ISEF2012ピッツバーグ大会

「世界のレベルはすごい。」日本の若き科学者たちは、世界中から優れた研究の集うIntel ISEFに、臆することなく果敢に挑んだ。

世界各地から選ばれた高校生たちが科学技術の自由研究を競う国際大会 Intel ISEF(インテル アイセフ)。2012年は5月13日から6日間、米国ペンシルベニア州ピッツバーグに、約70の国や地域から1500人を超えるファイナリストが集まって開催された。

 JSECからは清真学園高校の矢野更紗さん、創価高校の井戸川直人さん、広島県立広島国泰寺高校の上田和茂さん、土井ひらくさん、志賀浩一さんの計3組5人が出場。それぞれにJSECでの受賞研究をブラッシュアップさせて英語で堂々と発表し、世界のレベルと渡り合った。

 またISEFは審査会のみ行われる訳ではない。ピンバッジ交換会やパーティーが連日用意され、ファイナリスト間の交流が図られる。5人は、この機会を存分に生かそうと各国の若者たちと積極的に接した。

 サイエンス・リポーターとしてISEFに参加したJSEC受賞者の9人は、世界から集まった数多くのハイレベルな研究に圧倒されつつも、ファイナリストに話を聞き、興味を持った研究作品についてリポートをまとめた。

ISEF2012の結果についてはこちら


Intel ISEF2012にファイナリストとして出場した3組

米国物理教育学会および米国物理学会佳作を受賞

[研究概要]  テッポウウオが水中から水を噴射して虫を捕ることにヒントを得て、バケツの水面下から水を発射してみると表面の水が吸い寄せられて一緒に外に出ることを発見、JSECでは数式を使ってこの現象を分析した。さらに水面のオイル除去に応用できないかと検討し、ISEFの発表では、メキシコ湾の原油流出事故で漏れた油を10台の消防車により1年で回収できると導き出した。


動物科学部門で出場

[研究概要]  土中の小動物を植生や気候の違いごとに調べ、特に優占するササラダニの生態についての研究成果をJSECで発表した。この数年におよぶ研究を土台に、ISEFではさらに鋏角(口先にあるハサミ)の縦横比を測ってハサミの強さと食性との形態的な適応に着目。落ち葉の分解程度とそこに生息するダニの関係を詳しく調べ、土壌生態系での重要な役割を示した。


行動・社会科学部門で出場

[研究概要]  長年の観察を経て、他のアリの巣を乗っ取ってしまうトゲアリの「社会寄生」のメカニズムをJSECで詳しく報告。トゲアリの女王がクロオオアリの女王の首にかみついて殺し、栄養を吸い取って産卵するといった行動を紹介した。ISEFでの発表までにトゲアリコロニーの全個体調査でデータを精緻にし、さらにアリの体表ワックスの分析を進めて寄生行動との関係を探った。


【ISEFツアー参加者】

ファイナリスト
名前 学校
矢野更紗さん 清真学園高等学校
上田和茂さん 広島県立広島国泰寺高等学校
土井ひらくさん
志賀浩一さん
井戸川直人さん 創価高等学校
ISEFリポーター
名前 学校
松村末利子さん 富山県立砺波高等学校
大橋慶子さん ノートルダム清心学園清心女子高等学校
松本愛さん
澤田春那さん
福田奈緒さん 自由ケ丘高等学校
添田晃斉さん
松岡佳那さん 広島大学附属高等学校
中村香織さん
木下侑里香さん 立命館高等学校