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数奇な運命をたどった「さそり座の女」

歌・美川憲一 横浜

2009年6月12日

写真:空から見た横浜中心部の夜景=横浜市西区みなとみらい、本社ヘリから拡大空から見た横浜中心部の夜景=横浜市西区みなとみらい、本社ヘリから

 美川憲一さんは数奇な運命をたどってきた歌手です。

 65年に歌手デビューすると、翌年には「柳ケ瀬ブルース」がヒットし、68年にはNHK紅白歌合戦に初出場と、とんとん拍子で売れっ子になっていきました。「一発屋」と思われる中、夜の女性を想起させる、毒のある女心を歌ってイメージチェンジにも成功します。「みれん町」「お金をちょうだい」・・・そんな中、72年末に出合ったのがこの「さそり座の女」でした。

 美川さん自身はさそり座ではありません。この曲を彼のもとへ持ち込んだのは、この詞に曲をつけたヒットメーカーの中川博之さんでした。

 

 「いいえ私はさそり座の女」という印象的な出だしで始まり、「地獄のはてまでついていく」などと暗い情念に満ちた歌は、軽快なリズムと曲調の明るさで大ヒット。美川さんは73年にこの曲で6年連続の紅白出場を果たしました。

 ところが美川さんはその後、長い低迷期を経験します。地方を回り、芸能界から消えかけていた時、再びスポットライトの下へと呼び戻したのが、この曲でした。90年代、物まねブームの中で、タレントのコロッケさんがこの曲で美川さんの物まねをしてお茶の間で大受けに受けたからです。91年に美川さんは17年ぶりとなる紅白に出場し、コロッケさんとこの歌をデュエットしました。その後、昨年末まで計6回も紅白でこの曲をバージョン違いで歌いました。

 そんな運命を連れてきた歌ですが、この歌もまた、謎に包まれています。

 歌詞を書いた「斎藤律子」さんは、この曲限りで、他に1曲も書いていません。その正体は何者なのでしょう。実在の人でしょうか、ペンネームでしょうか。そして、本人もまた、「地獄のはてまでついていく」ような暗い情念を秘めた「さそり座の女」なのでしょうか。

 作詞家を訪ねて、記者は横浜へと向かいます。

(続きは6月13日付け朝刊の別刷り「be」をお読みください。)

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 美川憲一さんの「さそり座の女」はCD「美川憲一全曲集」(日本クラウン)などで聞ける。6月3日にはCD「ドラマチックシャンソン〜モンパルナスの肖像〜」を発売した。

 

 美川さんは毎年、シャンソンのコンサートを開いている。今年は9月3〜5日、東京の「ル・テアトル銀座」(03−3535−5151)で。3日15時30分〜、4日18時30分〜、5日16時30分〜。入場料は1万円。問い合わせはベルワールドミュージック(03−3222−7801)へ。

 

今回取り上げている商品

CD「美川憲一全曲集」

CD「美川憲一全曲集」

「柳ヶ瀬ブルース」「さそり座の女」などのヒット曲や、最新シングル「淡雪のひと」など全16曲を収めた美川憲一のベスト・アルバム。

CD「ドラマチックシャンソン〜モンパルナスの肖像〜」

CD「ドラマチックシャンソン〜モンパルナスの肖像」

6月3日にリリースされた、芸能生活45周年記念のシャンソン・アルバム。「青のシャンソン」「リリーマルレーン」など全10曲を収録。

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beは朝日新聞の土曜朝刊に挟み込まれてくる別刷り紙面です。ビジネスの「b」(青のbe)と、エンターテインメントの「e」(赤のbe)から成っています。「うたの旅人」は赤beのフロント紙面で、08年4月から続いている企画です。毎週、一つの歌を題材に、記者が歌にちなんだ土地を旅し、歌にまつわるエピソードを探します。
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