山並みに落ちる夕日に渡良瀬橋がシルエットとなって浮かびました。川面は赤く染まっていました。
山あいの街、栃木県足利市。午後6時になると、高台のスピーカーから、聞き覚えのある旋律が軽やかに響き渡りました。「渡良瀬橋」のメロディーです。
歌詞には、タイトルになった渡良瀬橋や、実在の床屋、神社が織り込まれ、ここを知らない人でも情景が目に浮かびます。しかし、うたの成り立ちは歌詞ではなく、メロディーが先でした。
話は20年前、1992年秋にさかのぼります。「旅にふさわしいメロディーを」。森高千里さん(43)のプロデュースをしていたワーナーミュージック・ジャパンの瀬戸由紀男さん(59)のもとに、テレビ東京系の旅番組「いい旅・夢気分」のテーマ曲の話が舞い込みました。
瀬戸さんは、作曲家の斉藤英夫さん(54)に曲づくりを依頼。森高さんの曲は斉藤さんが中心になって手がけていました。しかし、ひと月以上かけても形になりません。「無理をするのはやめよう」。瀬戸さんの一言で話はいったん立ち消えました。
(続きは11月24日付け朝刊の別刷り「be」をお読みください。)

デビュー25周年を記念し、森高千里さんがシングル40枚から45曲を選んだ3枚組みアルバム「The Singles」(ワーナーミュージック・ジャパン、3980円)が8月に発売された。未発表カットを含むフォト・ブックレット入りの初回生産限定仕様(4280円)もある。森高さんは、動画サイト「YouTube(ユーチューブ)」(http://www.youtube.com)に「森高千里公式チャンネル」を開いており、今年5月に「渡良瀬橋」ゆかりの足利市を訪れたときの動画やコメントなどが視聴できる。
河口恭吾さんがうたう「渡良瀬橋」は、カバーアルバム「君を好きだったあの頃」(日本クラウン、3000円)に入っている。
森高千里のデビュー25周年企画盤。デビュー曲 「NEW SEASON」、名曲 「私がオバさんになっても」、「渡良瀬橋」など、シングルA面全45曲を3枚のCDに収録。
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2007年にリリースされた、河口恭吾のカバーアルバム。「LOVE LOVE LOVE」「渡良瀬橋」「ラブ・ストーリーは突然に」など1990年代の名曲13曲を、彼のベルベット・ボイスで堪能できる。
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beは朝日新聞の土曜朝刊に挟み込まれてくる別刷り紙面です。ビジネスの「b」(青のbe)と、エンターテインメントの「e」(赤のbe)から成っています。「うたの旅人」は赤beのフロント紙面で、08年4月から続いている企画です。毎週、一つの歌を題材に、記者が歌にちなんだ土地を旅し、歌にまつわるエピソードを探します。
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