朝日新聞紙面審議会

 朝日新聞の紙面について読者の視点で話し合う紙面審議会が9日、東京本社で開かれました。1989年に発足した紙面審議会は、1面とこの面にあるお知らせの通り、その役割が読者代表であるパブリックエディター(PE)や本社の編集部門幹部らが議論する「あすへの報道審議会」に発展的に引き継がれます。2013年4月に就任していただいた委員のみなさん(鈴木幸一委員は昨年4月から)の議論は今回が最終になります。この機会に、今回の紙面審議会では、4委員に、これまでの紙面審議会の議論も踏まえながら、朝日新聞の現状をどう見るか、今後に望むこと、期待する点は何かについて提言、意見をいただきました。

【2015年度第4回審議会】
社会の声を紙面作りに「あすへの報道審議会」

 朝日新聞社は「ともに考え、ともにつくるメディアへ」をめざし、読者の意見や社外の指摘を生かす仕組みをさらに充実させます。

パブリックエディターと議論深める

 紙面審議会ではこれまで、各界の有識者に委嘱した委員から本紙報道への意見を寄せてもらい、本社編集部門との間で議論を重ねてきました。これに代わる「あすへの報道審議会」では、読者代表のパブリックエディター(PE)と編集部門が中心となります。審議テーマによってはその分野に詳しい有識者が加わり、紙面審議会の機能を引き継ぎつつ、報道の内容と姿勢について議論します。
 PEは本社に寄せられる様々な意見を日常的にモニタリングしながら朝日の報道を点検しています。「あすへの報道審議会」を通じて社外の声を生かすプロセスをより透明化します。
 現在、PEは季刊誌「考える人」(新潮社)編集長の河野通和さん(62)、タレント、エッセイストの小島慶子さん(43)、本社員の中村史郎(52)の3人。新たに紙面審議会委員を3年間務めた湯浅誠さん(46)が加わります。

「わたしの紙面批評」に4人の新筆者

 紙面審議会の委員が交代で執筆してきた「わたしの紙面批評」の筆者が4月から交代します。引き続き担当するインターネットイニシアティブ会長の鈴木幸一さん(69)のほか、新たに東京大学教授の宇野重規さん(48)、東京工業大学准教授の西田亮介さん(32)、作家の中島京子さん(52)が執筆。今秋からは前厚生労働事務次官の村木厚子さん(60)も加わります。月1回、第3土曜(朝刊)に掲載します。

「編集権に関する審議会」委員に会田氏

 本社は「編集権に関する審議会」の新しい委員として、4月1日付で元共同通信社論説委員長の会田弘継さん(64)に委嘱します。現委員の湯浅さんと交代します。
 同審議会は、一昨年の慰安婦報道や池上彰さんのコラム掲載見送り問題の反省にたって社外有識者で構成する常設機関として昨年4月に設置。3人で構成し、他の委員は弁護士の川端和治さん(70)、東大大学院教授の宍戸常寿さん(41)です。

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 会田弘継氏(あいだ・ひろつぐ) 青山学院大学教授。元共同通信社論説委員長。元日本記者クラブ理事。著作に「追跡・アメリカの思想家たち」(新潮社)など。



紙面審議委員


     鈴木 幸一 委員
 すずきこういち インターネットイニシアティブ会長。46年生まれ。日本におけるネット社会の基盤を創った先駆者。東京・上野で毎春、音楽祭を主宰している。

 

     湯浅 誠 委員
 ゆあさまこと 社会活動家。法政大学現代福祉学部教授。69年生まれ。08年末に「年越し派遣村」村長。09~12年、内閣府参与。08年「反貧困」で大佛次郎論壇賞。

 

     中島 岳志 委員
 なかじまたけし 東京工業大学教授。75年生まれ。専門は南アジア地域研究、日本思想史。05年「中村屋のボース」で大佛次郎論壇賞。

 

     斎藤 美奈子 委員
 さいとうみなこ 文芸評論家。56年生まれ。編集者を経て94年、近代文学評論「妊娠小説」でデビュー。02年「文章読本さん江」で第1回小林秀雄賞受賞。

 

◇開会日までの東京本社発行最終版を主な対象に討議。写真は池永牧子撮影