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< 第25回朝日オープン将棋選手権五番勝負第2局 >
先手 ▲ 阿久津主税  挑戦者   対   後手 △ 羽生善治  選手権者

羽生、不覚

2007年07月23日

 阿久津の打った▲3九歩を見て、羽生が「ウーン」とうなった。いきなり自玉の詰み筋がちらつき始めて、さすがの羽生もとまどったのかもしれない。21分、慎重に考えて指したはずの白4二金が大悪手になった。

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▲3九歩まで 棋譜

60手

  1. 白4二金21

指了図・△4二金まで

棋譜

「金を寄った手がひどかった。単に▲1五角と打つしかなかった」というのが羽生の局後第一声。どういうことか?

 図で▲1五角と打つ。対して(1)▲3二と▲3七角成▲同金▲3九飛成と単純に攻め合うのは後手の勝ちだ。

 羽生は▲1五角には(2)▲8四桂と打たれてまずいと読んだという。対して△7一金と引くのは確かに致命的な利かされで、▲3二と△3七角成▲同金は△玉が詰めろになって先手勝ちだ。

 だが▲8四桂には、強く△3七角成▲7二桂成△3八馬と攻め合う順があった。羽生はその局面で自玉が詰むと思っていたのだが、実は際どく逃れている。▲6一銀△4二玉▲3二と△同玉▲2三金と追っても△4二玉で△玉は詰まない。正確無比な読みを誇る羽生にしては信じられないような錯覚だった。

 一方の阿久津はその変化は負けと読み、△1五角に(3)▲2六桂と受ける手を読んでいた。以下△3一金▲4五角△5五飛▲3六角△3五飛が変化の一例だが、こうなると先手も大変だ。羽生はここで絶対の勝負手を逃したのである。

(青)

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