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< 第25回朝日オープン将棋選手権五番勝負第1局 > 静かな終盤戦2007年07月16日 記録係を務める藤森哲也二段(19)は、6歳のころ母の奈津子女流三段に手ほどきを受け、アマ強豪の父、保さんに鍛えられるという理想的な環境で育った。とはいえ将棋は本人の努力次第。阿久津挑戦者ほどの豊かな才能があっても、好きな競馬に熱中するなどして停滞した時期もあった。
「羽生さんは阿久津さんの将棋をよく研究していますね」と解説の深浦八段。後手番でも主導権を取りに行く積極的な棋風の阿久津が、新手の▲5四歩に出ばなをくじかれ、やや不利になり、そのまま押し切られそうになっている。 立会人や解説者が現役棋士の場合、対局室にいると当然局面を見てしまう。見れば形勢が分かり、その表情を見た敏感な対局者には、「何を考えているか」が分かることがあるのだ。控室で待機する立会人の加藤九段らは、羽生の1手勝ちの終盤戦を念入りに検討していることだろう。 △6七銀不成▲同金△5五桂。ここで慎重な読みを入れる羽生は扇子も開かない。対局室は静寂そのものだった。 これでよし。羽生は▲7六金とし、飛車を取らずに金銀交換をしてからパチッと▲5四飛。 指了図で阿久津の玉にはきれいな詰みがある。 (東公平) |
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