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2012年1月14日19時53分
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将棋ソフト、米長元名人に勝利 公式対局で初

写真:将棋ソフト「ボンクラーズ」と対局する米長邦雄元名人=14日午前、東京都渋谷区の将棋会館、樫山晃生撮影拡大将棋ソフト「ボンクラーズ」と対局する米長邦雄元名人=14日午前、東京都渋谷区の将棋会館、樫山晃生撮影

 将棋のプロ棋士とコンピューターソフトが戦う「第1回電王戦」(ドワンゴ、中央公論新社など主催)が14日、東京・千駄ケ谷の将棋会館で行われ、米長邦雄元名人(68)が将棋ソフト「ボンクラーズ」に敗れた。公式の対局でプロ棋士がソフトに敗れたのは初めて。元名人は2003年に引退したが、永世棋聖の称号も持つ元トッププロ。ボンクラーズは昨年の世界コンピュータ将棋選手権で優勝。毎秒最大1800万手を読む。

 対局は、後手の元名人が2手目△6二玉という前例のほとんどない手で力戦に誘導した。序盤は互いに手を出しにくい状況が続いたが、ボンクラーズが隙をついて攻め始め、そのまま113手で押し切った。持ち時間は一部の公式戦と同じ各3時間。対局はニコニコ生放送で中継された。

 米長元名人は「序盤は完璧だったが、見落としがあった。私が弱かった」と無念さをにじませた。

 米長元名人は詰将棋を解くなどトレーニングを積み、ボンクラーズと何度も対戦して対策を立てて臨んだが、及ばなかった。昨年末の前哨戦でも、ボンクラーズにネット上の早指し対局で敗れた。現役棋士はこれまで、公の場でソフトに負けたことはない。棋士とは別の「女流棋士」のトップクラスは一昨年、ソフトに敗れた。

 チェスでは1997年、当時の王者、ガルリ・カスパロフ氏がコンピューターに敗れた。取った駒を使える将棋はチェスより変化がはるかに複雑で、ソフトはなかなか人間に追いつけないでいたが、近年急速に実力が伸びてきた。来年の第2回電王戦では、現役棋士の船江恒平四段ら5人と将棋ソフト5チームが対局する予定。(村瀬信也)

    ◇

■将棋ソフトの歴史

1974年 早稲田大のチームが将棋ソフトの開発を始める

  87年 コンピュータ将棋協会発足。強さはアマ級位者クラス

  90年 第1回世界コンピュータ将棋選手権

  95年 このころアマ初段クラスの強さに

  97年 チェスの世界王者がソフトに敗れる

2005年 将棋ソフト「激指」がアマ全国大会でベスト16

  07年 「ボナンザ」が渡辺明竜王に善戦

  10年 「あから2010」が清水市代女流王将(当時)に勝利

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