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名人への道(6)

勢いある若手がつぶし合う 順位戦C級1組

 順位戦C級1組は、上に昇ろうとする若手がひしめき合う場所だ。C級2組から3人昇級してくるがB級2組に上がるのは2人。1人は取り残される計算で、勢いのある実力者が年々たまっていく。同星ながら順位差で上がれない「頭ハネ」も起きやすく、1期で抜けるのは難しい。この15年で「1期抜け」は森内俊之名人、藤井猛九段、深浦康市八段の3人だけだ。

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 2年前の第64期は、当時の森内三冠から竜王位を奪った21歳の渡辺明竜王と、NHK杯戦の決勝で羽生善治四冠を破った24歳の山崎隆之六段が、激しく競り合った。渡辺はこのクラス3期目、山崎は2期目だった。

 ともに5連勝で迎えた6回戦は直接対決。先輩の意地を見せて勝った山崎が勢いを持続し、10戦全勝で昇級を決めた。渡辺は最終戦にも敗れて8勝2敗に終わったが、競争相手の敗戦に助けられ、辛くも昇級をつかんだ。

 「最初は楽に抜けられると思ったんですが甘くなかった。そのうち上がれないんじゃないかと思えてきた」と、現在B級2組に所属する屋敷伸之九段は話す。三段リーグとC級2組をともに1期で抜け、18歳で棋聖戦を制して史上最年少でタイトル保持者となった逸材も、C級1組で苦労した。14期在籍したうち、8勝2敗が4回など、毎年好成績を挙げながら及ばなかった。最後は9勝1敗で昇級したが、あと1敗していれば好機を逃していた。

 高勝率の棋士が多いのも、頭角を現す若手の多いC級1組の特徴だ。羽生・朝日選手権者に挑戦中の阿久津主税五段は昨年度7割7分6厘で勝率1位。2位もこのクラス所属の飯島栄治五段だ。同4位の広瀬章人五段と同6位の片上大輔五段がC級2組から今年度、上がってきた。これから星のつぶし合いが始まる。

2007年5月8日 朝日新聞夕刊




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