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チョコをアルミ箔で包むのはなぜ?

 奈良県・坂本理奈(さかもとりな)さん(中3)からの質問

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 ●おいしい味(あじ)や香(かお)りを保(たも)つためよ

 ◇ののちゃん わーい。夏休(なつやす)みだ。プールだ。でも、泳いでおなか減(へ)ったから、チョコ食(た)べたい。

 ◆藤原先生 夏休(なつやす)みでも、ここは学校(がっこう)ですよ。

 ◇ののちゃん そういえば、板チョコって必ず銀紙(ぎんがみ)で包(つつ)んでるね。

 ◆先生 アルミ箔(はく)のことね。チョコは何(なに)からできていたっけ。

 ◇ののちゃん えーっと、カカオだっけ。アフリカのガーナからたくさん輸入(ゆにゅう)しているんだよね。

 ◆先生 食(た)べ物(もの)には詳(くわ)しいのね。カカオ豆(まめ)をすりつぶしたカカオマスやその油脂(ゆし)のカカオバター、砂糖(さとう)、ミルクが主(おも)な成分(せいぶん)ね。

 ◇ののちゃん そうなんだ。

 ◆先生 でも、この油脂は光(ひかり)に当(あ)たったり、水(みず)や酸素(さんそ)と結(むす)びついたりすると味(あじ)や香(かお)りが落(お)ちてしまうの。それを防(ふせ)ぐのが、アルミ箔の包み紙なのよ。

 ◇ののちゃん アルミ箔(はく)を開けると甘(あま)い香りがするよね。大好(だいす)き。

 ◆先生 その香りは虫(むし)たちも大好(だいす)きよ。だから、虫や細菌(さいきん)を寄(よ)せ付(つ)けない働(はたら)きもしているの。

 ◇ののちゃん 昔からアルミ箔で包んでいたのかな。

 ◆先生 初(はじ)めは錫箔(すずはく)だったそうよ。日本(にほん)でアルミ箔が作(つく)られ始(はじ)めたのは昭和(しょうわ)5(1930)年(ねん)。でも、最初(さいしょ)は穴(あな)が開(あ)いたり、厚(あつ)みがバラバラだったりしたの。でも、少しずつ改良(かいりょう)されて5年ぐらい後(あと)からチョコに使(つか)われるようになったそうよ。今(いま)も海外(かいがい)から輸入(ゆにゅう)したアルミの固(かた)まりを薄(うす)く延(の)ばして、アルミ箔を作っているの。厚さはおよそ10マイクロメートル。1ミリのさらに100分の1という薄(うす)さ。

 ◇ののちゃん ところで、銀色(ぎんいろ)の袋(ふくろ)に包まれたチョコもあるよね。あれもアルミ箔なのかな。

 ◆先生 蒸着(じょうちゃく)させているの。

 ◇ののちゃん じょうちゃく?

 ◆先生 アルミを真空(しんくう)中で蒸発(じょうはつ)させ、フィルムの表面(ひょうめん)にくっつけてアルミの薄い膜(まく)を作るのよ。色々(いろいろ)な商品(しょうひん)に使(つか)われているわ。

 ◇ののちゃん アルミって、そんなに簡単に蒸発(じょうはつ)するの?

 ◆先生 アルミは660度(ど)で溶(と)け、2千度(ど)以上(いじょう)で蒸発するわ。

 ののちゃん 水(みず)は100度(ど)で蒸発するのにすごい温度(おんど)だね。ところで、アルミの缶(かん)はリサイクルされているよね。チョコの袋のほうはリサイクルできないのかな。

 ◆先生 そうね。アルミごみからエネルギーを取(と)り出(だ)そうという研究(けんきゅう)は始まっているの。

 生(なま)ごみを除(のぞ)けば、家庭(かてい)ごみの2割(わり)ほどにアルミが使われていると言(い)われているの。ゴミからアルミだけを分離(ぶんり)するのが難(むずか)しかったんだけど、北陸地方(ほくりくちほう)の企業(きぎょう)などがその方法(ほうほう)を見(み)つけたの。ゴミのアルミ箔と水酸化(すいさんか)ナトリウムを混(ま)ぜて水素(すいそ)を作り、電気(でんき)エネルギーを生(う)み出(だ)すことに成功(せいこう)したそうよ。

 ののちゃん チョコっとずつ進(すす)んでいるんだね。えへへ。

 (取材協力・明治製菓・東洋アルミ、北陸グリーンエネルギー研究会、構成=杉本崇)

 ◇調べてみよう!

 (1)どんなものにアルミ包装(ほうそう)が使われているか、探(さが)してみよう。

 (2)アルミの原料(げんりょう)は外国(がいこく)から輸入(ゆにゅう)されているよ。どんな国(くに)から運(はこ)ばれてくるのか、調(しら)べてみよう。

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