JSEC2010 ファイナリスト

 テレビで明石の歩道橋事故などの事例を見て、人が倒れるとはどういうことか、どんなふうに事故が起こるのかと興味を持って研究してみました。

 今回は同じ形状のドミノを使っていますが、審査委員の先生から、対象の重さを不均一にすると結果がどう変わるかも調べたらいいとアドバイスをいただいたので、今後ぜひやってみたいと思います。


 熱帯魚のエサに使うアルテミアという節足動物は、幼生の時期にとても特徴的な泳ぎ方をします。これを力学的に解析しました。

 生後4〜6日の個体がたくさん必要なので、タイミングを変えてどんどん孵化(ふか)させるのが大変でした。他の生物にはないアルテミアのユニークさを確認し、それを数式にまとめることができて興味深かったです。


 片側が閉じているフルートが「開管」に分類されるのはなぜか知りたくて、太さや穴の位置を変えた横笛のモデルをいくつも作って実験しました。それぞれの音圧の極小値を調べるとき、吹き方によって計測値が変わるので、条件をそろえるのが難しかったです。

 最終的になぜフルートが開管とされるのかを自分たちで理解し、楽器そのもののおもしろさも再確認しました。


 飛行機の速度計測などに利用されるピトー管について研究し、計測の誤差1%未満のピトー管を実現することができました。管の構造自体はシンプルなので、高校生が身近な素材を使ってもこれほど精度の高い機器を作れるところがおもしろかったです。

 今は音に関する新しい研究をしているところで、来年もぜひJSECに挑戦したいと思います。


 あるとき塩漬けの桜の花弁が青くなっているのを偶然発見して、変色の原因を調べようと思い研究をしました。最初は全く見当がつかないので、葉をゆでたり、枯れた葉を使ったり、酢につけたり、思いつくことは何でも試しました。

 最終的に、この青色は有害なものではなく、食品としても問題がないことが確認できたのでよかったです。


 大学入試センター試験でギ酸の酸化還元反応を前提とした出題がされていることに疑問を持ち、検証してみたのがこの研究です。結果的に、それほど明らかな反応は得られないというのが僕の結論でした。高校生に教える内容は、誰が見ても間違いがないといえるものであるべきだと思いますから、この研究が高校生の学習に役立ってくれたらうれしいです。


 ある実験の過程で、偶然、三酸化銀を生成することができました。これを使って研究を重ね、普通の銀より高い抗菌効果があることなどを発見しました。

 三酸化銀は値段の高い物質ですが、僕たちの方法だと効率よく安く作ることができます。英語の論文でもこういう方法に言及しているものはなかったので、面白い結果が出たと思います。


 導電性ポリマーは「電気を通すプラスチック」といわれるもので、その導電性の鍵を握るのは共役二重結合という原子の結合です。この結合は色素のなかにもあるので、色素を加えることでどんな性質変化が起こるかを調べました。

 これまでのところ、リコピンとアントシアニンが有望であることはわかったものの、まだ課題も残っているので今後も研究を続けたいです。


 クマムシは乾燥状態ではすごい高温・低温や強い放射線にも耐えることができ、水をかけると蘇生して動き出すという不思議な生き物です。それほど強いのに物理的ダメージには弱いので、実験中の取り扱いにはとても神経を使いました。

 コケのなかから1ミリ以下のクマムシを採取する作業は大変でしたけど、みんなで一緒にやれたので楽しかったです。


 紅葉したカエデの葉に含まれる色素のアントシアニンについて研究し、アントシアニンの生成には温度と糖の存在と紫外光が重要であることがわかりました。

 ただ、アントシアニンは栄養分でもあるので、せっかく栄養をためた葉を落とすのは不思議です。種の生き残りに役立つ理由があるかもしれないので、大学でも植物の研究を続けたいと思います。


 条痕色というのは鉱物を判別する指標とされているのに、これまで正確な定義がなかったので自分たちで研究してみました。部活動のみんなで夏休みを全部使い、50マイクロメートルの粒子を集める作業は本当に大変でしたけど、いい思い出になったと思います。来年は後輩たちがこの研究を発展させてまたJSECに参加してくれると思うので、楽しみにしていますす。


 同級生に車椅子で生活している子がいるのですが、通常の天体望遠鏡は使えないんです。あのすばらしい天体の世界をぜひ見せてあげたいという思いで、車椅子でも使える望遠鏡をつくろうとこの研究を始めました。彼女が初めて望遠鏡をのぞいたときの喜んだ顔は忘れません。こうした科学のバリアフリーを広めたいです。


 ある日、授業中にフッとこの数式を思いつきました。そして「これは正しい。ぜったい応用できる」と直感しました。アイデアを書きため、一気に研究を進めました。ただ数式というのは、一般の人が見ても何のことかわからないことが多い。どうわかりやすく伝えるかをプレゼンでは心がけました。これからも一人で研究を続けます。


 これまでは「目がない」と思われてきたプラナリアの突然変異。でも本当は目が桃色になっていただけ。それを日本で初めて発見しました。桃色眼のプラナリアは分裂によっても遺伝することを突き止めました。突拍子もない発見があるのが、科学のだいご味。プレゼンは緊張したけれど、去年よりはうまくできたと思います。


 僕の学校には高校では珍しい「長高水族館」という水族館があり、自然科学部で運営しています。先輩たちはここで、カクレクマノミの繁殖にも成功しているんです。僕の研究では、クマノミが生まれる前から視覚を認識していることがわかりました。これからもこの水族館で継続的な研究を続けていきたいです。


 シカのフンの研究で、JSECには3回目の出場。いらない外来種を生えさせない植物アレロパシーがシカのフンにあることを突き止め、その実用化に向けて研究を進めてきました。プレゼンでは厳しい指摘も受けましたが、この場で3度も発表できたことは大きな財産です。誰もやっていないシカのフンの研究を続けてきてよかったです。


 観測で使うフラットフィルムは自分たちでつくりました。夜、学校に泊まり込んで観測することも。この方法は調節が難しく、「ちょうどいいところ」を探すのが大変。でも予測と観測が一致したときはうれしかったです。天文気象部の後輩たちには、より難易度の高い研究にチャレンジしていってほしいです。


 先輩たちの研究を引き継ぎました。ガンマ線で固定することはあるのですが、アルファ線ではほとんど誰もやったことのないんです。初めての試みで、夏休みを返上してデータ分析をしたりしました。肉眼では見えないものが見えるのが楽しいです。プレゼンではいろいろ意見をもらい、これからの研究の参考になりました。


 逃げ水は夏しか発生しないので、実験できる期間は限られています。実験装置も何度も壊れました。数値計算をして予測し、暑い屋上で実験を繰り返して裏付けできたときは本当におもしろい。逃げ水のことを調べているのは私だけ。説明したいことはいっぱいあって、プレゼンで「おもしろいね」と言われるとうれしかったです。


 インフルエンザ対策の消毒スプレーを自分たちで供給できればと思い、この研究を始めました。オゾン水を生成するための放電装置は、自分たちで回路をつくりました。あまり準備ができず臨んだプレゼンでしたが、ありがたいアドバイスもいただけました。安定して取り出すためにはまだまだ改良が必要、実用化に向けてがんばります。


 自分たちで被験者と実験者の両方をやり、同じ場所で1人4回以上、計500回は測定しました。パターンをもったきれいな波形が現れるのがうれしいです。この研究を進めれば、個人認証システムとして応用できると思います。プレゼンは難しく、質問されたらどうしようと思いましたが、言いたいことは伝わったと思います。

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