JSEC2011

JSEC2011 第9回高校生科学技術チャレンジ

 3月に未曽有の大震災が日本を襲った2011年、第9回を迎えた高校生科学技術チャレンジ(JSEC2011)の応募は、例年を下回るどころか、よりハイレベルな研究作品が前半を上回る176件寄せられた。被災した東北地方からの応募や震災後の日本を明るく元気にしたいという意欲に満ちた研究も集まり、審査委員に大きな感動を与えた。

 12月3日(土)、日本科学未来館(東京・お台場)で開催された最終審査会にコマを進めたのは、厳正なる予備審査と第1次審査を通過した30組(8個人、22チーム)。生徒たちはパネル、写真、標本、モデル、パソコンなどを用意し、研究成果を審査委員にプレゼンテーションしていく。発表はどれもよくまとまり、高校生たちは専門的な質問にも堂々と回答していた。

 各組が取り上げたテーマは地学、生物学、物理学、化学、数学など多岐にわたるが、根気のいる実地調査を何度も繰り返してまとめた研究、地元の自然環境を題材にした研究、「お金のかからない実験法を考えた」という研究など、高校生らしい発想や工夫が随所に生かされていた。

 グランドアワード3賞と特別協賛社賞、協賛社賞、主催者賞を受賞した8組の中から3組が2012年5月に米ペンシルベニア州ピッツバーグで開催される科学技術の国際的祭典「Intel ISEF 2012」で研究発表を行い、5組はサイエンスリポーターとして参加する。表彰式で審査委員代表の上野信雄・千葉大学大学院教授が述べたように、最終審査30組に残ったこと自体が大変な栄誉であり、彼らの研究に質の優劣などほとんどない。このうち誰がISEFに派遣されるとしても、その代表者は日本の科学教育のレベルと、高校生の意識の高さを世界に向けて力強くアピールしてくれるだろう。