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第25回朝日オープン将棋選手権 五番勝負第1局

【4月5日 JALリゾートシーホークホテル福岡(福岡市)】
先手 ▲ 羽生善治  選手権者   対   後手 △ 阿久津主税  五段

写真 感想戦では中盤を中心に検討
写真 完勝で開幕局を制した羽生選手権者
写真 完敗ゆえか、阿久津五段からは笑みもこぼれた
写真 阿久津五段はいちごとホットコーヒー
写真 午後のおやつは、羽生選手権者はいちご、レモンティー、オレンジジュース
写真 深浦八段による指導対局
写真 対局者の昼食
写真 羽生選手権者の初手▲7六歩で対局開始
写真 記録係の藤森二段が振り駒。先手は羽生選手権者
写真 駒を並べる羽生選手権者
写真 羽生選手権者の登場を待つ阿久津五段
写真 対局場から見える玄界灘
写真 対局場の数寄乃家。奥はヤフードーム
写真 前夜祭には地元福岡の将棋ファンが多く駆けつけた=4月4日
写真 対局室検分で駒を並べる両対局者。立会人は加藤一二三九段=4月4日

出鼻をくじかれた阿久津

 感想戦では中盤を中心に検討され、約1時間で終わった。

 本局のポイントは、これまで指されたことがなかった43手目、羽生新手の▲5四歩であろう。深浦八段によればこの手で阿久津の出鼻はくじかれた。局面が進めば負担になるとも思われる歩なのだが、阿久津はとがめることができなかった。

 完敗ゆえか、阿久津はさばさばとした表情。本局ではまだ、阿久津の真の強さは表れていない。五番勝負はまだ始まったばかりだ。

2007年04月05日18時58分

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確実な寄せ

 羽生選手権者はいつもながらに、最後まで確実な寄せ。阿久津五段は午後5時36分、93手目▲2一金の王手を見て投了した。

 投了図以下は△2一同玉▲4一竜以下、変化はあるものの、後手玉は即詰みとなる。

2007年04月05日17時47分

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羽生選手権者が先勝

 第25回朝日オープン将棋選手権五番勝負(朝日新聞社主催)の第1局は5日午前10時から福岡市中央区のJALリゾートシーホークホテル福岡で指され、午後5時36分、先手の羽生善治選手権者(36)が93手で阿久津主税(ちから)五段(24)を下して先勝した。持ち時間3時間のうち、残りは選手権者16分、挑戦者1分。

 第2局は今月19日に名古屋市の名古屋東急ホテルで指される。

2007年04月05日17時45分

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終局間近の雰囲気

 77手目、羽生は▲3四歩と打たずに、▲3四銀と出た。以下△6六銀▲4三銀打と進んで、阿久津の手が止まる。そしてほとんど残っていない時間を削って、△6七銀不成▲同金△5五桂と進めた。形作りか。「羽生さんがどう決めるかという段階ですね」(深浦八段)

 控え室は終局間近の雰囲気だ。

2007年04月05日17時25分

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阿久津、残り5分

 74手目、阿久津は18分考え、△7五角と出て下駄を預けた。残り時間は6分。羽生は慎重に6分考えて、▲3三桂成と銀をはがした。残りは44分もある。阿久津はさらに1分使って△同桂と応じる。残りは5分となった。

 優勢の羽生が時間を使って考え始めたところで、時刻は午後5時を過ぎた。

2007年04月05日17時05分

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緩急自在の指し回し

 72手目、阿久津は△5五銀と出る。負担となっている5四金をかばいながら、4二角の筋を通した。あまり有効とは思われないが、かといって他に代わる手も難しいか。

 阿久津の苦悩を見透かすかのように、羽生はじっと▲8九桂。緩急自在の指し回しで、今度は自陣のキズを消した。以下仮に△7二飛ならば、▲3四歩△2四銀▲3三桂打でよい。

 時刻は午後4時半を過ぎた。

2007年04月05日16時35分

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羽生、驚きの桂跳ね

 控え室では加藤九段、中田功七段、上野五段が検討している。70手目△7六歩の後、先手は(1)▲3四歩の銀取りか、あるいは(2)▲4六桂の金取りか、と予想されていたところで、羽生は(3)▲2五桂と跳ねた。「ひゃー、これは当たらないね」と驚いた加藤九段。銀取りならば歩ですむので、単に▲3四歩と打ちそうなところだ。

2007年04月05日16時21分

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羽生優勢

 阿久津は金をはがした後、68手目、△3五歩と手を戻す。対して羽生は、じっと▲同銀。深浦八段が「いい手ですねえ」と感心する一手だった。△3四歩ならば▲4六桂が必殺。以下△3五歩には▲5四飛と気持ちよく走り、先手の攻めが続いていく。

 阿久津は3分で△7六歩と打つ。残り時間は羽生1時間4分、阿久津31分。東京から駆けつけた上野裕和五段は「あきらめましたかね」といささか残念そう。▲同銀と取られても、次にどうするのかわからない。

 深浦八段は羽生選手権者優勢と断言した。

2007年04月05日16時13分

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阿久津猛攻

 58手目、阿久津は攻めを続ける△7七歩を選んだ。以下桂を手にしてから、△5五桂と打つ。阿久津は凝り形を解消して勢いをつけ、いやみいやみと迫っている。深浦八段の見解は、先手が余せるのではないか、とのこと。しかし勝負はまだまだわからない。

 ここは羽生も長考するのではないかと思われたところで、羽生はすっと▲7六銀と引く。深浦八段の検討では(1)△7五銀があるのでどうかと言われていた手だ。

 本譜、阿久津はあっさり(2)△6七桂成▲同銀と金をはがした。

2007年04月05日16時04分

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羽生、ペースをつかんだか

 午後3時を過ぎ、両対局者にはいちごが出された。羽生にはレモンティーとオレンジジュース、阿久津にはホットコーヒーがついている。

 57手目▲8六銀の局面で、深浦八段の見解は先手の羽生乗り。現局面は歩の損得がなく、後手の5四金が上ずっている。阿久津が▲5四歩をとがめきれなかった格好だ。

 この次、▲2五桂と跳ねられてはたまらないので、深浦八段は△2四歩の辛抱か、あるいは再度の△5七歩を予想している。

2007年04月05日15時23分

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いよいよ攻め合い

 阿久津は昨年度58局戦い、45勝13敗。勝率1位(7割7分6厘)、対局数2位、勝数2位の好成績を収めた。その1年間の集大成が、朝日オープン五番勝負。あとは記録ではない具体的な形で、栄冠を勝ち取るだけだ。

 阿久津は24分考えて△5七歩と手裏剣を飛ばす。▲同飛と呼び飛角をダブった形にしておいてから、△5四金と歩を払った。羽生が▲5九飛と戻したのを見て、△9三桂。いかにも力のこもった応酬だ。羽生も▲3五歩と反撃し、攻め合いとなった。

 53手目▲5九飛の時点で、消費時間は羽生1時間30分、阿久津1時間56分(持ち時間各3時間)。

2007年04月05日15時05分

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早見え阿久津の熟慮

 午後2時を過ぎたところで、阿久津は△9四歩と突いた。悠長なようだが類例があり、△9三桂〜△8五桂と活用する狙い。本棋戦1回戦▲木村七段―△真田七段戦では、43手目▲5四歩のところで▲3七桂と跳ね、以下△5四歩▲5九飛△6四銀▲2六歩△9四歩▲3九飛△9三桂と進んでいる。

 羽生が▲2六歩と突いて、早見えの阿久津がまた考え込む。

2007年04月05日14時33分

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中盤の難所

 対局地の福岡県は将棋が盛んで、プロ棋士では加藤一二三九段、森下卓九段、児玉孝一七段、中田功七段、青木清六段、佐藤天彦四段らを輩出している。また解説の深浦康市八段は近くの長崎県出身。深浦八段、中田七段、山田久美女流三段による指導対局には、多くのファンが参加している。

 阿久津が時間を使って△6四銀と出たのに対して、羽生も熟慮の末、▲3七桂と跳ねる。中盤の難所。対局再開から1時間が経つが、まだ4手しか動いていない。

2007年04月05日14時05分

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対局再開

 関係者の昼食の席において、加藤九段は阿久津のことを「とてもユニーク」と語っていた。その一例として阿久津は普段の対局中、頻繁に席をはずす。しかし今日の阿久津は、盤の前からほとんど離れない。

 午後1時、対局再開。阿久津は△4二角と引いた。羽生もすぐに▲5九飛と引き、局面は再びここで止まった。

2007年04月05日13時15分

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昼食休憩

 43手目、羽生が▲5四歩と打った局面で阿久津が12分考え、午前12時、昼食休憩に入った。

 ここまでの消費時間は羽生49分、阿久津50分(持ち時間各3時間)。

 対局は午後1時から再開される。

2007年04月05日12時10分

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羽生、怒ったか

 38手目△5五同歩まで、消費時間は羽生31分、阿久津34分(持ち時間各3時間)。以下▲5八飛△5二飛と両者の飛車が中央に転回して、いよいよ本格的な戦いが起こりそうな気配だ。

 ▲5五飛は気持ちのよい走り。玉の位置が違うので、飛車交換は先手に利がある。阿久津の△5三角はこの一手だ。

 この次、過去の実戦例では、先手は(1)▲3七桂と跳ねていた。このまま何ごともなく昼食休憩に入ろうかというとき、羽生は激しく(2)▲5四歩と打った。「怒ってますねえ」と深浦八段は笑う。主導権を取ろうとする阿久津の動きに激しく反発したわけだ。後手が次に△4二角、あるいは△6四角と逃げれば、5四に打った歩はいずれタダで取られてしまう。しかし△5四金と出た形は矢倉が薄くなった格好で、▲3五歩とこちらから攻める順が効果的となる。

2007年04月05日12時03分

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中盤戦

 阿久津が△7五歩▲同歩△同角と歩を交換したのに対して、羽生は▲5五歩と中央から反撃する。進行の一例は△5五同歩▲5八飛△5二飛▲5五飛△5三角。昨年11月におこなわれた本棋戦1回戦▲木村七段(当時)―△真田七段戦などで現れている手順で、8筋の歩を8四で保留しているのが後手の工夫。いずれ△8五桂と右桂を活用する順が見込めているのが大きい、と深浦八段は解説する。阿久津が積極的に主導権を取りにいっているわけだ。

 担当記者が調べてみたところ、朝日オープンにおける羽生の振り駒勝率(?)は驚異的で、10局連続羽生が制しているという。「勘弁してくださいよ」と深浦八段は苦笑。2003年の深浦選手権者―羽生挑戦者の五番勝負では、最終第5局も羽生先手となっていた。

2007年04月05日11時30分

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阿久津、趣向に出る

 互いにがっちりと組み合う相矢倉となり、これはこの先どうなっても、すぐには終わらない。午前の記者室は、まだ和やかな雰囲気だ。

 32手目、阿久津の△7三銀は比較的実戦例の少ない手。深浦康市八段は「珍しいですね」と語っていた。そろそろ11時になろうというとき、羽生は多くの前例通り、▲4六銀と上がった。

2007年04月05日11時02分

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矢倉模様

 対局開始の定刻は午前10時。その10分以上も前に、挑戦者の阿久津五段は対局室に現れ、下座に着いた。そのいでたちは、初めて着たという和服。着付けは購入先の呉服店の方にお願いしたそうだ。所作も含めて、すべてが初々しい。

 続いて羽生選手権者が入室。こちらは数々の大舞台を経験した第一人者らしく、堂々とした貫禄だ。

 使われる盤駒や脇息、座布団などは、すべて東京の将棋会館から運ばれたもの。両者駒を並べ終えた後、記録係の藤森哲也二段(19歳、塚田泰明九段門下)が振り駒をした結果、表の「歩」が3枚出て先手は羽生と決まった。

 羽生の初手は▲7六歩。阿久津の2手目は△8四歩。何でも指しこなすオールラウンダー同士の対戦は、矢倉模様となった。

2007年04月05日10時23分

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対局始まる

 4連覇を目指す羽生善治選手権者(36)に阿久津主税(ちから)五段(24)が挑む第25回朝日オープン将棋選手権五番勝負(朝日新聞社主催)の第1局が、5日午前10時から福岡市中央区のJALリゾートシーホークホテル福岡で始まった。先手は羽生選手権者。初手は7六歩。阿久津五段は同選手権の五番勝負初挑戦。

2007年04月05日10時05分

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