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JSEC2017審査講評

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■ 総評


 高校生科学技術チャレンジ(JSEC)は、高校生の自由な発想に基づく科学技術に関する自由研究のコンテストで、今回が第15回となりました。今年度のJSEC2017には、全国から174件の応募がありました。応募総数は昨年より減少しましたが、書類審査による予備審査と一次審査を通過した30作品は、いずれも昨年同様に力作ばかりでした。最終審査では、ポスター発表による審査会を実施し、着眼点や独創性、研究への情熱や理解度、分析力や実証性、研究を展開する力などについて、厳正かつ慎重に評価しました。全応募作品の分野は昨年と同様に物理、化学、生物、数学、情報、工学・エンジニアリングと広範でした。分野別でみると最終審査に進んだ30作品では、生物系と物理天文系が若干多め、化学とエンジニアリングがその分少なめでした。

 応募作品の課題レポートやポスター発表のプレゼンテーションを通じ、高校生は天体や生態など、身近な自然現象や生態に興味を持っていること、環境やエネルギー、食品などの問題に関心が高いことがうかがえました。また、パソコンやインターネットを使いこなし、情報収集や実験データの解析・保存、画像解析などに上手く活用していること、さらに、理論的な数学や物理の研究などにも応用していることなどがわかりました。研究形態は、高校の部活動や課題研究として少人数グループ研究や個人研究として取り組んだものと、課外活動として自らテーマを設定して取り組んだものとがありました。これらは、新規および継続研究でみると、ほぼ半々でした。

 応募作品には、興味を持って熱心に取り組んだ形跡が認められ、好感がもたれるものが多かったです。一年間の研究の達成度という点から見ると、作品の質的平均レベルは上がっているという印象でした。その背景には、高校教員の指導、大学や研究機関の協力、そして国の理数科自由研究への支援などがあると感じられました。

 なお、最終審査会では、高校生は研究成果について非常に熱心に語り、昨年同様に好感が持たれました。ただし、どのような興味や動機から研究をはじめ、どのように自発的に取り組み、その結果どこまで進めることができ、さらにその先にどんな夢があるかを一連のストーリーとして話すと、より一層、審査員に研究のすばらしさが伝わると感じました。このことは、研究のアブストラクトや課題レポートの書き方についても同様でした。

 最後に、来年も多くの高校生が科学とエンジニアリングに関係する研究に自らのアイデアでチャレンジし、その成果を募集要項に従って充実したアブストラクトや研究レポートに工夫してまとめ、JSECに参加してくることを期待いたします。


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分野別講評受賞研究の評価ポイント

◇ 研究分野ごとに専門の審査委員による総評を掲載します。
◇ 上位受賞作についてはその評価のポイントを専門の審査委員から示しています。
  特別協賛社賞、協賛社賞、主催者賞、テレビ朝日と花王の特別奨励賞は各社の審査委員が講評しています。



◆ 分野別講評 ◆


【生物系分野(動物科学、細胞、分子生物)】

 今年度も非常に優れた作品が多数ありました。その中ではいくつかのタイプに分けることが出来ます。その第1は学生が自分たちで生物現象を見て興味を持ち、新しい取り組みをして成果を引き出したもの。第2は先輩達の仕事を引き継ぎながらも新しいブレークスルーの結果を出したもの。第3は個人で長い間、不思議に思ったり興味を持ったりして取り組んできたことが、今年度、大きな発展を見たものなどがあります。いずれのタイプでも高校生らしい優れた作品が多く見られました。観察装置や観察方法を自分たちで考えたり、創意工夫して情報技術やデータを使ったりしているものも見られました。
 例えば、岐阜県を中心に生息しているが大変、見つけにくいカスミサンショウウオをGISと環状DNA 等を用いて、新しい生息地を発見している研究がありました。他に、面白い行動をするカスミカメムシの希少種を丁寧に観察し、前胸部に新しい器官を見つけ、自分たちで命名(仮称)し、そのうえで形態上からの新しい分類体系を提唱しているものなどが見られました。また、これは植物ですが大型の単細胞生物のオオバロニアに不思議な増殖の仕方と生存システムを見つけ、その単細胞がもつ細胞質と膜と核の動きを調べたユニークな研究もありました。
 他にも大変興味深く、面白い結果を出しているものがあり、今後の発展が楽しみのものが数多くありました。

 

【生物系(植物科学・微生物学)】

 本年度のJSECの植物科学の分野には15作品が出展され、植物の葉の細胞内物質の挙動、それらの新規機能、植物と生態系との関わり方、ユニークな器官構造を持つ植物の生き様、開花の仕組みなど高校生らしい多様な視点からのユニークな研究がありました。その一方で複数種の遺伝子配列を解析して系統関係を考察したり、クロロフィル蛍光による光合成活性の指標を用いたりするものもあり、それらは解析を外注したり特殊な装置を必要とするなど、高校生なら誰でも取り組めるというレベルを超えた内容でした。近年は生物学においても大規模解析(オミクス解析)が当たり前となり、多額の経費のかかる研究が主流となりつつありますが、高校生の研究では無理せず身近な材料、ユニークな現象について創意と工夫で新しいサイエンスを導き出す楽しさを味わって欲しいと思います。最終審査には3件が選ばれ、植物科学分野からは「朝顔の開花の研究」が科学技術担当大臣賞に、「巨大単細胞生物オオバロニアの生存するための工夫」が花王特別奨励賞に選出された。惜しくも賞に選ばれなかったものも含めて、多くがレベルの高い研究でした。

 

【化学系分野】

 今回の応募件数が「生化学」に3件、「化学」に15件、「エネルギー:化学的」に6件と、化学分野がこれまでになく少数でした。このなかで書面による予備審査を通過したのはそれぞれ、0、4、3件の合計7件、そしてファイナリストに選ばれたのが「化学」から1件、「エネルギー:化学的」から2件と、他の物理学や生物学の分野に比べていささか寂しかったのは否めません。それでも選ばれたこの3件は、いずれも有意な研究目標を立てた上で、精緻な研究計画に基づいて多くの実験を重ねた結果が示されており、それぞれ評価に値するものでした。このなかでも特に「エネルギー:化学的」の2件はいずれも、これからの社会のエネルギー源として必須となる水素の製造のために身の回りの廃棄物を活用することを目指しており、リサイクルの観点でも、また省エネルギーの観点でも社会への貢献度が高いものでした。これからの研究の進展で、少しでも早く所期の目標が達成されることが望まれます。

 

【物理関連分野】

 今年は天文観測や実験結果から新しい知見を引き出そうとする作品と、試行錯誤しながら新しいものを発明しようとする作品が多く集まりました。特に天文関連からの応募が多く、しかも非常に優れた研究がありました。この分野には個人研究が多いことも特徴であり、実際の現象から普遍的な法則を見つけ出すために必要な深い洞察力が、個の力として磨かれていることがわかりました。これから、日本における将来の科学技術の発展を期待できるため、審査は楽しい作業でした。継続研究についても、単純にこれまでの研究の続きといったものではなく、それを応用して今後の展開を感じさせる研究に変わりつつあると感じました。ただし、もう一歩踏み込んで実験結果を解析したり、観測データを積み上げたりしてくれれば、新たな発見につながりそうな期待ができる研究があるので、今後はそこに十分な時間を確保してほしいと希望しています。

 

【地学関連分野】

 今年は10件の応募があり、2件の優秀な研究が最終審査に臨みました。小さいところでは岩石の微構造の研究がありましたが、竜巻やスプライト、放射温度計など気象現象に関する研究、減少する在来種や魚の棲まない池などの環境問題、土砂災害や海岸浸食や、あるいはリモートセンシングを利用したものなど、研究は広範にわたっています。環境をめぐる現代的課題に貢献したいという高校生の気持ちがよく伝わってきます。ただし、それらの問題にむかうのに、どのようなデータをとればよいのか、自分のもっているすべての知識を使って、論理的に考えてみてください。友達や先生とも議論してみてください。それから仮説をたて、どうやって検証していくかを考えてください。地学の分野はなかなか実験のできないものが多いです。だからリモートセンシングや気象庁から出ているデータを使用して考察している研究も多くなっています。しかし、やはり野外に出て、よく観察して、自然からデータをもらってくる方向に研究を進めていただきたいと思います。

 

【数学・コンピューター科学関連】

 数学関係の応募課題のレベルは、年々高くなっています。ファイナリストに残った3課題はいずれも優秀な作品でした。数学の課題に関して特記すべきことは、計算機による実験と理論解析とを併せ持った課題が複数あったことです。この場合、作成したプログラムの動作の正さが問題になる。また今回は、コンピュータサイエンス関係課題の応募数は少なかった。特記すべきことは、インターネットや既存の情報処理システムを有効に利用した応募課題が、優秀な成績を収めたことです。インターネット上には公的機関の公開する観測データが多数公開されています。それらを有効に利用することは、プロの研究者も現在積極的に採用しています。しかし、インターネット上のデータを利用する研究には、個人では観測や収集が不可能なデータを利用できることと引き換えに、実際の物理現象や観測状況を考慮しない論考に陥ることもあります。この分野の課題の今後のさらなる推進に向けて、応募者だけではなく指導者も、問題点を十分に考慮していただきたいと思います。


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◆ 各賞受賞理由 ◆



【文部科学大臣賞】
 「多点観測によるペルセウス座流星群の研究」

 ペルセウス座流星群を月の無い夜に観測したデータを集め、その発光点と消滅点を3次元的に解析した研究です。特に、3地点における膨大な観測データを注意深く解析していることは特筆すべきことであり、このために統計的な処理も有効となっています。また、3地点での観測を企画し、その共同観測体制を構築した熱意も賞賛すべきものです。結果として、この解析により、流星群の発光点がだいたい同じ高度にあり、そこから流星の核の質量に応じた飛跡となって消滅してゆくことを解き明かしています。さらに流星群の放射点がだいたい一点に収束しており、それが時間とともに移動してゆくことも捉えていて、観測および解析が正確に精密に行われていることが明確です。それらが全体的に高く評価され、文部科学大臣賞として選出されました。


【科学技術政策担当大臣賞】
「朝顔の開花の研究」

 アサガオの開花の研究は個人で長年取り組んできた研究です。これまでの研究で、つぼみ自体に明暗の刺激を感じて開花の時期を決定する仕組みがあることに気づき、その仕組みの解明に取り組みました。花びらの表皮特にスジと呼んでいる部分に導管や気孔が存在していること、スジの表皮を剥ぐと開花しないこと、表皮を剥いでも水に浸せば開花できること、表皮の表面をマーカーで塗りつぶして気孔や導管を塞ぐと開花できないこと、明所では開かない気孔が暗所では開くこと、特に赤色光で気孔が開きにくくなることを明らかにしました。一般的に葉の気孔はフォトトロピンという光受容体が青色光を受けることがシグナルとなって開くとされているが、花弁の気孔が赤色光によって開かなくなるという知見は、赤色光受容体として知られているフィトクロムかあるいは全く新規な赤色光受容体が気孔開閉に関わる可能性を示した点で、たいへん重要でかつ興味深い発見をしたと言えます。花弁の解剖手法やその観察方法、マーカーを利用した気孔の閉鎖の試みなど、研究には独自のアイデアや用いる手法の改良を行っており、独創的で斬新な研究であり、科学技術担当大臣賞に相応しいと言えます。


【科学技術振興機構賞】
「守れ!ふるさとのカスミサンショウウオ
〜GISと環境DNAを用いた新規生息地の発見〜」

 希少な生物を探すフィールドワークは経験と足に頼る地味で地道なものという印象があります。本研究ではGIS(地理情報システム)と環境DNAという最新テクノロジーを用いて、希少種であるカスミサンショウウオの生息候補地を絞り込み、短期間で岐阜県内4ヶ所目となる生息地を確定しました。GISに既知の生息地の植生割合、標高、傾斜度、傾斜方向などの周辺環境データを入力し対象地を5か所に絞り込み、環境水と堆積物のDNA解析を行ったところ、環境DNAが抽出された地点でカスミサンショウウオの卵嚢1対が発見されました。本研究は希少生物のフィールドワークにとどまらず、環境保護の視点でも社会にインパクトを与えることが期待されるので科学技術振興機構賞に選出されました。


【花王賞】
「”副実像”の写像公式化の研究 〜定式化のための行列の特定と可視化〜」

 対称レンズの副実像の写像公式を非対称レンズに拡張した理論解析が見事で、一般式を確立するところまで到達したことが素晴らしかったです。そして、なによりも昆虫の単眼のような複雑なレンズにおいても適応できており、昆虫が副実像でものを見ている可能性を示したことは、副実像の発見に大きな意義を与えていると考えられます。
 また、研究の取組み方としても、担当者それぞれの専門性を活かして物理学、数学から、さらに生物学へと見事に学問を繋げて広げており、あらゆる角度から科学に対して向き合う研究の取組み方は高い評価に値します。3人の計算結果が一致するまで数百回にわたり計算を繰り返した努力とチームワークにも敬意を表します。


【JFEスチール賞】
「木質バイオマスからバイオエタノールを生産できる花酵母の研究」

 科学技術は地球環境などの社会課題を解決し、持続的発展につなげるため、日々進化が求められており、当社も技術でそれらの課題に日夜取り組んでいます。
 今回の研究は、CO2排出抑制などの環境技術に取り組む当社の企業理念に合致した研究テーマであり、バイオエタノールに必要な天然酵母を身近な花の蜜から抽出するという「若い人ならでは」の柔軟な発想を持ったことに新鮮さを感じました。
 また、より良い社会に向けて役立てたいという情熱と、理論を深く理解してとことん実験し、現象を解明する姿勢に科学者としての未来を感じ、その姿に強く共感しました。
 2人のチームワークも素晴らしく、見やすく目を惹くポスターで楽しくプレゼンされていた姿がとても印象的でした。


【朝日新聞社賞】
「Soddyの六球連鎖の拡張」

 「六球連鎖の定理」は、ノーベル賞を受けた英国の化学者フレデリック・ソディが約80年前に見つけたものです。彦根東高の3人は、この定理の数学的な美しさにひかれて研究を始めました。そして、六球連鎖を何度も繰り返したとき、定理そのものと同じように美しい法則があることに気づき、それを数学的に証明してみせたのです。昨今は「何に応用できるのか?」「世の中のどこに役立つのか?」といった実利ばかりが注目されがちですが、3人は「なんだかおもしろそう」という直感に素直に向きあいました。これこそサイエンスの原点です。とかく難解になりがちな数学の理論をわかりやすく伝えようと、模型やグラフィックを使ってプレゼンした点にも好感がもてました。


【テレビ朝日特別奨励賞】
「こんにゃくシルク
〜こんにゃく飛粉配合人工飼料による高機能シルクの創出〜」

 本研究は、地元・群馬県の特産品である こんにゃくを作る過程で出る廃棄物・飛粉をカイコの人工飼料に使い、伝統的産業である養蚕業の復活を願って行われたものです。地元業者や研究者の協力を得ながら、デリケートな生き物と向き合い、伝統的な「上州座繰り器」を使って糸を紡ぐなど、自らの手を使う作業に根気よく取り組んできました。成果としても、生糸の強度・破断点伸度・繊度の向上を確認し、その原因物質やメカニズムについて実験や考察で知見を深め、簡易的に高機能シルクを創出できる可能性を示しました。
 まさに、地域への貢献を目指したものであり、その志を高く評価します。


【花王特別奨励賞】
「不思議な集団生活をいとなむカスミカメムシから謎の器官を発見
〜長崎市RDB希少種ソデフリカスミカメをめぐる生態学と形態学的新知見〜」

 フィールドワークや実験室内での詳細な観察を通して、希少種のソデフリカスミカメの幼虫から成虫まで混棲する集団形成の様子など、その興味深い生態を解明したことが大変素晴らしかったです。研究で一番大切な仮説をたてること、そしてその検証がしっかりできていました。また、ソデフリカスミカメの表面構造の詳細観察のために、実態顕微鏡から走査電子顕微鏡を用いた観察へと踏み込み、今まで誰も見つけられなかった新たな器官「前胸背小孔」を発見し、その機能予測まで行なっていることも評価に値します。「前胸背小孔」発見の学術的意義は大きいので、さらなる研究を通してその機能解明にも取り組んでほしいです。


【花王特別奨励賞】
「巨大単細胞生物オオバロニアの生存するための工夫」

 一見非合理的と考えられる巨大な単細胞生物の何故に着目して作業仮説を立て、それを検証して考察するというプロセスができており、今後の検討課題まで明確にしている点が非常に素晴らしかったです。論文は簡潔で読みやすく、素直かつロジカルな実験観察から、説得力のある結論を見つけ出しています。また、最終審査会での熱意あふれるプレゼンテーションと質疑応答も特筆に値します。今回は針で穴をあける試験群を設定していましたが、その他の温度、塩濃度、明暗等のストレスを与えた際の変化をオオバロニアの生活様式等と比較検討すると、その生態、さらには、同様の生物種の理解が更に進むものと考えられます。今後の予定に記載された点は大変興味深いので更なる研究の深耕を期待します。


【審査委員奨励賞】
「朔望月の季節的変化を用いた地球の公転周期の測定」

 遠く離れたインターネット望遠鏡の観測データを用いることにより、月までの距離等を求め、それらを組み合わせて最終的に地球の公転周期を算出するという研究です。公転周期を算出する方法は複数考えられますが、その中で朔望月の季節的変化に着目し、導き出していることは斬新です。最初に地球と月の距離を算出していますが、これには横須賀市とニューヨーク市に設置されたインターネット望遠鏡の観測データを用いており、ついにこのような手法が可能な時代になったのかと驚かされました。今後は、理科年表等のデータを使うことなく、全て自分の観測データから導き出せるものを見つけてもらいたいと思います。今後の発展が期待され、審査委員奨励賞として選出されました。


【審査委員奨励賞】
「衛星リモートセンシングを用いたコーヒーさび病のモニタリング手法の開発」

 衛星リモートセンシングを利用した研究は、現在さかんに行われています。世界中の詳細で正確なデータを、誰もが得られるようになったからです。データを利用するのは比較的楽ですが、そこから新しい解析手法を導くのは難しいことです。本研究は、その難しさに果敢に挑戦したものです。まず、地道にいろいろな数値の組み合わせから、使えそうな指数を導きだしました。そして、導き出した植生の活性を表わす指数と、被害段階の異なる圃場のその標準偏差とが相関していることに、予見をもたない高校生は、気がつきました。後から見れば、コロンブスの卵かもしれませんが、一般の研究者では見つけられなかった関係です。素晴らしい着想です。プレゼンテーションも理路整然としていました。


【審査委員奨励賞】
「Hydrogen R.Evolution! 〜ごみを用いたReサイクル水素発生!〜」

 環境保護という大きな目標のもと、いずれも生活廃棄物である米菓子用の生石灰系乾燥材と使用済みのアルミホイルを原料に用いて、これからの社会のエネルギー源として必須である水素を、有害ガスの発生を伴うことなく効率よく製造することを目指して、精緻な実験を重ねて目標に則した貴重な成果が得られていることを高く評価します。身の回りの不用品のリサイクルの観点からも、また水素の安全かつ効率的な製造の観点からも、「クリーンリサイクル水素製造方法」を目指すこの研究課題は極めて重要です。今後、各家庭で廃棄されている使用済みの乾燥材やアルミホイルを回収する仕組みが確立され、このシステムの実用化が一日も早く訪れることが期待されます。