
●低気圧(ていきあつ)の居場所(いばしょ)が変(か)わるから
◇ののちゃん 雨(あめ)の季節(きせつ)だね。雲(くも)ってなぜできるの?
◆藤原先生 湿(しめ)った空気(くうき)が空(そら)で冷(ひ)えると、空気のなかの水分(すいぶん)が小(ちい)さな水滴(すいてき)になるの。この水滴や、水滴が凍(こお)った氷粒(こおりつぶ)が集(あつ)まってできるの。冬(ふゆ)の寒(さむ)い日(ひ)には息(いき)が白(しろ)いでしょ。あれと同(おな)じよ。
◇ののちゃん いろんな形(かたち)の雲があるよね。
◆先生 基本的(きほんてき)な形だけで10種類(しゅるい)あって、季節ごとによく見(み)られる雲の形があるわ。雲の形は、上空(じょうくう)の大(おお)きな空気の流(なが)れでだいたい決(き)まるの。高気圧(こうきあつ)とか低気圧(ていきあつ)とか聞(き)いたことある?
◇ののちゃん 高気圧だと天気(てんき)がよくなって、低気圧だと天気が悪(わる)くなるんだよね。
◆先生 そうね。季節によって高気圧とか低気圧の居場所(いばしょ)が変(か)わるから雲の形も変わるの。夏(なつ)は太平洋(たいへいよう)高気圧といって、とても強(つよ)い高気圧におおわれるから、晴(は)れる日が多(おお)いの。強い日差(ひざ)しに照(て)らされると、地表(ちひょう)や海(うみ)から水(みず)がたくさん蒸発(じょうはつ)するの。湿った空気が空をのぼって、冷やされてできるのが積乱雲(せきらんうん)よ。
◇ののちゃん あっ、夏の入道雲(にゅうどうぐも)のことだね。
◆先生 入道雲は夏の雲ってイメージがあるけれど、実(じつ)は夏だけではないのよ。冬にも大陸(たいりく)の高気圧から冷(つめ)たい空気が日本海(にほんかい)に吹(ふ)き込(こ)んできて、海上(かいじょう)の湿った空気が上昇(じょうしょう)するから積乱雲ができるわ。でも、日本に来るころは空が雲でいっぱいになっているから目立たないの。夏は青空(あおぞら)をバックに積乱雲がわき上(あ)がるからはっきり見えるのよ。
◇ののちゃん 春(はる)や秋(あき)の雲はどうなの?
◆先生 春や秋には、西(にし)から高気圧と低気圧が交互(こうご)にやってきて、天気がよくなったり悪くなったりするわ。天気図(てんきず)を見てごらん。「低」のマークの低気圧に、半円(はんえん)や三角(さんかく)がたくさん並(なら)んだ線(せん)がのびてるでしょ。前線(ぜんせん)といって、暖(あたた)かい空気と冷たい空気が出合(であ)うところよ。前線のそばには雲ができやすいの。
◇ののちゃん そういえば、天気予報(よほう)で「前線が近づいて天気は下(くだ)り坂(ざか)」って言(い)ってた。
◆先生 図(ず)を見てみて。東の冷たい空気の上(うえ)に、西から暖かい空気がはいあがる温暖(おんだん)前線のそばでは、東(ひがし)から巻雲(けんうん)、巻層雲(けんそううん)、高層雲(こうそううん)、乱層雲(らんそううん)などができるわ。逆(ぎゃく)に、西からくる冷たい空気に東の暖かい空気が押(お)しあげられる寒冷(かんれい)前線では、積乱雲や積雲(せきうん)ができるの。
◇ののちゃん 秋は空の高(たか)いところの雲までよく見えるけど、春はそこまで見えないよ。
◆先生 秋は空気がカラッとすんでいるから、空高くにできる巻雲までいろいろな種類の雲が見えるわ。春は暖かくて水分がたくさん蒸発するから、空がかすんで雲が見えにくいの。
◇ののちゃん 夕焼(ゆうや)けの次(つぎ)の日は晴(は)れるって本当(ほんとう)?
◆先生 夕焼けは沈(しず)む夕日(ゆうひ)で空が赤(あか)く染(そ)まることよね。ということは西の空に雲がないわけ。お天気は西から変わってくるから、西の空に雲がないと、次の日は晴れる確率(かくりつ)が高いのよ。
◇ののちゃん 雨の前触(まえぶ)れになる雲もあるのかな。
◆先生 太陽(たいよう)のまわりに輪(わ)が見られる「日がさ」という現象があると天気が悪くなるというわ。低気圧の近くある巻層雲でできるから、雨の前触れなのね。
(取材協力=菊池正・気象庁天気相談所長、構成=黒沢大陸)
◇調べてみよう
(1) 雲(くも)をスケッチして、10種類(しゅるい)の雲の形のどれか調(しら)べてみよう。
(2) 日(ひ)がさや夕焼(ゆうや)けが見(み)えた日(ひ)の次(つぎ)の日の天気(てんき)を確(たし)かめてみよう。
(3) 山(やま)や海(うみ)、都会(とかい)で見られる雲に違(ちが)いがあるかな。
新聞、ニュースを調べ学習や自由研究に役立てるページです。ご感想・ご質問、NIEについての問い合わせなどは、NIE事務局(nie-asahi@asahi.com)まで。