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< 第22期朝日オープン将棋選手権準決勝第2局 >
  ▲羽生善治 名人   対   △郷田真隆 九段
  2月28日 東京・将棋会館

別ウインドウで開きます指し手再現 | 使い方

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終了図・▲2四歩まで

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快勝だった対局を振り返る羽生善治三冠

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感想戦で対局を振り返る郷田真隆九段

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▲6四角(65手)まで

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▲6六銀(49手)まで

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対局に臨む羽生善治三冠(左)と郷田真隆九段

羽生、決勝進出

 深浦康市選手権者への挑戦権を争う第22回朝日オープン将棋選手権(朝日新聞社主催)の準決勝第2局、羽生善治三冠―郷田真隆九段戦は28日、東京・千駄ケ谷の将棋会館で指され、午後5時22分、羽生三冠が93手で勝ち、挑戦者決定戦(決勝)進出を決めた。消費時間は羽生が2時間55分、郷田が2時間51分だった。

 準決勝第1局で三浦弘行八段を破った山崎隆之五段と羽生三冠による挑戦者決定戦は、3月19日に将棋会館で指される。

 両者は昨年の朝日オープン本戦でも準決勝で顔を合わせ、そのときは先番の羽生が107手で山崎を下した。羽生が勝って、98年の第16回全日本プロ将棋トーナメント(朝日オープンの前身)以来の五番勝負に進出するか、山崎が昨年の雪辱を果たし挑戦者となるかが注目される。

    ◇    ◇    ◇

 感想戦で、羽生は68手目△2三金の代わりに、△4二銀と打つ手を指摘していた。厳密には羽生の方がいいようだが、まだ難しかったか。郷田は次の▲5四成桂を軽視していたようで、この手を境に悲観的になってしまったようだ。

 投了の局面で、

(1)△2四同銀は▲2二飛△1三玉▲2三金まで。

(2)△3二玉と逃げるのは▲3三角成△同桂(△同玉は▲2三飛以下)▲2二飛△4三玉▲4四歩△同玉▲5五銀△3五玉▲4六金△2六玉▲1七銀△3七玉▲2八金までの詰み。

(3)△2四同玉は▲2五歩△同玉(△2三玉は▲2四金△3二玉▲3三角成△同桂▲2二飛以下)▲2六歩△同玉▲2三飛△2四歩合▲3七金△3五玉▲3六金打まで。他にもいろいろ変化はあるが、いずれも後手玉は詰んでいる。


午後5時22分、郷田投了

 羽生の寄せは、いつもどおりに正確だった。91手目▲2三飛成が鮮やかな決め手。以下△同玉に▲2四歩として、後手玉は詰んでいる。

 終了時刻は午後5時22分。消費時間は羽生2時間55分。郷田2時間51分。


羽生勝勢か

 74手目、郷田が△7四桂と銀取りに打ったのにもかまわず、羽生は11分考えて、▲4三銀と後手玉に迫った。郷田は△8七歩といやみをつけるが、少し足りない感じだ。控え室の検討陣の判断は、羽生勝勢。▲3二銀打△2二玉▲5五角△3三銀まで進めた局面で、羽生にどういう寄せがあるのかを考えている。81手目、羽生は▲2五歩と打った。


終盤戦に

 67手目▲5三桂成まで進めば、先手の6四角が後手玉をにらむ絶好の位置に据えられていることがわかる。郷田は△2三金と、控えて打たれた歩を払う。羽生は▲5四成桂。銀を取りながらの開き王手だ。手の調子からすれば▲5二成桂と金を取りたいが、それは△2二玉と逃げられて意外と大変。自陣の上部を手厚くするのが好判断のようだ。以下△5三歩▲5六歩に後手も△8九歩成▲同玉△7四桂と反撃を開始し、これはすでに終盤戦である。


羽生、絶好の角打ち

 61手目▲2四歩に、羽生は42分を費やした。△同歩に対して、控え室では▲2二歩と直接たたく手が主に検討されていたのだが、羽生は▲2三歩と控えて打った。「含みの多い手です。度胸のある手ですね」(島八段)。対照的に、郷田は△8八歩。20分の考慮時間だった。この時点で残り時間は羽生42分、郷田32分。

 そして羽生は、すぐに▲6四角。「絶好の角打ち」というのが控え室での評判。以下、△5六成銀▲5三桂成まで進んだ。後手に適切な受けはあるのだろうか。


羽生、長考の末の選択

 60手目△4六銀成の瞬間は、後手は気持ちの悪いところ。先手の次の一手の候補手は(1)▲2四歩、(2)▲3三歩、(3)▲6四角、(4)▲4四角などが考えられる。

 一番激しい変化手順を含むのは(3)▲6四角であろうか。以下△5六成銀▲7三角成(▲5六同歩は△6三金▲5三角成△同金▲同桂成△3五角で王手成桂取り)△6六成銀▲8二馬△8八歩。以下(A)▲同玉は△8六歩。(B)▲4四桂は△8九歩成▲同玉△8六桂。後手は歩切れで飛車打ちの王手に対して底歩が打てないが、これは後手もかなりやれそうだ。

 本譜、羽生は(1)▲2四歩を選択した。午後3時50分の時点では、以下△同歩▲2三歩まで進んでいる。


郷田、定説へ挑戦

 控え室では島八段が継ぎ盤の前で検討をおこない、周りで関係者がそれを見守っている。島八段は角換わり腰掛銀のエキスパートとしても有名だ。先手からの▲4五歩△同歩▲3五歩の仕掛けに対して、後手が△4四銀と受けずに△6五歩と攻め合う変化は、過去の実戦例では、ほとんど後手が勝っていないという。もし本局で郷田が勝てば、△6五歩は再評価されるようになるのかも知れない。

 59手目▲2九飛に対して、(1)△4四角と打つのはどうか。

 以下(A)▲6七金△4六銀成▲3三歩△同桂▲同桂成△同角▲3五歩△7四桂▲7五銀は「どうなんでしょうか。全然わかりませんね」(島八段)。

 そこで(B)▲5五角の強打が考えられる。以下△同銀▲同銀直△同角▲同銀△3八角▲6九飛となれば、後手の3七銀がはたらいていない感じだ。

 60手目で、郷田は単に(2)△4六銀成とした。羽生はここで長考に沈んでいる。


郷田、再び長考

 郷田は▲2六角の局面で考え続けている。ここはすでに勝負どころのようだ。

 控え室では村山慈明四段と高崎一生三段が練習将棋を指していた。村山四段が示し た進行の一例は△7六歩▲4七歩△3五角▲同角△同歩▲7四歩△8五桂▲7三歩成 △8一飛。先手のと金も大きいが、後手の駒も前に伸びてきている。「これはどちら がいいのか、よくわかりません」(村山四段)。

 午後2時を過ぎた。


再開

 午後1時、再開。50手目、郷田はすぐに△4六角と打った。「以下▲4七金△3五角と進むのでしょうか。これは漠然とした局面ですね。仮に先手が▲4五桂と跳ね るとして、後手は△4五同銀と取って激しい変化にするのか。あるいは△4四銀と受 けにまわるのか。△4四角もあるかも知れません。中盤の興味深いところです」(松 尾歩五段)。

 羽生は30分近く考え、51手目、▲2六角と打った。


昼食休憩

 48手目、郷田の△7五歩に対して、▲同歩では攻めを調子づかせることとなる。羽 生は16分考えて▲6六銀と上がった。

 早指しで飛ばしてきた郷田だったが、ここで一転して考え始めた。郷田は48分使っ て、次の手を指さずに昼食休憩に入った。


積極的な郷田

 42手目△6五歩に、羽生は▲同歩と応じる。郷田は△8六歩▲同歩△8五歩▲同歩と、継ぎ歩で攻めていく。ここまでは実戦例があるようだ。01年1月におこなわれた佐藤康光九段(当時)と島朗八段のA級順位戦では、島八段は△3五歩と手を戻した。

 本局においては、郷田はなおも強気に△7五歩と攻め続けた。郷田の消費時間は、わずかに4分。


クラシカルな変化

 羽生は39手目で、▲4五歩△同歩▲3五歩と定跡通りに仕掛ける。

 ここで現在一番多く指されているのは、△4四銀と上がる手。以下は先手が 攻めきるか、後手が受けきるかという展開になりやすい。

 しかし、郷田は△6五歩と攻め合いに出た。森下卓九段によれば、12、3年前に流行った形だそうだ。郷田はここまで3分しか時間を使っていない。予定の作戦であったのだろう。


角換わり腰掛銀に

 戦形は、角換わり腰掛銀となった。両者の指し手は早く、あっという間に38手目△3三銀まで進んだ。先後同形の定跡形である。ここまでの消費時間は羽生6分。郷田は0分。39手目、羽生は8分考えて、▲4五歩と仕掛けた。


対局開始、先手は羽生三冠

 28日、第22回朝日オープン将棋選手権準決勝第2局の羽生善治三冠―郷田真隆九段戦が、東京・千駄ケ谷の将棋会館で午前10時より始まった。

 本局が行われたのは将棋会館の特別対局室。午前9時51分、まず郷田が対局室のある4階に姿を見せ、続いて午前9時54分、羽生が到着。羽生が上座、郷田が下座に座り、駒を並べ終えた。記録係の長岡裕也三段が振り駒をした結果、先手は羽生に決まった。

 本戦トーナメントでは、羽生三冠は窪田義行五段、松尾歩五段、森内俊之竜王に勝って準決勝に進出。一方の郷田九段は、岡崎洋五段、飯島栄治四段、佐藤康光棋聖を破った。勝者は山崎隆之五段と、深浦康市選手権者への挑戦権をかけて戦うことになる。

 同世代の両者のこれまでの対戦成績は、羽生30勝、郷田14勝となっている。

(2004/02/28)

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