
中之島フェスティバルタワーが竣工
(株)朝日新聞社(木村伊量社長)が大阪市北区中之島で建設を進めていた中之島フェスティバルタワー(地上39階、地下3階、高さ200メートル)が竣工を迎えることとなり、本日11月6日、竣工式を執り行いましたのでお知らせします。竣工式には両社の役員はじめ設計・施工など建設関係者ら約80人が出席して行われました。
中之島フェスティバルタワーは「音楽の殿堂」と称された旧フェスティバルホールを建て替えて超高層ビルに内包。オフィス、朝日新聞大阪本社、さらには中之島地区で最大の商業集積ゾーン「フェスティバルプラザ」を擁します。耐震性に優れた環境にやさしいビルで、水都・大阪のビジネスと文化の中心である中之島の新たなランドマークとして、関西経済の活性化と都市再生に資することを目指します。
なお、中之島フェスティバルタワーの管理・運営は朝日ビルディングが行います。
【耐震性】
中之島フェスティバルタワーの耐震性については「阪神大震災級の震度7の地震がきてもビルの機能上の問題は生じない。加えて1.5倍の地震動に見まわれても、ビルの安全上の問題を生じない」(設計者の日建設計)という、現時点で日本最高レベルの耐震性を誇ります。低層部に入るフェスティバルホール上部に免震装置とダンパー(振動吸収装置)による、中間層免震構造を採用します。免震構造を持った高さ200メートルクラスの超高層オフィスビルは日本で初となります。
【環境にやさしいビル】
今回採用する河川水利用の冷暖房システムは、2つの川に挟まれた中之島の地の利を生かし、北側の堂島川から取水、河川水が持つ熱を利用した後、南側の土佐堀川に戻すというものです。河川水は年間を通じて水温が安定し、大気に比べ、夏は冷たく冬は温かいという特徴があります。このため、通常のビル冷暖房方式に比べCO2排出量を4割程度削減できます。さらに、大気への放熱がないため、ヒートアイランド対策にも貢献できます。13階スカイロビーなどの緑化も含め、「環境にやさしい」ビルとなり、国土交通省の「住宅・建築物省CO2推進モデル事業」に採択されました。さらに、関西地区の大規模オフィスビルでは初めて、LED照明を全面採用し、さらなる省エネ化を図っています。また、空調のドレン水や厨房排水を再利用し、便器の洗浄水として使う中水システムを採用しています。
【22万個のレンガとレリーフ】
中之島フェスティバルタワー低層部の外壁を彩るのが、特製のレンガです。幅54センチ、高さ13.5センチ、厚さ8センチで重さ約10キロ。ホールの内装と合わせ22万個使われており、すべてが職人による手積みです。人の手による凹凸がかもし出す微妙な陰影が、丸みを帯びたビルのデザインとあいまって、華やかで、かつ堂々とした雰囲気をかもし出します。また、南壁面には旧フェスティバルホールの象徴だったレリーフ「牧神、音楽を楽しむの図」が再現されました。ギリシャ神話をモチーフに太陽や月、星のもと、音楽好きの牧神たちが琴や笛を奏でます。旧作品と同じ信楽焼で、345個にわけて焼かれました。牧神は1体約6メートルもあります。11月28日のフェスティバルプラザオープンからは、夜間のライトアップが始まります。
【オフィスゾーン】
中之島フェスティバルタワーの16階から36階まではオフィスとなっています。1フロア820坪の大空間で天井高は3メートル。カネカ大阪本社、テレビ朝日、凸版印刷、日本システム技術などが入居予定で、決定面積は9割を超えています。厳しいといわれる大阪の不動産市況ですが、当ビルについては国内最高レベルの耐震性に裏付けされたBCP(事業継続計画)や高い環境性能などを評価いただいていると考えています。
【フェスティバルホール】
新しいフェスティバルホールは、「音楽の殿堂」として、世界的に高く評価された旧ホールの「クリアで艶のある」音響特性やイメージを継承。クラシックをはじめとした様々な音楽、舞台芸術公演の場となります。収容人員2700席(旧ホールと同一)という国内最大規模に加え、臨場感あふれる客席、バリアフリー化、舞台機能の充実など、最高レベルのホールとなります。また、地下鉄など周囲の雑音を遮断するため、全面浮き構造を採用しています。フェスティバルホールは竣工後、約半年かけて音響調整などを行い、2013年4月10日にイタリアの「フェニーチェ歌劇場」公演でオープンいたします。
【今後の建設計画について】
再開発計画の2棟目となる西地区(朝日ビル、朝日新聞ビルの建て替え)については、現在、具体的な建設計画を策定中であり、まとまり次第、発表する予定です。
□中之島フェスティバルタワーの概要
●所在地 大阪市北区中之島2-3-18
●階数 地上39階(うち塔屋2階)地下3階、高さ200m
●敷地面積 約8,200m²
●延べ面積 約14万6000m²
●設計・監理 株式会社日建設計
●施工 株式会社竹中工務店