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 【12月18日 大阪・関西将棋会館】  ▲糸谷哲郎四段  対  △山崎隆之七段

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本戦トーナメント組み合わせ |

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糸谷四段を下し、ベスト8進出を決めた山崎七段

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悔しい逆転負けの糸谷四段

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昼食休憩時の盤面。使用されている駒は児玉龍兒作・錦旗書

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2手目を指す山崎隆之七段

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初手を指す糸谷哲郎四段

山崎七段「勝ててほっとした」

 感想戦は終局直後から約1時間半行われた。

 58手目△1一玉の局面を「勝負所なのに簡単に考えすぎた」と振り返った山崎七段。△1一玉では△8四飛と浮き、桂頭に備えるのが先決だった。先手が動けば、△7六歩が生じる。続く60手目△2二銀でも△8四飛が有力だった。本譜は62手目に△3三銀と戻ることになって2手パス。▲4五歩が成立して先手が指しやすくなった。

 優勢になった糸谷四段だが、▲8五桂(83手目)が逸機。▲3五歩△同歩▲同銀と玉頭を攻めていればわかりやすかった。本譜の▲8五桂は△同桂なら▲8六歩と突いて桂馬を取りに行く狙い。桂馬を取れば▲2四歩△同歩▲1六桂が厳しい。しかし本譜の△6五桂が勝負手。88手目△5五歩の局面では、遊んでいた後手の角が働いて先手優勢ながらも差が縮まった。

 107手目▲4一角は本局最長の24分の考慮だったが、棋士室の検討通り▲2三桂が優った。以下、△同歩▲同歩成△2五歩▲同飛△2四歩▲1二香成△3一玉▲3二と△同角▲1五飛△1四歩▲1六飛△2五金で糸谷四段は負けと見ていたが、そこで▲2三歩と垂らせば先手が勝っていた。

 113手目▲6八桂は「一手パスよりひどい」(両対局者)悪手。△8七角成なら▲7六桂打から飛車をいじめる狙いだったが、本譜の△5四角で困っている。▲6八桂よりは▲4四桂と打つところだった。

 投了図は4七の地点に利いている駒の数が後手のほうが多い。▲5五銀は△5七竜、▲5六桂は△7八竜で受けがない。

 感想戦終了後のインタビューで山崎七段は「ネット中継が行なわれているのでもう少しいい将棋を指したかったです。中盤で悪くしたけれど、負けるにしても一手違いにしたいと思っていました。正直なところほっとしています」と話していた。

2006年12月18日 17時38分

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山崎七段、ベスト8進出

 133手目▲5四歩の局面で、ある棋士が棋士室に姿を見せてモニターを見つめていた。しばらくして「銀を取ったら(▲5三歩成)どう?」間髪入れずに答えが返ってくる「残念ながら後手の手番なんですよ」。仮に先手の手番で▲5三歩成が実現しても後手優勢と言える局面。それが実際は後手の手番なのだから、形勢は明らかだ。

 少し時間を置いて、山崎七段の△5五桂が指されると糸谷四段はすぐに投了を告げた。終局時刻は午後3時24分。消費時間は先手の糸谷四段は2時間32分、後手の山崎七段は1時間7分。

 山崎七段は危ないところもあったが兄弟子の貫禄を見せ、ベスト8進出。準々決勝では鈴木大介八段と対戦する。

2006年12月18日 15時40分

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山崎七段、糸谷四段下す

 第25回朝日オープン将棋選手権(朝日新聞社主催)の本戦2回戦、前々回挑戦者の若き強豪・山崎隆之七段と、「怪物」の異名をとる大型新人・糸谷哲郎四段の対局が18日、大阪・関西将棋会館で指され、山崎七段の△134手目を受け、糸谷四段が投了。注目の広島県出身・兄弟弟子対決は山崎七段に軍配が上がった。

2006年12月18日 15時30分

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逆転、山崎優勢

 111手目▲6三角成はどうだったか。△1二歩と打たれると、後手玉への寄せが一気に遠のいた。糸谷四段は角を追って▲6八桂と打ったが、△5四角と引かれるとつらい。角交換をすると△1六角の王手飛車取りがあるからだ。従って▲7三馬と逃げるしかない。先手は桂馬を手放し、後手に桂馬を取られて様子がおかしい。棋士室では「逆転か」という声も聞かれ始めた。

 午後3時頃、114手目△5四角の局面で、消費時間は▲糸谷2時間26分、△山崎1時間2分(持ち時間各3時間)。107手目に24分考えた糸谷四段は残り時間が少ないのも気がかりだ。

2006年12月18日 15時10分

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終盤戦突入

 104手目△5七桂成は4三角の利きが通って金の両取り。106手目△7六角で、働いていなかった角が世に出た。ここで糸谷四段が時間を使って考えている。棋士室の検討では▲2三桂(詰めろ)△同歩▲同歩成△2五歩▲同飛△2四歩▲1二香成△3一玉の局面で、▲3二と・▲2四との二通りの手段が検討されている。いよいよ終盤戦に入った。

2006年12月18日 14時45分

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山崎七段の反撃

 山崎隆之七段は昭和56年生まれの25歳。プロデビューから早くも10年近くが経過している。朝日オープン選手権では毎年活躍を見せており、23期の五番勝負で羽生善治選手権者に挑戦。端正な顔立ちに実力も兼ね備えた棋界屈指の人気棋士だ。本局の対戦相手・糸谷哲郎四段は帰郷のたびに将棋を指す仲だけに、負けたくない気持ちが強いだろう。

 後輩・糸谷四段は91手目に12分考え、▲1四歩と端に手をつけた。△同歩に▲1三歩と叩いた局面、93手目だが時刻はまだ午後2時。非常に早い展開だ。ここまでの消費時間は▲糸谷1時間40分、△山崎54分。

 端攻めは穴熊玉に有効だが、薄い右玉への反動も大きい。△1七歩に▲1九歩も考えられたが、糸谷四段の溢れるエネルギーは前へ進んだ。次の一手は▲2五桂。△1八歩成で山崎七段待望の反撃が始まった。

2006年12月18日 14時25分

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先手指しやすし

 67手目▲4四歩以下数手で、4三の好位置にいた銀は5三へ、8三に打った角は5二に引かされた。棋士室の検討陣に意見を聞くと「先手が指しやすくなった」と見解が一致。後手の角は働きが悪く、先手の持ち角は後手陣への脅威となっている。次々と姿を見せた棋士達は、手順を確認すると一様に66手目△8三角への違和感を口にした。

 糸谷四段は二枚落ち定跡の銀多伝のような形を組み上げ、調子よく攻めていく。山崎七段はじっと辛抱。自玉から離れていた駒を少しずつ寄せ、85手目▲2四歩〜▲2五歩〜▲2四歩の継ぎ歩攻めには、△2二歩と受けてチャンスを待っている。

2006年12月18日 14時00分

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糸谷四段、仕掛ける

 午後1時に対局は再開された。先手からの仕掛けもなかなか難しいことから、検討陣は「先手が作戦失敗、千日手もやむなしか」と見ていた。ところが糸谷四段は敢然と打開。力強い手つきで63手目▲4五歩と仕掛けた。△4一飛には▲7五歩。もし△7五同歩なら▲4四歩〜▲7四歩がある。本譜の山崎七段は△8三角と角を手放して受け、遠く3八玉へもにらみを効かせた。いよいよ若きエネルギーのぶつかり合いだ。

 戦いが始まった途端、モニターに映る糸谷四段の手つきが生き生きとしてきた。

2006年12月18日 13時38分

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対局再開

 午後1時、対局が再開された。

2006年12月18日 13時00分

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昼食休憩

 50手目△8六歩から飛車先の歩を交換した後手が、56手目に再び△8五歩と打ったのは一見奇異に映るが、▲8六歩と突かれるのを防いだもの。▲8九飛を怠って▲5八銀左としようものなら△7五歩と桂頭を攻める。手損ながら山崎七段は大人の指し回しを見せ、穴熊を完成させた。関係者の憩いの場である棋士室にいた、ある奨励会員は「先手は作戦失敗と思っているかもしれませんね。どこから手を作っていくのかわかりません」と話していた。

 60手目△2二銀と山崎七段が穴熊を完成させた局面で12時10分となり、昼食休憩に入った。ここまでの消費時間の通計は先手番の糸谷四段は1時間6分、後手番の山崎七段は39分(持ち時間各3時間)。対局は午後1時から再開される。

2006年12月18日 12時20分

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早い進行

 バランス重視の右玉を選んだ糸谷四段。43手目▲6八銀〜▲6七銀も薄い中央をカバーする指し方だ。対する後手の山崎七段は着々と玉を固めている。△4三銀と引いた42手目で銀矢倉が完成。おなじみの金矢倉に比べて、上部からの攻めに強いと言われている。

 自分の力を信じて気合い十分の両者、指し手は早い。午前11時30分現在、48手目まで進行している。消費時間は▲糸谷41分、△山崎29分。糸谷四段が対戦相手より多く時間を消費しているのは珍しい。48手目に△1二香と上がられ、このまま穴熊に組まれては作戦負け。糸谷四段はどのような打開策を考えているのだろうか。対局室の糸谷四段は左手を脇息にしっかりと乗せ、前傾姿勢で考え込んでいた。

2006年12月18日 11時50分

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糸谷四段は右玉

 15手目▲1五歩は一手損角換わりに対して有力な作戦。得した一手を端に生かそうという考え方だ。他には、後手の手損をとがめようと棒銀などの速攻を見せる作戦もある。一手の違いは大違い。未知の局面が多いこともプロ棋士の探究心をそそっている。

 後手が△8四歩型のまま指し進めるのも一手損角換わりならでは。将来△8五桂と跳ねる余地を残し、いつでも反撃を見せているのが後手の大きな主張だ。従来の角換わりでは後手番が守勢になっていたことも、一手損角換わりが流行した理由のひとつである。

 31手目▲4八玉。▲1五歩と伸ばした時からの一貫した序盤戦術で、糸谷四段は右辺の広さを生かした右玉を作戦に選んだ。彼が右玉をするのは、決して対振り飛車戦だけではない。

2006年12月18日 11時10分

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流行の一手損角換わり

 糸谷哲郎四段は今年の4月に四段に昇段してプロデビューを果たすと、驚異的な勝ちっぷりを見せ、第38期新人王戦でも優勝した。今年度成績24勝6敗は全棋士中勝率トップ。6月から9月にかけて達成した14連勝も現時点で今年度1位の記録だ。

 「対振り飛車右玉」という奇想天外な得意戦法、対局中の堂々とした態度、普段の物怖じしない発言といった面が話題を呼んでいるが、ぬいぐるみのような愛くるしさもある。そのギャップが魅力で、早くも人気棋士に成長している。

 10手目△8八角成は、最近流行している「一手損角換わり」。この戦法の流行のきっかけを作った関西の淡路仁茂九段に「升田幸三賞」が贈られている。

2006年12月18日 10時45分

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広島が生んだヒーロー対決

 注目の山崎隆之七段−糸谷哲郎四段戦。早い時間から対局室で待つ糸谷四段は広島在住の高校3年生。年明けには大学受験も控えている。

 山崎七段も広島県出身で25歳。両者は時期は違うものの同じ道場で力をつけ、共に森信雄六段門下でプロになった。今日の山崎七段は午前9時57分頃に激しく咳き込みながら対局室に入っている。少し眠そうな表情だ。

 振り駒の結果、と金が3枚出て糸谷四段の先手と決まり、定刻午前10時に対局が始まった。

 記録係の水津隆義三段によって対局開始が宣言されると、糸谷四段は間髪入れずに▲7六歩と角道を開けた。眠そうな山崎七段は徐々に集中力を高め、きりりと引き締まった表情で二手目△3四歩を着手した。

2006年12月18日 10時28分

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対局開始、先手は糸谷四段

 第25回朝日オープン将棋選手権本戦2回戦で、大型新人・糸谷哲郎四段が山崎隆之七段に挑む対局が、定刻の午前10時に開始された。

 先手は糸谷四段。

2006年12月18日 10時05分

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糸谷四段が山崎七段に挑む 朝日オープン本戦2回戦

第25回朝日オープン将棋選手権本戦2回戦で、前々回挑戦者の若き強豪・山崎隆之七段と、「怪物」の異名をとる大型新人・糸谷哲郎四段が対戦します。ともに広島出身、森信雄六段門下の兄弟弟子同士による注目の一局を、午前10時からアサヒ・コム将棋ページで速報します。

2006年12月18日 9時50分

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