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犬(いぬ)や猫(ねこ)も車酔(くるまよ)いするの?

 大阪府・北野満理奈(きたのまりな)さん(小6)ほかからの質問(朝日新聞社発行 11月21日付be)

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 ●人間(にんげん)と同(おな)じしくみで酔(よ)うのよ

 ◇ののちゃん この前(まえ)ポチもつれて、家族(かぞく)で温泉(おんせん)に行(い)ってきたの。

 ◆藤原先生 あら、いいわね。

 ◇ののちゃん 楽(たの)しかった! でも、車(くるま)で行ったらポチがぐったりしちゃったの。

 ◆先生 それはきっと車酔(くるまよ)いね。

 ◇ののちゃん え、犬(いぬ)が酔うの?

 ◆先生 犬だけじゃなくて、猫(ねこ)や猿(さる)も乗(の)り物(もの)酔いをするわ。体調(たいちょう)が悪(わる)くなる仕組(しく)みは、人間(にんげん)と同(おな)じなのよ。

 ◇ののちゃん どういうこと?

 ◆先生 犬や猫や私(わたし)たちの耳(みみ)の中(なか)には、体(からだ)の傾(かたむ)きや回転(かいてん)などを感(かん)じる仕組みがあるの。乗り物酔いは、この耳の中の情報(じょうほう)と、目(め)から入(はい)る情報が脳(のう)の中でズレてしまうことで起(お)こるのよ。

 ◇ののちゃん うーん、難(むずか)しい。

 ◆先生 ののちゃん、ちょっと首(くび)を右(みぎ)に回(まわ)してごらん。

 ◇ののちゃん こう?

 ◆先生 そのとき、目はどこを向(む)いてるかな。

 ◇ののちゃん あ、右を見(み)てる。

 ◆先生 そう。普通(ふつう)、頭と目の動きは一体(いったい)になっているの。これなら酔わないわ。でも、頭が右で目が左を見ていたり、激(はげ)しく揺(ゆ)れる乗り物の中で手元(てもと)の文字(もじ)をじっと見つめていたりすると、目と頭の動きがバラバラになってしまう。

 ◇ののちゃん なるほど。

 ◆先生 この「バラバラ加減(かげん)」が普段(ふだん)体験したことのない物だと、脳が「不快(ふかい)だ」と判断(はんだん)をするの。この情報が体(からだ)のバランスを整(ととの)えている自律神経(じりつしんけい)に流れると、全身(ぜんしん)にいろいろな症状(しょうじょう)が表(あらわ)れるわ。ジェットコースターに乗ったり、宇宙(うちゅう)に行ったりしても酔うそうよ。

 ◇ののちゃん ぐったりするのも症状の一(ひと)つ?

 ◆先生 ええ。人間だと、顔色(かおいろ)が悪くなったり冷や汗(ひあせ)をかいたりして、最後(さいご)には吐(は)いてしまう。犬や猫の場合(ばあい)は、よだれをたらしたら要注意(ようちゅうい)よ。最後(さいご)にはやっぱり吐いてしまうわ。

 ◇ののちゃん でも先生、一緒(いっしょ)に車に乗ってたけど、お母(かあ)さんも私も酔わなかったよ。

 ◆先生 酔いやすさには個人差(こじんさ)や個体差があるわ。こんな実験(じっけん)もあるのよ。リスザルは、性格(せいかく)が穏(おだや)やかなほど酔いやすくて、気性(きしょう)が荒(あら)いほど酔いにくいそうよ。

 ◇ののちゃん ぎくっ……。

 ◆先生 あと、その動きに慣(な)れてしまえば酔わなくなるそうよ。

 ◇ののちゃん 酔わないためにいい方法(ほうほう)はある?

 ◆先生 人間の場合は、空腹(くうふく)をさける、風(かぜ)に当(あ)たる、きつい服装(ふくそう)をさけるなどね。寝不足(ねぶそく)も危(あぶ)ないわ。あとは、酔い止(ど)めの薬(くすり)を飲(の)むこと。「抗(こう)ヒスタミン剤(ざい)」が効(き)くそうよ。でも、人間と動物では必要な薬の量(りょう)が違(ちが)うから、人間の薬を与(あた)えてはだめよ。獣医(じゅうい)さんに相談(そうだん)してね。

 ◇ののちゃん はーい。

 (取材協力=東京厚生年金病院の石井正則・耳鼻咽喉科部長、構成=鈴木彩子)

 ◆調べてみよう!

 (1)人間や犬は、どうやって体の傾きや回転を感じているのかな。耳の中に不思議(ふしぎ)なしくみがあるよ。

 (2)乗り物酔いを防(ふせ)ぐには、他(ほか)にどんなことに注意するとよいかな。

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