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< 第22期朝日オープン将棋選手権五番勝負 第3局 >
  ▲羽生善治 名人   対   △深浦康市 選手権者
  4月30日 あたみ石亭(静岡県熱海市)

別ウインドウで開きます指し手再現 | 使い方 | 日程と結果

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熱心に検討する将棋ファンの作家・団鬼六さん

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検討に余念がない、立会人の青野照市九段(右)と田中寅彦九段(左)。盤面を見つめるのは俳優の石立鉄男さん(中)

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54手まで

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両対局者が各自の部屋でとった昼食と同じ、天ざるそばを中心にしたメニュー

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わずかに考えてから初手を指す挑戦者の羽生善治名人(左)と見据える深浦康市選手権者=静岡県熱海市のあたみ石亭で

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前日に対局室「弓ケ浜」を検分する深浦康市選手権者(左)と羽生善治名人

羽生名人が2勝目

 30日午前10時から静岡県熱海市の「あたみ石亭」で指された、第22回朝日オープン将棋選手権五番勝負(朝日新聞社主催)の第3局は同日午後3時58分、挑戦者の羽生善治名人(33)が深浦康市選手権者(32)を85手で破って2勝目を挙げ、選手権奪取まであと1勝とした。持ち時間各3時間のうち、残りは羽生名人1時間8分、深浦選手権者37分。第4局は5月7日、静岡県伊東市の「わかつき別邸」で。

 第1局、第2局と同様、両者迷いなく横歩取り8五飛の戦型を選んだ。いずれも先手番が勝って迎えた本局は、後手番・深浦選手権者の対策が注目された。37手目までは第2局とほぼ同じ進行をたどり、深浦選手権者が「指してみたかった」という後手6四飛から最新形に。羽生名人の攻めを呼び込み、後手3八桂成から激しい切り合いの戦いを選んだが、読み違いがあり形勢を損ねた。最後はなんとか粘ろうとする深浦選手権者を羽生名人が突き放した。

 解説の木村一基七段は「深浦さんが積極的に動いたが、空振りに終わった。あとは羽生さんがしっかり勝ちきった将棋でした」と話した。

 〈羽生名人の話〉 非常に激しく、ゆっくりできない将棋なので、踏み込んでいった。馬を取ったあたり(73手目3八飛)で勝ちになったと思った。

 〈深浦選手権者の話〉 途中で誤算があった。ちょっとふがいない将棋だった。最終戦に持ち込めるよう頑張りたい。

≪この対局の観戦記(筆者・東公平)は5月3日から本紙朝刊に掲載されます。≫


終局近いか

 △4二金打は、木村七段いわく「負けたくない」という手。▲3二馬△同玉▲3三銀は、予想された順。▲3三銀では、▲3五桂も有力。木村七段は「将棋を指してて、一番楽しい時間ですね」。

 「羽生勝勢」という声が圧倒的になってきた。


羽生、優勢か

 派手な応酬が続き、▲2二角成までの局面。深浦選手権者が考慮中。木村七段は「うーん、ここで考えてるんじゃ、やっぱり変ですね」。

 深浦選手権者の応手として考えられるのは、(1)馬をとる△2二金(2)飛車をとる△1六馬(3)金を取る△3八馬(4)歩を払う△3四飛など。木村七段は「どれを選んでも、後手の選手権者が芳しくないと思う」。

 たとえば、△3八馬の変化は……。▲4六飛△4四歩(この手に代えて△4二歩なら、▲3三桂)▲3二馬△同玉▲3三歩成△4一玉▲6八銀(これは、自玉に詰めろが生じたのを解消するために必要)。この局面で先手の手番なら▲4三銀という手があり、こうなれば「必死」。これを防ぐため、後手が△5二玉と上がったら、▲5六桂がぴったり。

 深浦選手権者に秘手があるのだろうか。注目している。


深浦、再び長考

 羽生の59手で、深浦再び長考。記者室を訪れた木村七段は「羽生さんがかなり良いのでは。先ほど検討室でいろいろと指してみたのですが、ひとつとして深浦さんに良いのが出てこなかった。ここで長考しているというのも様子が変ですね」と解説した。


意表つく展開に検討室も熱気

 再開直後の検討室。▲4四角までの局面について、立ち会いの青野九段は「▲5六桂や▲2三歩とかが目についたけど……」と意表を衝かれた様子。新聞解説の木村七段は「深浦さんは今、楽しく考えているはずです。『一本取られたな』ではなく、前向きに考えているはず」。田中寅彦九段は「たいがい後手が良さそうに見える。(▲4四角は)意表を衝いた勝負手かな?」。棋士たちの意見は一致して聞こえるが、木村七段は「勝負は、また別ですからね」。検討に熱が入ってきた。


午後再開

 深浦が54手目で△4四歩と指した後、羽生は時間を入れて昼食休憩に入り、午後1時に再開した。昼食までの消費時間は先手の羽生が42分。後手の深浦が48分。


空砲にヒヤヒヤ

 今夜は、熱海海上花火大会。そのPRのため、正午、午後2時、同4時、同6時に空砲が鳴らされる。両対局者には前日、説明し、了解は得たが、関係者一同、「対局に支障がなければいいが……」とヒヤヒヤ。幸いにも、そんなに大きな音ではなく、ホッとした。当初は1時間おきに鳴らされる予定だったらしいが、関係者の要望が通ってか、回数が減ったそうだ。もしそうなら、地元ぐるみで対局に配慮をしてくれたということ。感謝している。


54手目、△4四歩までで昼食休憩に

 深浦が△4四歩と指した後、羽生は時間を入れて昼食休憩に入った。

 昼食は、冷たい天ざる蕎麦(そば)。あたみ石亭によると、「ウチの親方が特に仕入れた蕎麦を使っています。お客様でも、予約が無いと食べられないものです」。

 ほかに、ひつまぶし、香の物、青菜のごま和えの小鉢。果物はリンゴ2切れ、サクランボ3個が添えられ、両対局者の部屋に運ばれた。深浦選手権者は朝のうちに、おにぎりを添えてくれるよう頼んだという。

 定刻の午後1時の15分ほど前にまず深浦選手権者が対局室に戻り、5分前に羽生名人も室内に入った。


解説しやすい?

 △6四飛までの局面で、新聞解説の木村一基七段から声あり。「この間、私が対局で指したのが1号局のはずです」。4月16日、王将戦の木村七段ー松尾五段戦。後手の木村七段が8五飛戦法を採用し、木村七段勝ち。40手目の△3六歩に対しても「前例どおり」。44手目の△3六歩を見て「気持ち悪いくらい」。解説しやすいよう、両対局者が配慮した?


意地の張り合い

 定刻午前10時の10分ほど前にまず羽生名人が対局室「弓ケ浜」に入ると、深浦選手権者もすぐに続いた。立会人の青野照市九段が「定刻になりました」と告げると、羽生名人はわずかに考えて7六歩と初手を指した。記者室では羽生名人が初手の前に時間を置いたことが話題になり「羽生名人は良い感じで気合が入っている」という声も。第2局とほぼ同じ進行になり解説の木村一基七段は「意地の張り合いですね」と話した。


翌日の熱戦控え、対局室を検分

 深浦康市選手権者に羽生善治名人が挑み、1勝1敗のタイとなっている第22回朝日オープン将棋選手権五番勝負は第3局を翌日に控えた29日、熱戦の舞台となる静岡県熱海市の「あたみ石亭(せきてい)」に対局者が到着、対局室検分が行われた。定刻の午後5時半少し前にまず深浦選手権者が対局室入り。羽生名人も続き、駒や照明をチェックした。

 対局場の「あたみ石亭」は、温泉宿。阪神タイガースの金本選手もシーズンオフに訪れるとか。

 対局前夜の夕食会は、両対局者、立会人の青野照市九段ら関係者のみ。「制服(の浴衣)で集合してください」という設営担当者の言葉どおりにしたのが、深浦康市選手権者。羽生善治名人はラフな私服で登場。呉越同舟で和食の懐石料理。

 その席上、深浦選手権者は「地元佐世保での第1局開催など、本当に感謝している。その気持ちを対局で表現したい」、羽生名人は「対局場はどこも和風。将棋は日本の伝統文化と思っているのですが、そのことを非常に大切にしてくださっているなあとしみじみ思っています」とそれぞれ話した。

(2004/04/30)

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