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オジギソウは、なぜおじぎする?

東京都・小倉夏子(おぐらなつこ)さん(小6)などからの質問(朝日新聞社発行 2012年10月20日付be)

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 ●関節部分(かんせつぶぶん)の水(みず)が移動(いどう)するの

 ◇ののちゃん この間(あいだ)、お友達(ともだち)の家(いえ)で面白(おもしろ)い植物(しょくぶつ)を見(み)たよ。指(ゆび)で葉(は)を触(さわ)ると、パッと閉(と)じたり、枝(えだ)ごと垂(た)れ下(さ)がったりしたの。あいさつしてくれたのかな。

 ◆藤原先生 あら、それはオジギソウね。「おじぎ」をしても、枯(か)れたわけではないのよ。しばらくするともとに戻(もど)ったでしょ。

 ◇のの うん。植物なのに動物(どうぶつ)みたいに動(うご)くなんて不思議(ふしぎ)だった。どうしてあんなふうに動くの?

 ◆先生 まず、「おじぎ」をする仕組(しく)みから説明(せつめい)しましょうか。オジギソウは、葉枕(ようちん)という、体(からだ)でいうと関節(かんせつ)にあたる部分(ぶぶん)の作(つく)りが特別(とくべつ)で、おじぎをしやすくできているのよ。

 ◇のの 特別って?

 ◆先生 普通(ふつう)の植物だと、茎(くき)の表面(ひょうめん)が固(かた)いけど、オジギソウの葉枕は、外側(そとがわ)が柔(やわ)らかいの。いわば動きやすい関節といったイメージね。

 ◇のの そうなんだ。

 ◆先生 葉枕の中には、水(みず)がためられているのね。葉が刺激(しげき)を受(う)けると、そこから「刺激を受けた」という連絡(れんらく)が電気(でんき)や化学物質(かがくぶっしつ)で葉枕まで伝(つた)わってきて、葉枕内にある水を下(した)のほうから上(うえ)に向(む)け移動(いどう)をさせるの。

 ◇のの それでどうなるの?

 ◆先生 水が移(うつ)った上の部分は、水をたっぷり含(ふく)んで風船(ふうせん)を膨(ふく)らませたように体積(たいせき)が大(おお)きくなるの。逆(ぎゃく)に水が抜(ぬ)けた下の部分は、しぼんで小(ちい)さくなるわけね。それで葉枕を関節にして枝が下に向けに折(お)れ曲(ま)がるの。

 ◇のの 水で動いていたんだね!

 ◆先生 葉枕を形作(かたちづく)る、小さなかたまりの細胞(さいぼう)の一つ一つに、水が出し入れされる仕組(しく)みがあるのよ。葉が閉(と)じるのも、枝分(えだわ)かれした部分が垂れるのも、この葉枕の仕組みが関係(かんけい)しているのよ。

 ◇のの なんのためにオジギソウはそんな動きをするのかな。

 ◆先生 オジギソウが自分(じぶん)の体(からだ)を守(まも)ろうとしているから、と言(い)われているわ。オジギソウが動くのは、指(ゆび)で触ったときだけじゃないの。例(たと)えば、雨(あめ)が降(ふ)ってきたり、強(つよ)い風(かぜ)が吹(ふ)いたりしたときも、葉を閉じて枝を下に垂れるの。下に垂れると、オジギソウに強(つよ)い雨や風が当(あ)たりにくくなるでしょ。だから雨がやむと、ゆっくりともとに戻るわけ。

 ◇のの 植物なのにすごいね。

 ◆先生 光(ひかり)がすごく強いときにも、触られたときと同(おな)じような動きをするのよ。これは、葉で光を受けて、植物が生きるためのエネルギーを作る「光合成(こうごうせい)」という作用(さよう)に関係しているとされているの。光が強すぎると、光合成がうまくできなくて、エネルギーを上手(じょうず)に作れなくなってしまうのよ。だから、ちょうどいい強さの光になるまで、葉を閉じるの。オジギソウのかわいいおじぎは生(い)きるために大切(たいせつ)なことだったのね。

 (取材協力=神澤信行・上智大理工学部物質生命理工学科生物化学グループ准教授、構成=今直也)

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