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第24回朝日オープン将棋選手権 準々決勝

 【2月17日 大阪・関西将棋会館】  ▲森下卓 九段  対  △谷川浩司 九段

別ウインドウで開きます指し手再現 | 使い方組み合わせ

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対局を終え、感想戦をする森下九段(左)と谷川九段(右)

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準決勝に進出した谷川九段

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終局後、盤面を見つめる森下九段

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検討が続く棋士室

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谷川九段の指した34手目△5二金左で昼食休憩を迎えた。盤面の手前が先手・森下九段側

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2手目を指す谷川九段

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1手目を指した森下九段

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対局を待つ谷川九段(左)と森下九段(右)。二人の奥には王将戦一次予選を控え、淡路仁茂九段(左)、福崎文吾九段(右)が開始を待つ

森下のぼやきが目立つ 感想戦

 感想戦で目立ったのは、森下の「▲7五歩(35手目)はひどかった」というぼやきだった。「△3五歩(32手目)で本譜と同様の仕掛けを警戒したのに、△5二金左(34手目)で持久戦志向だと思い込んだ。次に▲6五歩も突ければ飛車の横利きが通っていいと思ったのに、先攻されて△6四銀と歩を狙われる筋もあって…、無防備でした」と反省の弁が次々と聞かれた。谷川は△5二金左については「最初はすぐに(34手目で)△3六歩と突くつもりだったけれども、気が変わった」とあまり多くを語らなかったが、結果的に森下の不用意な手を誘発することになった。

 感想戦では▲7五歩に代えて▲2八玉が検討されていた。美濃囲いに玉を入れ、本譜でも現れた△5五角に△3七銀の受けを用意し、△2六歩の合わせを防ぐなどの意味がある。▲2八玉に後手が△8二玉と寄れば、そこで▲7五歩などがある。今度は後手にも離れ駒が多く、簡単には仕掛けられない。

 52手目△1四歩〜△1五歩は「さすがにのんびりし過ぎ」(谷川)。森下にチャンスが訪れたかと思ったが、森下にも誤算があった。57手目(1)▲2二角成では、森下の当初の予定は(2)▲3七銀だったそうだ。ところが▲3七銀には飛車取りを放置して△7七角成がある。▲2六銀は△8六馬と飛車を取られるし、▲7七同桂は△2四飛と引かれる。本局の場合は、中段飛車が受けによく効くので、本譜の(1)▲2二角成は、飛車を受けに効かせないための苦渋の決断だったようだ。

 以下は終始谷川優勢のようだ。森下の序盤の緩手を的確に咎めた谷川の快勝となった。

(18:55)

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谷川、準決勝進出

 118手目△4八銀打を見て、森下は投了した。投了図以下は▲4六玉に△5七銀不成▲同玉△7七飛成以下、先手玉は即詰みとなる。終局時刻は午後5時20分、持ち時間各3時間のうち、残り時間は森下2分、谷川20分。

 谷川はこれで準決勝に進出。準々決勝残り1局の藤井猛九段−深浦康市八段戦の勝者と対戦することになった。

(18:00)

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谷川勝勢、終局間近か

 89手目▲7四歩は狙いの攻めだが、棋士室で検討している井上慶太八段や畠山鎮六段らは、「△8二角で後手が受け切れそうですね」と依然として後手優勢と見た。谷川の次の一手は△4六歩だったが▲7三歩成△6一玉で右辺が広い後手玉は安全になっている。棋士室の評価は変わらず、後手優勢だ。

 森下が▲4六角と手を戻したところで、谷川は△1六歩と端攻めを開始した。▲同歩△同香に▲同香なら先手の1筋はがら空きで、△1七角などが厳しくなる。森下の反撃▲7二歩も悠然と△8一金とかわし、棋士室では谷川勝勢、終局間近の雰囲気が漂ってきた。

(16:55)

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森下、行き場を失う 谷川優勢か

 56手目△4二銀が棋士室では評判がいい。以下、森下はたくみに▲5四飛と転換するが、直後の△4四歩が厳しい。(1)▲4四同飛と取れば△2六角が厳しいため、森下は(2)▲7四歩△8二銀▲7三歩成△同銀▲7四歩△8二銀と7筋に拠点を作ってから▲5五角と打った。これですぐには△4五歩と取られることはない。しかし△4三銀で飛車の行き場所がなくなってしまった。この局面まで進み、棋士室の検討陣は「先手の攻めが続かない」と後手優勢との判断を示した。

 攻めを続けなければ飛車も角も行き所を失う森下は▲5三桂成としたが、△5四銀とついに飛車を取られてしまった。後手の次の狙いは△2五飛。5五の角取りと△2八歩成以下の突破を目指す味のいい一手だ。また、△7九飛などの打ち込みも厳しい。

 71手目▲5五角の時点での残り時間は、森下36分、谷川1時間6分。

(16:10)

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森下、いよいよ反撃

 49手目に森下は▲4七銀引と指した。最初は6七にいた銀が、角取りに▲5六銀と出て、飛車取りに▲4七銀引と引いてダイヤモンド美濃を完成させた。非常に堅い囲いだが、△2七歩に▲2九歩と受けさせられているのも辛い形である。

 谷川が△1四歩と突いたところで森下は▲6五歩と角道を開けた。いよいよ反撃だ。(1)△7七角成と後手から角交換するのは▲同桂と跳ねられて手損するので、谷川も(2)△1五歩と端攻めの味を見せた。55手目▲4五桂は攻めが続けば調子がいいが、「桂馬の高飛び歩の餌食」で△4四歩が回る前に攻め切らなければならない、決断の一手だ。以下の数手は棋士室の予想通りの順。棋士室ではまだ優劣の判断が出されていない。

(15:30)

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谷川の攻めに森下の受け 棋風通りの応酬

 38手目△5五角に対する森下の対応は、棋士室では危険とされていた▲3七桂。以下△2六歩▲同歩△同飛に▲5六銀。このタイミングで銀を上がるのが力強い受けになる。▲3七桂は最強の対応だったようだ。「谷川の攻めに森下の受け。棋風通りの展開ですね」(増田五段)。△2二角に森下は▲4六歩と自陣の整備にかかる。先手は一歩得。「駒得は裏切らない」の名言を残している森下にとって、とにかく局面を穏やかな流れに導くことが重要になる。棋士室の検討陣によれば「後手がよさそうにも見えるけど、調べてみるといい勝負ですね」と、激しい局面ながらもバランスを保っているそうだ。

(14:35)

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対局再開 森下、一石二鳥の手

 対局は午後1時に予定通り再開された。森下も谷川と同じように▲7五歩と突き、飛車の自由を増やしている。また▲7五歩は将来の△7四歩〜△7三桂も防ぐ、一石二鳥の手と言えるだろう。

 まだまだ駒組みが続くかとも思われたが、続く△3六歩で一気に局面に緊張感が走った。▲3六同歩に谷川は予定通りと言わんばかりにノータイムで△5五角。この角覗きが受けづらいだろうか。(1)▲3七銀は△2七飛成、(2)▲6五歩は△1九角成▲1一角成△2八歩▲3七桂△2九歩成▲同銀△2七飛成で後手が良い。(3)▲3七桂は△2六歩と合わせ、▲同歩△同飛▲2七歩△3六飛▲4六歩(△同角に▲4七金の狙い)△3四飛で後手が指しやすい。

 棋士室で検討している増田裕司五段推奨の一手は(4)▲4六歩△同角▲3七桂。以下(3)の変化と同様に△2六歩▲同歩△同飛▲2七歩△3六飛は▲4七金の飛角両取りがある。「大駒は近づけて受けよ」の格言どおり、事前に角を近づけて受ける手段だ。増田五段は「(△3六歩▲同歩△5五角の)この仕掛けは森下九段は絶対にしませんね。後手は美濃囲い(△7二玉−△7一玉型)よりも一手得している勘定になります。この数手がどちらにとっても大事になりますね」と話していた。

(14:00)

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昼食休憩

 谷川が18分考えて34手目△5二金左を指した。その局面で森下が18分考え、 12時10分からの昼食休憩に入った。ここまでの消費時間は▲森下1時間5分、 △谷川53分。対局は午後1時に再開される予定となっている。

(12:15)

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前例が少ない序盤戦

 森下は昨年から日本将棋連盟の理事に就任し、多忙な毎日を送っている。特に瀬川晶司・現四段のプロ入り編入試験では、担当理事としてその敏腕が発揮されたそうだ。今日の関西将棋会館では、同じく理事の淡路仁茂九段・島朗八段も他棋戦で対局しており、そのまま理事会が開けるのではないか、という冗談も聞かれた。

 相振り飛車は序盤に様々な組み合わせがある。本局も一見すると進行例が多そうな局面だが、意外にもプロ公式戦では前例のない局面となっている。特に谷川の16手目△2四歩が▲8四歩以下の一歩交換を誘う積極的な一手だ。15手目までは前例も多く、8筋を事前に受けるために△7二玉と寄ることが多かったようだ。もちろん17手目▲8四歩以下先手が飛車先の歩交換を果たした本譜も、20手目△7二玉で何事もなく8筋は収まっている。

 森下は23手目▲4八玉から自玉を囲い始めた。美濃囲いを完成させて▲3九玉と引いたところで一安心。谷川は△3五歩と飛車の横利きを通した。玉の囲いは後回しにして前線の主導権を握ろうとする谷川の動きが目立っている。

(11:40)

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戦型は相振り飛車

 谷川も森下も、元々は居飛車党として知られている。特に谷川の角換わり、森下の矢倉はスペシャリストと言われてきた。ただ最近は、両者とも状況に応じて様々な戦型を指し分けている。本局も森下が3手目▲6六歩と角道を止めると、谷川は△5四歩〜△5三銀と左銀を中央へ運び、相居飛車とは違う進行を見せた。

 そして11手目が▲8八飛、12手目は△2二飛。戦型は相振り飛車と判明した。今後はお互いが玉を囲い合う、じっくりした戦いになりそうだ。

(10:40)

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対局開始

 第24回朝日オープン将棋選手権の準々決勝、谷川浩司九段−森下卓九段が関西将棋会館で開かれた。激戦を勝ち上がってきたA級棋士同士の対決だ。

 関西将棋会館では、女流棋戦2局を含めて7局が行なわれる賑やかな朝。7局のうち、「御上段の間」で行なわれるのが本局となる。大阪市内は昨日までの雨はすっかりあがり、気持ちのいい青空が広がっている。

 9時55分頃には上座に谷川、下座に森下が座った。両者が駒を並べ終えると、記録係の水津隆義三段(27歳、西本馨六段門下)が谷川の歩を5枚取り、振り駒を行なった。その結果「と金」が4枚出て、森下の先手と決まった。

 定刻10時に対局開始。森下は気持ちを込めるかのように、前傾姿勢で▲7六歩と突いた。

(10:25)

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