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マグロはなぜ泳ぎ続けるの?

 千葉県・河口昴生(かわぐちこうき)さん(小1)からの質問(朝日新聞社発行 1月16日付be)

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 ●水流(すいりゅう)を口(くち)に入(い)れ呼吸(こきゅう)するため

 ◇ののちゃん このあいだ水族館(すいぞくかん)に行ったら、でっかいマグロが泳(およ)いでいたよ。金魚(きんぎょ)は水槽(すいそう)の底近(そこちか)くでじっとしていることもあるけど、マグロはずっと泳ぎ続けるんだって。それって、本当(ほんとう)かな?

 ◆藤原先生 そうなの。広(ひろ)い海(うみ)で暮(く)らす魚(さかな)たちの中(なか)でも、マグロは特(とく)に、長(なが)い距離(きょり)を泳ぐ生活(せいかつ)をしているわ。そのために、体(からだ)のしくみがずっと泳ぎ続(つづ)けられるようになっているのよ。泳ぐときに水(みず)の抵抗(ていこう)がとても少(すく)ない体形(たいけい)だけど、それだけではないわ。まわりの海水(かいすい)より体温(たいおん)を高(たか)く保(たも)てるから、冷(つめ)たい海でも高い運動能力(うんどうのうりょく)を発揮(はっき)できるの。

 ◇ののちゃん どうして泳ぎ続けないといけないの?

 ◆先生 マグロが生活しているのは、海の中でも沖合(おきあい)の「外洋(がいよう)」と呼(よ)ばれる場所(ばしょ)が中心(ちゅうしん)なの。外洋の特徴(とくちょう)は、岸近(きしちか)くの海にくらべて、エサにめぐりあうチャンスが少(すく)ないことよ。だから、エサの魚やイカなどを求(もと)めて、たくさん泳ぎ回(まわ)る必要(ひつよう)があるの。

 ◇ののちゃん じゃあ、おなかいっぱいエサを食(た)べたら、海の底でじっと休(やす)んでもいいよね。

 ◆先生 ところが、そうはいかないの。呼吸(こきゅう)を続けるためにも、泳ぎ続ける必要があるの。

 ◇ののちゃん どういうこと?

 ◆先生 魚は水(みず)の中(なか)にとけた酸素(さんそ)をエラに集(あつ)めて呼吸をしているの。金魚もそうだけど、ふつうの魚は、口(くち)を開(ひら)いて酸素を含(ふく)んだ水を取(と)り込(こ)んだら、次(つぎ)はえらぶたを開いてその水を外(そと)へ出(だ)すの。この動(うご)きを交互(こうご)にくり返(かえ)すことで、まるでポンプのように水の出し入(い)れをくり返しているわ。

 でも、マグロは金魚みたいにえらぶたをパクパク動かすことができないの。だから、酸素を含んだ水を取り込むには、口を少し開いて泳ぎ続け、水が口に流(なが)れ込(こ)むようにしなければならないの。つまり、呼吸を続けるためにも、泳ぎ続けなければならないわけ。

 ◇ののちゃん いつも全速力(ぜんそくりょく)で泳いでいて、疲(つか)れないのかな。

 ◆先生 マグロはエサを追(お)うときには、時速(じそく)何十キロもスピードを出すわ。でも、ふだんの泳ぐ速(はや)さは時速4〜6キロくらい。意外(いがい)にゆっくりなの。

 ◇ののちゃん 夜(よる)も寝(ね)ないで泳ぎ続けるの?

 ◆先生 マグロの睡眠(すいみん)のとり方(かた)については、じつはよく分(わ)かっていないの。ただ、夜になると体温が下(さ)がるなど、活動(かつどう)が鈍(にぶ)るのは確(たし)かよ。それでも、止(と)まることなく泳ぎ続けていると考えられているわ。あと、カツオもマグロと同(おな)じように泳ぎ続けているそうよ。

 ◇ののちゃん マグロにカツオか……。なんだか、おすしが食べたくなっちゃった!

 (取材協力=葛西臨海水族園・松山俊樹教育普及係長、東京大大学院新領域創成科学研究科/海洋研究所・北川貴士助教、木村伸吾教授、構成=山本智之)

 ◆調べてみよう!

 (1)マグロには、色々(いろいろ)な種類(しゅるい)があるよ。図鑑(ずかん)で調(しら)べてみよう。

 (2)魚の種類によって、泳ぎかたはそれぞれ違(ちが)うよ。水族館に行って、泳ぐ様子(ようす)を観察(かんさつ)してみよう。

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