200mのツインタワー実現へ 大阪・中之島プロジェクト、計画案固まる
フェスティバルホールや朝日新聞大阪本社が入る大阪・中之島のビル群を建て替える「大阪・中之島プロジェクト」で、再開発計画案を一般公開する縦覧が2月29日にスタート。それを機に、朝日新聞社は計画案の概要と東西2棟の超高層ビルの完成予想図を発表しました。特区認定で現行1000%の容積率を1600%に上積みしていただき、高さ200メートルのツインタワーを建てる、というのが計画案の骨子です。大阪市都市計画審議会で、この案が認められると、同プロジェクトは2018年のツインタワー実現に向け、全面展開の段階に入ります。 ■大阪のランドマークに 計画案では、新ビルは2013年完成予定の東地区(中之島2丁目)が地上39階、地下3階、2018年完成をめざす西地区(中之島3丁目)は地上41階、地下4階。約200メートルの高さは航空法の高さ制限いっぱい。関西の中枢企業群が立地する中之島一帯で一番背の高いビルとなります。 延べ床面積は計約29万平方メートルで、東京の代表的なツインタワーである丸の内ビル・新丸の内ビルを合わせた面積の約5分の4。「西のランドマーク」にふさわしい規模です。2棟合わせたオフィス人口は約1万2千人、事業費は1千億円規模と想定しています。 ■極上の音継承 新ホール 東地区は文化・情報発信機能も備えた複合オフィスビルをめざします。低層階にフェスティバルホールが入り、その上に朝日新聞大阪本社が移転して入居し、中高層階はテナントオフィス。低層階から地下にかけては、最先端のオフィスビルにふさわしい飲食・物販の商業施設を展開する計画です。 フェスティバルホールは、極上と評価の高い音響特性を継承しつつ、より豊かな響きが生み出せるよう、専門家の知恵を集め、設計を進めています。2700席の規模を維持するとともに、客席や舞台、楽屋、ロビーなども最新設備を採り入れて大幅に改善し、快適で世界に誇れる第一級の多目的ホールをめざします。 「音楽の殿堂」として音楽ファンや市民に長年親しまれてきた現ホールは、4月に開館50周年を迎えます。この節目を飾る第50回記念大阪国際フェスティバルや名残を惜しむことができるイベントなども含め、年末まで多彩な催しが開かれます。 朝日新聞大阪本社は、堂島川対岸に6月に移転してくる朝日放送(ABC)と相まって、関西の文化・情報発信の一大拠点を構築します。また、大阪本社の印刷機能は中之島以外の適地に移します。 ■一流ホテルの誘致も 一方、完成が約10年後の西地区は、主にオフィスと商業施設による複合オフィスビルを構想しています。国際的なビジネス・観光の拠点となる機能も併せ持てるよう、一流ホテルの誘致も図ります。 読者や市民と交流し、市民の文化や芸術・学術の発信の場にもなる文化交流施設「メディアート・スクエア(仮称)」を設けるほか、大学のサテライトキャンパスなども展開したいと考えています。 また、現在の朝日新聞ビルの西端は阪神高速道路池田線を土台として支える構造になっていますが、ビルを解体する際、この土台部分を耐震補強したうえで解体部分から分離して残し、将来も高速道路を支えていく計画です。 ■最高レベルの耐震性 耐震性と環境が東西両新ビルの最大の「売り」です。耐震性では、阪神大震災級の震度7の大地震に見舞われた場合でも構造材にほとんど変形が残らず、強度に影響する損傷もなく、ビルの主要機能は維持されるという、超高層ビルの最高水準をめざします。防災拠点として特に耐震性を高めている建物並みの耐震性能です。 東地区では、フェスティバルホールの上部に免震ゴムやダンパー(振動吸収装置)を設置し、超高層ビルでは珍しい中間層免震構造とする方向です。西地区には災害に備え、市民向けの備蓄倉庫も設ける予定です。 環境面については、ビル周辺や中高層部屋上の緑化を徹底するほか、設備面でも自然エネルギーを積極的に活用することで、二酸化炭素排出を抑え、「環境にやさしいビル」をめざします。堂島川と土佐堀川に囲まれた水辺の景観に調和するデザインも追求します。 ■地下街に華やぎと賑わい
計画では、この通行がさらに円滑になるよう、地下通路に新たにエレベーターを設置するなど、一帯をバリアフリーにします。 また、中之島地下街を東西両ビルの地下1階と一体化させ、地上への吹き抜け階段を設けて開放感のある空間にします。地下2階〜地上低層階には、魅力ある商業空間を広げ、オフィス需要だけでなく、フェスティバルホールや近隣の高層マンション、さらに広域からも多くの市民が訪れて楽しめる「華やぎのある大人の街」を創出します。 (2008/02/28)
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