2016年はVR元年といわれています。
様々なVRに関する情報を目にするようになり、VRを使ったサービスが身近になりました。
こうした中、2017年、朝日新聞社はニューヨークタイムズなど海外メディアに続き、
日本国内の全国紙に先駆けVRを使用した報道「NewsVR」を始動しました。
朝日新聞社では、この取り組みのスタートにあわせてVRの価値の訴求や、発展・普及を目的に
広くVRコンテンツを募集する「朝日VRアワード」を開催し、136作品の応募を頂きました。
演出家の宮本亜門さんらと審査した優秀作品を発表いたします。

受賞結果発表

『かぞくをのぞくわたし』 丹羽杏(9歳)

作品を見る

作品コメント:丹羽杏さん
ベランダから家族を覗いてみました。

講評:宮本亜門(演出家)
網戸の効果が素晴らしい。もっと覗きたい、という人間の本質がくすぐられます。網戸が家の中と外を見事に分離させて、彼女の表情と室内の母と弟の淡々とした様子が、家族をリアルに感じさせてくれます。また作品コメントが短いのも、見る側の想像力を駆り立て、どんな状況なのか一段と知りたくなります。
後ろを振り返ると巨大な目が見つめていて、驚きといたずらに満ちた無邪気な楽しさが伝わり、上手くVRの特徴を生かした作品だと思います。私自身こんなVR演劇を作りたいと思っていた矢先だっただけに「やられた!」と感じた作品です。

講評:堀江隆(朝日新聞社メディアラボ室長)
一つのレイヤーで違う視点があり非常に面白い作品。
講評:樫山晃生(朝日新聞社映像報道部次長)
レンズに自分の目を近づける発想の大胆さ、柔軟さが素晴らしい作品。普通だったら開けるであろう網戸が閉められ、家族が網戸越しという構図が秀逸です。カメラがないように振る舞っている彼女も作品のストーリーを想像させてくれました。

『それぞれの犬生』 松井敏也(51歳)

作品を見る

作品コメント:松井敏也さん
殺処分寸前で助けられた茨城・水戸のラブラドール・レトリバーと盲導犬になれなかった東京・世田谷のラブラドール・レトリバー。
日本で生活できる人間はかなり幸せだと思うが、ワンちゃんもそうなのでは~と思うのは、日本人のおごりなのだろうか・・・

講評:宮本亜門
屋外と家の中、それぞれ飼っている犬と人間の様子の違いが興味をそそります。捨てられた犬と盲導犬を終えた保護犬、飼い方が対照的で、一方は賑やかに、一方は静寂に満ち、人の姿も伴って、犬と人間の過去を見事に描いています。また、最後にはその二匹が出会うシーンも感動的。飼い主の違う飼い方、生き方までも想像でき、ストーリー性も感じられる温かい作品でした。

講評:樫山晃生
「それぞれの犬生」というタイトル通り、それぞれの犬が余生をどう過ごしているか、舞台を入れ替えながらその場にいるような雰囲気を味わえるいい作品だと思います。

『父の働く姿』 谷本綾香(30歳)

作品を見る

作品コメント:谷本綾香さん
窯から作品を出すときの、陶芸家ならではの緊張感を共有できる作品。一つ一つの作品を真剣に見つめる父の眼差し、それをずっと見て来た娘さんならではの写真作品は、まさに父娘の合作です。窯の中からの意外な視点が面白く、まだ取り出されていない陶器にも親しみが感じられ、作品創りへの愛が感じられる作品でした。

3日間徹夜でこの窯に薪の木を焚べながら、自分で今まで作り上げてきたものを、最終的には火の神様に託し、数日間温度が下がるまで待ち、待ちに待った瞬間を、この度捉えることが出来ました。それも、普段は父しか入ることができない窯の中からの視点で。
満足するものや不満なもの、また想像を超えた結果などから、安堵や落胆や興奮など、父の顔や姿からは様々な感情が感じ取れ、私が尊敬する父の陶芸家にとっての真の姿を見ることができた瞬間でした。
これからも芸術家として活動していく上で、自分を信じ、作品を作り続けるように勇気を与えてくれる、宝物の一枚です。

講評:宮本亜門
窯から作品を出すときの緊張感を共有できる作品。一つ一つの作品を確認する父の眼差し、それをずっと見てきたであろう娘さん。それが窯の中からの視点として表現されていて、それまでのそれぞれの人生が感じられる作品でした。

講評:樫山晃生
窯の中から窯の外の父親を見ている視点で、それまでの父娘の物語が想像できました。四方八方が囲まれている、普段なかなか入れない窯の中を見渡せる構図もよかった。窯の中のレンガの赤く焼けた色がよく表れていて完成度が高い作品と思います。

『支笏湖に暮らす生き物たちを発見!』 北海道大学CoSTEP 村井貴(38歳)

作品を見る

作品コメント:村井貴さん
本作品は2017年10月15日(日)に札幌市青少年科学館で開催した、子ども向けサイエンスワークショップ「没入!バーチャル支笏湖ワールド」で使用するために、北海道大学の学生が主体となって制作されました。
特徴的なのはVRだけで完結せず、現実世界のレクチャーと連動している点です。学生たちによる支笏湖のレクチャーの後、子どもたちにVRで支笏湖を体験してもらい、VRの中で学んだことを予め用意しておいたシートにシールを貼っていく形式をとりました。VRに加え、“場のデザイン”にも配慮したおかげで、子どもたちの教育効果を高めることに成功しました。

VRの中身の部分では、外来種であるウチダザリガニに焦点を当てました。アメリカ原産のウチダザリガニが支笏湖に持ち込まれた結果、元々生息していたニホンザリガニは減少の一途をたどっています。VRですべて詰め込むと教育効果が低下するので、そのあたりのフォローはレクチャーの中で行いました。
工夫したところは、テロップを複数つけて、視線を見るべき対象へ誘導した点です。テロップがないと、どこへ視線を注げば分からなくなります。テロップに気をつけた結果、映像にストーリーが生まれ、子どもたちはVRに没入していました。
*VRの中に黒い帯が出ますが、これは撮影で使った「NIKON KeyMission360」の仕様によるものです。水中撮影時はこのように帯が出ます。
*本作品の対象年齢は7歳以上としています。任天堂3DSやスマートフォンを組み合わせるだけでVRを体験できる簡易VRスコープ「ハコスコ」の推奨年齢(7歳以上)にならっています。

講評:宮本亜門
外来種の自然へ及ぼす影響など、文字による助けも入り、子供への啓蒙、教育という点で有意義な作品です。
今回だけではなく、是非、継続していただくことで、自然の変化や環境問題を考える良いきっかけになると思います。
これからの活動も含めて期待しています。
講評:堀江隆
視点の移動を促すために効果的にライトの灯りを使うなど、教育の視点で将来性がある作品と感じました。VRと教育の親和性の高さと将来性を実感しました。

講評:樫山晃生
皆が行けないような支笏湖の中を、一緒に潜って観察しているという視点がいいです。視点を動かすと、ザリガニやハゼが小競合いするようなシーンも楽しい。テロップも効果的に使われており、教育目的としていい作品だと思います。

『それぞれの犬生』 モコラボ 松井敏也(51歳)

作品を見る

アルファコード社講評
この度は、朝日VRアワードに多数の応募をいただき誠にありがとうございます。
VRというメディアは360度全体をパノラマ撮影できるだけにとどまらず、その場所にいるかのような体験を伝えることができるメディアです。
アルファコード賞では、撮影した人が感じていた事をより体験できた作品を選びました。
犬と人が思い合って幸せに暮らしていることが伝わってきました。自分もその場所にいて「仲間の一人」になったような体験ができ、VRならではの作品だと思います。外で遊んでいる時は一緒に楽しみ、部屋の中でたたずんでいる時はそばに寄り添っているように安心し、見返したくなる良い作品でした。
ぜひこれからも、「心を動かしたことを切り取り、体験としてVRで伝える」という事が増えていってほしいと思います。

※年齢は2018年1月末時点

応募要項

募集期間

2017年9月29日(金)12月25日(月)
募集を締め切りました。

審査発表

2018年1月末(予定)
朝日新聞デジタルNewsVR(Web・アプリ)で発表、公開

審査員


演出家
宮本 亜門

朝日新聞社メディアラボ室長
堀江 隆

朝日新聞社映像報道部次長
樫山 晃生

没入できる面白さ、「VR」の魅力

応募部門

  • ペット
  • 自然

※各部門1作品、最大3点まで

  • ペット部門 : 犬・猫など、ペットを被写体とした作品
  • 人部門 : 家族や友人など、人を被写体とした作品
  • 自然部門 : 自然の風景などを被写体とした作品

賞金

大賞 10万円、各部門賞 5万円

副賞として
RICOH THETA V など

アルファコード賞

Garmin VIRB360 1台とVRiderグラス5台セット

アルファコード水野社長が語るVRの魅力

主催:朝日新聞メディアラボ

協賛:株式会社アルファコード

協力:株式会社リコー

後援:一般社団法人 VRコンソーシアム

募集を締め切りました。
受賞作品は1月末に発表予定です。

募集作品について

360度撮影された動画もしくは静止画を募集します。

静止画

撮影制作された静止画を
当サイトのエントリーフォームから
アップロードしてください。

動画

撮影・制作された動画を
YoutubeVR動画としてアップロードし
本サイトのエントリーフォームから
URLをご登録ください。

VR動画作成・アップロード手順

募集を締め切りました。
受賞作品は1月末に発表予定です。

NewsVRとは

「見る」ニュースから「体験する」ニュースへ
NewsVRは、仮想現実(VR)をより快適に楽しめるよう、朝日新聞社が開発したスマートフォン用のアプリです。
ニュースの現場や話題のスポットなどを、そのばにいるかのように体験できます。

  • NewsVR
  • アプリで魔法のような体験を

  • AppStore
  • GooglePlay

お問い合わせ

朝日VRアワード事務局
メールアドレス:support@vraward-asahi.com