通販人スタッフ 佐久間 崇×株式会社Kitamura Japan 北村 圭介
2010年9月8日
GOOD DESIGN EXPOにエントリー
コラムは、8月18日から3週にわたり大正12年創業の枕メーカー、株式会社Kitamura Japan代表取締役社長北村圭介氏に、眠りに関わる話を書いていただきました。最終回の今回は、北村社長の枕に対する思い入れを伺いました。
―北村社長のツイッターを拝見すると、全国を駆け回っていらっしゃいますね。
北村 そうですね。9月に入っても猛暑日が続いていますが、お声掛けいただいた所へはできるだけ何処へでも、枕を持って伺わせていただいています。大変ありがたいことですね。
―当社で実施している、9月末までのキャンペーン商品でもある「ジムナスト」は、どのようにして生まれたのでしょうか?
北村 枕の製造を30年以上も手掛けていますが、ジムナストのコンセプトは「寝返りがしやすい枕である」です。寝返りと聞いてもピンとこないかもしれませんが、ヒトは寝ている間、熱の発散や体圧の分散のために30回くらい寝返りを打っています。しかも、それは眠りが浅い時に行われますので、うまくできないと目が覚めてしまい、睡眠のリズムを崩すことになります。そこで、寝返りをサポートできる枕ができないかとの思いから、苦労の末にようやく作り上げることができました。
―初めてジムナストを拝見した時は不思議な形だなと思いました。
北村 多くのお客様からも同様の感想をいただきますが、カバーを付けていただけば、ほどんど違和感は無くなると思いますよ。
―逆にそのデザインの斬新さに注目を浴びるのでは?
北村 そうなんです。ただ、これは奇をてらったわけではなく、寝返りをスムーズに行えるという機能性を最優先に考えた結果です。いわば、機能美でしょうか。実は、今年度のグッドデザイン賞にもエントリーさせていただき、9月下旬の結果発表を待っているところです。評価していただければ嬉しいのですが、どうなることかとドキドキしています。
―私も愛用していますが、使ってみて改めてその良さを実感しました。
北村 ありがとうございます。正直どのような感想を持たれているか気になっていました(笑)商品に自信はあっても決して過信してはいけないと、お買い上げいただく度に思っております。
―自宅で枕に頭を置いた瞬間、「あっこれは心地いいや」と感じました。
北村 それはよかったです。しかし、休まれた瞬間も大切ですが、枕の本当の良さが分かるのは、実は入眠後しばらく経ってからなのですよ。ホテルの柔らかい羽根枕などは、頭を置いた瞬間は気持ちがよいのですが、翌朝目覚めると頭痛がしたり、首がだるくなったりという経験はありませんか?それは、初めは枕に包まれる感覚が心地よく思えるのですが、実は睡眠中の頭が安定せず、寝ている間も首や肩の緊張した状態が続くために起こるのです。
―その経験ありますね。なるほど、枕が原因だったのですか。そういえば最近はずいぶん楽に感じます。ところで、枕本体が洗えることも評判がよいのでは?
北村 これは、お客様からいただいた最も強いリクエストのひとつでした。それまでは、枕カバーは洗えても枕本体は洗えないものばかりでした。枕に付いてしまった匂いや汚れなど、衛生面を気になさる方がこんなにもいらっしゃるのかと驚きました。ただし、実際にまる洗いできる枕を実現するための、形状や素材選びには、ずいぶん苦労をしました。しかし、結果としてお客様のご要望にお応えできましたので、本当によかったと思っています。
―少しだけ苦言を呈しますと、マイ枕として持ち歩くには大きすぎるし重いですね。外出の際も使いたいと思うのですが。
北村 うーん、確かにおっしゃる通りですね(苦笑)。出張時や旅先などでもいつもジムナスト枕でお休みいただけるように改良を加えたいと思います。今後の商品開発にご期待いただければ幸いです。
―それでは最後にコラムをお読みの皆さんへ一言お願いします。
北村 睡眠は「どれだけ眠ったか」という時間の長さよりも「どのように眠ったか」という質の方が大切です。皆様がお休みになる寝室の環境インフラの整備を、まず見直されてはいかがでしょうか。もし日頃の睡眠に対して少しでも不満をお持ちでしたら、ぜひ身体を任せる寝具、特に枕をまず、見直されることをお薦めいたします。

大学卒業後、家業であった創業87年の枕メーカー(株式会社Kitamura Japan)に就職。現在4代目の代表として、日本の元気な「おはよう!」を創るため、全国各地で活動中。