アサヒ・コム このサイトの使い方へ 検索へジャンプ メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

朝日新聞社からアスパラクラブクラブA&A携帯サービスWeb朝日新聞サイトマップ文字拡大・音声

天気住まい就職・転職BOOK健康愛車教育サイエンスデジタルトラベル囲碁将棋社説コラムショッピングbe


第24回朝日オープン

 【10月28日 東京・将棋会館】  ▲宮田敦史五段  対  △森内俊之名人

別ウインドウで開きます指し手再現 | 使い方
組み合わせ 歴代の決勝結果

写真

森内名人を破った宮田五段

写真

宮田五段の昼食はおかめとじうどん

写真

初手を指す宮田五段

写真

宮田五段の到着を待つ森内名人

チャンス逃した森内名人

 途中、検討陣からは先手作戦勝ちとの声も上がった本局であったが、対局者の見解は逆であった。

 感想戦では22手目△5五歩の仕掛けが疑問視された。30手目に△3四銀と引かされるに及び、「以下はちょっとずつ苦しいですね」(森内)。△5五歩では代わりに△5二飛だったか。

 52手目△8四飛まで進んで「ここではいいと思いました」(宮田)。

 68手目△3六歩では悪いながらも△2七角が優ったか。飛車を取ることができれば、攻め合いの形となる。

 74手目、森内は△3七歩成として最後のチャンスを逸した。宮田は代わりに△6二銀と飛車取りに引かれる手を気にしていた。先手は飛車の逃げ場所が難しいのだ。

(1)▲7六飛成は△3七歩成▲同桂△3六銀▲同金△5四角。

(2)▲8一飛成は△9二角▲同龍△同香▲5九歩△4九飛▲4八銀△3七歩成▲同桂△5八歩。

 いずれも後手にはまだ楽しみがある。

 感想戦は約1時間半おこなわれ、午後7時半過ぎに終わった。

(20:10)

*   *   *

新鋭宮田五段、森内名人を破る

 第24回朝日オープン将棋選手権(朝日新聞社主催)の本戦トーナメント、森内俊之名人−宮田敦史五段戦は28日午後5時59分、宮田五段が97手までで森内名人を破った。残り時間は両者ともに1分。

 将棋は逆転のゲームであり、最後まで何があるかわからない。しかし控え室の検討陣は、宮田五段ならば逃さないというムードであった。それほどまでに、宮田五段の終盤力は認められている。

 97手目▲4四飛はいかにも宮田五段らしい決め手。森内名人はここで頭を下げ、きれいな投了図を残した。

 新鋭宮田五段は見事な寄せで、名人森内を下した。

(18:10)

*   *   *

宮田五段が勝勢に

 森内の△3七歩成▲同桂△3六銀は、はっとさせる切りこみ。しかしここでは宮田が勝ちになっているという。

 宮田は▲2四歩△同歩▲2三歩△同金と利かす。残り時間は宮田5分。森内3分。

 ここまで利かしておいてから、▲3六金と銀を取るのが正解。次に△3九角ならば▲4一飛成で先手が鮮やかに一手勝ちとなりそうだ。

(17:50)

*   *   *

「宮田五段がよし?」

 1988年、当時18歳四段の森内は本棋戦の前進である全日本プロトーナメントにおいて決勝三番勝負に進出。時の谷川浩司名人を2勝1敗で降して初優勝を飾っている。森内のライバル羽生善治は同じく全棋士参加棋戦であるNHK杯で優勝。以来この恐るべき世代は、常に棋界のトップで活躍し続けている。

 59手目▲5五同歩の後、森内はしばらく考えていた。しかしここでの考慮は、やや変調とも思われる。手持ちの角2枚は強力だが、すぐに使う場所はないのであろうか。森内は16分を使って、△2二玉と上がった。宮田は▲7一飛とおろす。控え室のある若手棋士は、「さすがにこれは宮田君がいいんじゃないですかね」と語っていた。宮田は名人を破って、名をあげることができるだろうか。

 森内も小刻みに時間を使って、残り時間は接近した。67手目△5七同銀の時点で、残り時間は宮田6分、森内10分となった。

(17:30)

*   *   *

終盤戦直前、名人が考える

 56手目、森内は△5五歩と打った。以下▲同角△同角▲同銀と進んで、森内は先手の壁形をさわらずに角交換をした格好である。しかる後に、△7六歩と取り込んだ。

 先手は(1)▲3五歩△同銀に▲7一角と打てば飛銀両取りで大成功のようだが、△8五飛と5五銀取りに浮かれて困る。

 宮田はじっと(2)▲6六銀と引いた。浮き駒をなくし、▲5五角を狙っている。宮田のずば抜けた終盤力は、森内をはじめ多くの棋士から高く評価されている。ここからが宮田の真骨頂か。

 森内は軽く△8四飛と浮く。先手の主張点である5四歩を払いつつ中央に転換できれば気持ちよい。

 宮田は▲5三歩成△同金と手筋の成り捨てで形を乱しておいてから、▲5五角と打った。香の両取りである。森内はかねてからの狙い通り、△5四飛と回った。先手は角が移動すれば△5九飛成でそれまでとなる。宮田は残り少ない時間を割いて、3分で▲5六歩と受けた。

 森内はノータイムで△5五飛▲同歩と切って捨てる。このまま一気に終盤戦に入るのかと思わせたところで、森内は腰を落として考え始めた。

 残り時間は宮田14分。森内36分。

(16:55)

*   *   *

森内名人、作戦勝ちか

 森内は△8六同歩と応じた後、▲同角に△8二飛と戻す。宮田側を持って指しこなすのは、よほどの技量を必要としそうだ。以下▲7七角△3一玉▲7九玉△5二金▲4七金△7四歩と進んだところで、ある若手棋士は「後手が作戦勝ちではないでしょうか」と語っていた。後手陣がまとまっているのに対して、先手は壁銀の上に金銀が左右に分裂している。先手を持って勝つのは大変であろう。

 △7四歩以下は▲5四歩△7五歩▲3六歩と進む。互いに鋭いパンチを繰り出して、局面は緊張の度合いを増してきた。

 午後4時を過ぎ、将棋会館の外には美しい夕暮れの空が広がり始めている。

 残り時間は宮田23分。森内58分。

(16:20)

*   *   *

宮田五段の柔軟な発想

 森内が△5二飛と転じたのは先手陣の壁形を相手にしない考え方。もし先手の銀が8八ではなく6八ならばまったく話は変わってくる。古来壁銀は避けるべきものと教えられてきた。先日、名人の角落ちで森内と対戦した将棋ソフトは壁銀を解消しようとせず、終盤でそれがたたってしまった。

 宮田は15分で▲4七銀と上がった。消費時間の通計は宮田2時間10分。森内1時間38分。(持ち時間各3時間)

 以下は△3五歩▲4六歩△3四銀▲5六銀△4二銀と進む。再度駒組が始まり局面が収まったようにも思えるが、後手からは△5三銀〜△6四銀の筋が見えるので、先手はそうゆっくりもしていられない。

 宮田はここで▲8六歩と突き上げた。宮田らしい柔軟な発想。しかし本来は後手から歩を交換してくるところだけに、驚くよりない。

(15:45)

*   *   *

開戦

 森内が△3三角と上がるまで、先手は飛車先の歩を切ることは可能であった。王将戦の▲森内−△羽生戦において、本局と逆を持った森内は飛車先を切っている。一般的に考えれば、大きな得である。しかし本局で宮田があえてそちらを選ばなかったのは、手が遅れる可能性も考慮に入れてのことであろうか。逆に言えば、森内も△3三角と上がったために手が遅れる可能性はある。

 午後2時頃、宮田五段は▲4六歩と突いた。「これは『歩越し銀には歩で対抗』ですね。先手は▲3六歩〜▲3七桂〜▲4五歩で銀を戻すことができれば成功です」(上野裕和四段)。

 森内は熟慮の末に、△5五歩と突いた。対して(1)▲4七銀と上がるのは、△5二飛で収まりそうもない。早くも決戦の雰囲気である。  宮田はすぐに(2)▲4五歩と突き違う。強気な一手だ。以下は△同銀▲5五歩△5二飛と進む。互いに壁形を抱えたまま、戦いが始まった。

(14:55)

*   *   *

対局再開

 32人の精鋭が並んだ本棋戦のトーナメント表を眺めると、宮田の名前は師匠の所司和晴七段の隣りにある。所司門下には宮田の他に渡辺明竜王、松尾歩五段と俊英が揃っていることで有名だ。本局の勝者は2回戦において、1回戦で所司七段を破った高橋道雄九段との対戦が決まっている。

 午後1時、対局再開。森内はすぐに△4一玉と寄った。宮田は4分で▲6九玉。序中盤のセンスが問われる、手将棋模様となった。以下は△4四銀▲4八銀△3三角と進む。

 ここで宮田の手が止まっているうちに、午後2時を過ぎた。

(14:00)

*   *   *

昼食休憩

 本局の記録係は殿岡裕里三段(26歳、加瀬純一六段門下)。晩学ながらたゆまぬ努力で、プロ入りまであともう一歩というところまでこぎつけている。記録姿勢も大変まじめで、関係者から応援されている奨励会員のひとりだ。先日おこなわれた新人王戦1回戦では一瀬浩司三段を破って2回戦に進出している。

 さて本局は、いわゆる「宮田流」を森内が受けてたつ形となった。「○○流」と名がつけられる序中盤の戦術の創始者は、若手では東の宮田、西の山崎六段が双璧であろう。ただし両者ともに定跡形をまったくはずれた力将棋を好むところが面白い。山崎六段は「山崎流と名がつく頃には研究が進んでいて、僕がいちばんわからなくなっているんです」と笑っていた。

 宮田が▲7八金と上がった局面で森内が47分考え、12時10分、昼食休憩となった。持ち時間各3時間のうち、ここまでの消費時間は宮田57分。森内1時間2分。

 昼食の注文は、森内はなし。宮田はおかめとじうどん。

(12:36)

*   *   *

宮田流

 森内と宮田は昨年5月の王座戦本戦1回戦において、過去に1度だけ対戦している。結果は森内の勝ちであった。

 本局が指されるのは東京・将棋会館4階の特別対局室。本局の隣りには王座戦一次予選の西村一義九段−岡崎洋六段戦が配されている。対局開始前、西村九段は森内と談笑していた。話題は先日おこなわれた名人森内対コンピュータソフトの角落戦。結果は名人の勝ちだったが、ソフトも見せ場を作って大いに盛り上がった。公式の場でコンピュータがプロを相手に平手で勝つ日は、遠からずやってくるのだろう。ただしそれが名人相手ともなれば、また話は違ってきそうだ。

 定刻の午前10時となり、隣りの西村−岡崎戦は開始された。しかし本局の対局者である宮田はまだ到着していない。棋士が数分程度遅刻することはしばしばあり、特に珍しいことではない。ちなみに遅刻した場合はペナルティとして、持ち時間から遅刻した時間の3倍分が引かれる。ただし交通機関の乱れなど不可抗力の場合には、そのままの時間が引かれる。

 宮田は24分遅れて対局場に到着した。原因は電車の遅延によるものだった。関係者一同、まずはほっと胸をなでおろした。規定により宮田は持ち時間の3時間から24分を引かれた。

 宮田は初手▲7六歩を指した後、すぐに席をたつ。宮田は体調がすぐれないことが多い。対局開始前に宮田の到着が待たれている間、関係者からはしきりと心配の声が聞かれた。森内が△8四歩と指し、次に宮田が▲5六歩と指すまでに17分の時間が空いた。

 7手目▲8八銀まで、先手は若手棋士の間から「宮田流」と呼ばれる作戦。宮田がはじめて指したわけでもないのだが、この名が定着している。森内は2004年1月に指された王将戦七番勝負第1局において、羽生善治王将を相手にこの「宮田流」を採用している。羽生の錯覚により中盤で銀損となり、森内が短手数で快勝した一局であった。

(12:05)

*   *   *

対局開始

 本局は宮田五段が電車遅延により24分遅刻したため、本局は定刻より遅れて午前10時27分に開始された。振り駒の結果、「歩」が2枚、「と」が3枚出て、先手は宮田五段と決まった。

 宮田五段の初手は▲7六歩。森内名人の2手目は△8四歩だった。

(10:50)

*   *   *

名人と気鋭の若手、注目の対局

 第24回朝日オープン将棋選手権(朝日新聞社主催)の本戦トーナメント、森内俊之名人−宮田敦史五段戦が28日午前10時から、東京・将棋会館で指される。今年の名人戦で羽生善治四冠・朝日オープン選手権者の挑戦を退けて初防衛を果たした名人と、第23回朝日オープン将棋選手権本戦で準々決勝まで駒を進めた気鋭の若手との、注目の一局だ。


検索 使い方

キーワード入力

朝日新聞サービス

ここから広告です
広告終わり

将棋ピックアップ

朝日将棋塾

▲このページのトップに戻る

asahi.comトップ社会スポーツビジネス暮らし政治国際文化・芸能ENGLISHマイタウン

ニュースの詳細は朝日新聞紙面で。» インターネットで購読申し込み
asahi.comに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。
| 朝日新聞社から | サイトポリシー | 個人情報 | 著作権 | リンク| 広告掲載 | お問い合わせ・ヘルプ |
Copyright Asahi Shimbun. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission