深浦選手権者がタイに
第22回朝日オープン将棋選手権(朝日新聞社主催)の五番勝負第2局が20日午前10時から、大阪市北区の「芝苑(しえん)」で指され、午後4時45分、先手番の深浦康市選手権者(32)が羽生善治名人(33)を81手で破り、通算成績を1勝1敗の五分に戻した。持ち時間各3時間のうち、残り時間は深浦選手権者43分、羽生名人13分。第3局は30日、静岡県熱海市の「あたみ石亭」で。
第1局とは先手後手が交代したが、今回も両者経験豊富な横歩取り8五飛の戦型に進んだ。後手1八馬(48手目)までは、羽生名人が最近、他の棋戦で指したばかり。これに対し深浦選手権者の先手4六香(49手目)が、工夫の一手。これを機に、桂得のポイントを挙げ、リードした。また、後手3六馬に対し、先手4七馬が強い受けの手。その後も、深浦選手権者が好手を連発し、勝ちきった。
解説の井上慶太八段は「横歩取りの最新型の戦い。深浦選手権者の研究が功を奏し、少しずつ押していたように思います」と話した。
<深浦選手権者の話> 先手4六香は試したかった手。本譜の展開はまずまず。先手7三桂成(75手目)と、銀を取って挟撃態勢を築けて、勝ちきれると思った。
<羽生名人の話> 先に桂損したのが、攻め合いになった時、大きく響いたようだ。中盤の折衝でなにか問題があったのかもしれません。
≪この対局の観戦記(筆者・遊)は21日から本紙朝刊に掲載されます。≫
羽生マジックか
△1八飛に▲2九角の受けは控室が予想していなかった手だ。▲7二飛の局面は後手に受けがないように見える。ここで羽生は△6一金と寄った。羽生マジックか。
▲6五桂は「意表の手」
控室では、谷川浩司王位・棋王、淡路仁茂九段、脇謙二八段、増田裕司五段、村田智弘四段、村田智穂女流初段らプロ棋士が次々と現れ、現局面を検討している。
(1)▲2三歩△同銀▲5五角は井上八段の予想、(2)▲3六角が有吉九段の予想だったが、深浦選手権者の次の手は▲6五桂。神崎七段「これは意表の手です」。銀を6二か6四に逃げる手が普通だが、△4九角成▲同玉△2八飛という攻めも見えている。
後手の攻めに注目
記者室に神崎健二七段が現れ、アサヒコム担当者と雑談。63手目▲4七馬までの局面を見て、神崎七段は「先手からは▲3四歩や▲6五桂などやりたい手がたくさんある。その前に後手がどう攻めるかが注目」と話している。
午後再開
深浦が53手目で▲9二馬と指した後、羽生は時間を入れて昼食休憩に入り、午後1時に再開した。昼食までの消費時間は先手の深浦が28分、後手の羽生が65分。
49手目で未知への局面へ
48手目△1八馬までは、4月2日に東京・将棋会館で指された棋聖戦、羽生名人−渡辺明五段戦と同一局面。ここから▲7四歩△同飛▲9二馬と進み、難解な終盤戦の末、後手の羽生名人が勝っている。深浦選手権者はこの感想戦を聞いていた。深浦はここで手を変え、▲4六香(49手目)。ここから未知の局面に入った。
深浦康市選手権者(32)に羽生善治名人(33)が挑戦する第22回朝日オープン将棋選手権五番勝負の第2局が20日午前10時から、大阪市北区の料亭「芝苑(しえん)」で始まった。先勝した羽生名人が奪取に王手をかけるか、深浦選手権者がタイに持ち込むか、五番勝負の流れに大きく影響する注目の一局だ。
和服姿の両対局者は引き締まった表情。立会人の有吉道夫九段が対局開始を告げると、先手の深浦選手権者は呼吸を整えて先手2六歩。羽生名人は後手3四歩と応じ、第1局同様、両者得意の横歩取りの戦型に進んだ。
(2004/04/20)
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