楽天トラベルが、実際に食べた旅行者にアンケートした「旅めしランキング」。今回は、国内に限らず世界中の観光客を引き寄せる古都・京都編をお届けする。シルバーウィークや紅葉の季節に京都に出かける予定の人は、ぜひ参考にしてほしい。

 1位は、「京懐石」だ。

 ご存知の方も多いと思うが、改めて説明すると、懐石料理は千利休がお茶の席を楽しむために考えた料理が起源だ。飯、汁、向付、煮物、香の物の一汁三菜に焼き物を加えた形が基本となる。多数の皿を並べるのではなく、季節の素材を使った心をこめたもてなしをするための形のようだ。「京料理 KYORYORI」(千澄子、後藤加寿子著、角川ソフィア文庫)には、一般的な懐石料理の流れが書かれている。向、汁、飯の3点セットから始まり、主菜と呼べる煮物、焼き物、箸休め(吸い物など)、数種の海と山の幸からなる八寸、香の物の順に並ぶ。最後に出される湯で器を洗い、口の中をさっぱりさせて終わりだ。

 「日本料理の歴史」(熊倉功夫著、吉川弘文館)は、「京都が料理屋の発生した都市であることは間違いない」と論じている。同書によると、16世紀後半の公家の日記には、清水寺や祇園では既に食事や酒をふるまう茶屋があったとの記述があるそうだ。京都には、江戸時代に茶屋として創業して今も続く料理屋も多い。歴史を感じさせる構えの店で過ごす時間は、それ自体が旅の楽しみと言えるだろう。

 京懐石は、食事も伴う正式な茶の席で出された料理だけに作法も決まっている。あまり堅苦しく考える必要はないだろうが、ある程度のマナーを「予習」していくと、より深く、利休から長年培われた「もてなしの心」を味わえるはずだ。

 続く2位は、「湯豆腐」。豆腐は精進料理の食材として広く使われる。京都市左京区の南禅寺の参道近くには、名物となった湯豆腐を専門にした料理店が集まっている。「湯豆腐」と聞くと、豆腐を昆布だしで煮た料理を思い浮かべるが、南禅寺の僧侶たちは、焼き豆腐を煮たおでんに似た料理を食べていたそうだ。長い歴史を経て洗練され、現在の形になったようだ。

 3位の「おばんざい」は、京都の家庭料理の総称だ。どこでも街角にある小料理店に入れば、その店独自のおばんざいを味わえるだろう。ビュッフェ形式の朝食を提供してくれるホテルも多いようだ。

 4位は「京湯葉料理」だ。京湯葉の老舗「湯葉弥」のホームページによると、湯葉は中国から禅僧によって日本に伝えられ、精進料理や懐石料理の食材として用いられ、京都の名産品となったそうだ。江戸時代の書物にも湯葉料理のレシピが載せられていて、すでに一般的な食材だったことがうかがえるという。

 5位の「ハモ料理」は、京都の代表的な夏の味として知られている。老舗で使われているのは淡路島産が多いようだ。旬は7月で、祇園祭の前後には古都のあちこちの料理店や宿でハモを味わえる。吸い物や薄造りでいただくのが一般的だが、イタリアンやフレンチの食材として使う店も増えているそうだ。

 

 楽天トラベルによると、京都のランキングは2014年7月15日から2015年7月15日の1年間に楽天トラベルを利用して京都府に泊まった府外在住の旅行者を対象に、メール調査を行って算出した。投票総数は1754票だった。

文・久土地亮 (写真は楽天提供)

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