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 地震(じしん)の確率(かくりつ)はどう計算(けいさん)するの?
 ★三重県・広瀬史子(ひろせちかこ)さん(66)からの質問★
           (朝日新聞社発行 2017年11月25日付be掲載)


地震(じしん)の確率(かくりつ)はこう計算(けいさん)する

 ■繰(く)り返(かえ)しの歴史(れきし)を調(しら)べるのよ

 ◆ 藤原先生 ◆
 藤原先生 明日(あした)の朝(あさ)は降水確率(こうすいかくりつ)が70%の予報(よほう)ね。きっと雨(あめ)だから足(あし)もとに気(き)をつけて学校(がっこう)に来(く)るのよ。

 ◇ ののちゃん ◇
 はあい。そういえば大(おお)きな地震(じしん)が来る確率も同(おな)じくらいってニュースで言(い)っていたよ。雨と似(に)た確率だと考(かんが)えると、すぐ来るみたいでなんだか心配(しんぱい)になってきた。

 ◆ 先生 ◆
 太平洋(たいへいよう)で起(お)きる南海(なんかい)トラフ地震のことかな。数時間(すうじかん)が対象(たいしょう)の降水確率とは違(ちが)って「30年(ねん)以内(いない)に」だけど、「起きる確率は70%程度(ていど)」と政府(せいふ)が発表(はっぴょう)しているわね。

 ◇ のの ◇
 どうやってわかるのかな?

 ◆ 先生 ◆
 大きな被害(ひがい)が出(で)るような地震は同じような場所(ばしょ)や大きさで繰(く)り返(かえ)すと考えられているの。だから「だいたい何年(なんねん)ごとに繰り返してきたか?」と「前回(ぜんかい)の地震から何年たったか?」を調べて、次(つぎ)の地震がどれくらい迫(せま)っているか、確率として計算(けいさん)する仕組(しく)みなのよ。

 ◇ のの ◇
 それってご先祖様(せんぞさま)とか偉(えら)い人(ひと)の日記(にっき)を見(み)ればわかりそうだね。

 ◆ 先生 ◆
 正解(せいかい)! まずは地面(じめん)を掘(ほ)って、地震でできた地層(ちそう)のずれや津波(つなみ)で積(つ)もった砂(すな)の厚(あつ)みを調(しら)べることで、地震の時期(じき)や大きさを割(わ)り出すの。古文書(こもんじょ)などに残(のこ)った地震の日付(ひづけ)や被害の大きさとあわせて考えればより詳(くわ)しくわかるわけ。南海トラフ地震はおよそ100~200年間隔(かんかく)で起きていて、前回から約70年たっているから70%程度と計算したの。

 ◇ のの ◇
 お父(とう)さんは家(いえ)の近(ちか)くの「活断層(かつだんそう)」の地震も気をつけなきゃと言っていたよ。でも30年以内に5%らしいから、たぶん起きないよね?

 ◆ 先生 ◆
 それは間違(まちが)いで、とても気をつけないといけないの。南海トラフのような、海(うみ)のプレートが沈(しず)み込(こ)むことで起きる地震が数十(すうじゅう)年から数百(すうひゃく)年間隔なのと違って、陸地(りくち)の浅(あさ)い活断層で起きる地震は1千(せん)年~数万(すうまん)年の間隔がある。だから30年のうちに起きる確率は小(ちい)さく見えがちで、1995年の阪神大震災(はんしんだいしんさい)を起こした活断層は直前(ちょくぜん)の確率が0・02%~8%だったし、去年(きょねん)の熊本(くまもと)地震で本震(ほんしん)を起こした活断層もほぼ0%~0・9%とされていた。小さい数字(すうじ)でも安心(あんしん)できないことはわかるよね。今(いま)は3%を超(こ)えるところは大地震の恐(おそ)れが特(とく)に大きい「Sランク」と位置(いち)づけられている。要注意(ようちゅうい)なのよ。

 ◇ のの ◇
 天気(てんき)予報は雲(くも)の分析(ぶんせき)とかで「そろそろ雨が降(ふ)る」って予想(よそう)できるよね。地震もできればいいのに!

 ◆ 先生 ◆
 地震がいつ来るかを「予知(よち)」するのは、今の科学(かがく)ではできないのが実情(じつじょう)ね。でもいつ起きるかわかっても、倒(たお)れないようにおうちを地震に強(つよ)くしたり、家具(かぐ)を固定(こてい)したりと、結局(けっきょく)できることは同じだよね。日本(にほん)ではどこでも地震にあう可能性(かのうせい)があるのは確(たし)かだから、確率にとらわれずに備えをして、同じ確率でいつか起きる出来事(できごと)を「家がつぶれてしまう」から「物(もの)が棚(たな)から落(お)ちるだけ」に変(か)えればいいのよ。

(取材協力=文部科学省、大木聖子・慶応大准教授、構成=竹野内崇宏)

        ◇

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