< 第25回朝日オープン将棋選手権本戦第5局 >
▲糸谷哲郎 四段
対
△中原誠 永世十段
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指し手再現 | 使い方
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16〜33手
△4二銀
▲6六歩 △4四歩
▲7八銀 △4三銀
▲6七銀 △5四銀
▲6八金 △8二玉
▲9六歩 △9四歩
▲3八金 △7二銀
▲4八玉 △6四歩5
▲7七桂 △5一飛2
▲9七角8
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▲3七桂まで
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指了図・▲9七角
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必殺右玉戦法
糸谷の得意戦法は「右玉」。相居飛車のみならず対振り飛車でも有効な“打ち出の小づち”だ。古くは荒法師と呼ばれた灘蓮照九段の十八番で、奇襲的な意味合いが強かった。糸谷流右玉は、仲のいい牧野光則・現奨励会三段が級位者時代に愛用していた指し方に、独自の工夫を加えて体系化を図った新バージョン。おおらかな発想と最新理論の融合には、馬車が高速道路を疾走するような不思議な味わいがある。
本局は、5筋位取り中飛車対右玉の対抗形に進んだ。▲3七桂を急いで4筋に備え6七銀型に組むのが、中飛車戦での糸谷流の骨子。玉の定位置は4八で、左金は6八、右金は3八に上がってバランスよく構える。▲7七桂まで、糸谷はシステム化された手順をノータイムでこなした。
局後、中原に「よくやるの? こういう指し方」と尋ねられた糸谷は、少し照れ笑いを浮かべ「はい」。綿密な研究と豊富な経験に裏打ちされた自分の土俵で存分に戦えるのも、マイナーな必殺戦法の大きな強みだ。△5一飛では「△4二金でしたか、ていねいにね」の中原感想がある。
(剣)
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2007年01月09日
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