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< 第25回朝日オープン将棋選手権本戦第16局 >
  先手 ▲ 久保利明  八段   対   後手 △ 行方尚史  七段
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68〜89手
       
△7六歩 
▲同飛2  
△7五金 
▲7九飛2 
△7八歩1
▲同飛1  
△7七歩 
▲8八飛  
△8七歩 
▲同飛1  
△8六歩 
▲8八飛3 
△7八歩成
▲同飛   
△8七歩成
▲7五飛  
△同銀 
▲8五桂  
△7七と 
▲1五歩7 
△6七歩成
▲4八金寄1

▲9七桂まで

棋譜

指了図・▲4八金寄まで

棋譜

ありえない攻め

 酒席での大胆な発言がよく話題になる行方だが、将棋に対する姿勢は「超」が付くまじめだ。その一つの証明が本局の時間の使い方である。

 本格的な戦いが始まる前に、残り3分の秒読みが始まっている。控室では、「持ち時間3時間の戦い方じゃないよ」という声もあったが、よくも悪くも、これがいつもの行方流なのだ。

 「残り3分です。50秒、55秒……」

 秒読みの声にせきたてられるように、行方はここで△7六歩と突き出した。飛車をいじめながら金銀のさばきに出たのだが、これは手のない相手に手を与えた。

 局後の検討で分かったのだが、図ではじっと△5五角と指し、次に△6一飛や△8一飛の転回を見れば、先手は指しようがなかったのだ。先手の序盤の作戦勝ちはいつの間にか吹っ飛んでしまっていた。

 「歩のない相手に4歩も渡して。こんな攻めはありえない」と行方。久保が、「ありがたいと思った」というのも当然だろう。ただ、指了図は意外に難しい。 (青) [次の譜へ]

2007年03月27日


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