやってもらうのは、初めての経験。僕がやるよりも面白い動きがあったり、ストーリーに笑いやオチがあったり。子どもはすごいなぁ」と、岩井さんも感激ひとしおだった。

 ●福島県いわき市、全校85人、松井義孝校長。6年1組は14人、担任は浅井斉先生。


 入遠野小学校の子どもたちがつくったアニメーション作品は、以下のURLでご覧になれます。
 http://www.youtube.com/watch?v=KOt3V4tpOnY

集合写真

佐藤愛那さん

「リベットくんを、アニメになるとどうなるか、想像しながら動かすのが楽しかったです」

鈴木裕暉くん

「シャチのリベットくんを作りました。歯をギザギザにしたら、すごく強そうになった」

(文・中津海麻子 写真・白谷達也)
(朝日新聞朝刊掲載2009/10/30)