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< 第25回朝日オープン将棋選手権 準々決勝第3局 >
先手 ▲ 阿久津主税  五段   対   後手 △ 久保利明  八段

カンタービレ

2007年06月12日

 関東の若手の間では高く評価されている阿久津の将棋だが、この日はそれが関西にも知れ渡っていることを実感した。

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△8二銀 棋譜

95〜118手

  1. ▲6六桂1
  2. △同馬4
  3. ▲同銀5
  4. △7六歩
  5. ▲5五歩
  6. △7七歩成
  7. ▲同銀引
  8. △6五角3
  9. ▲7三歩
  10. △7一金
  11. ▲4三角
  12. △同角
  13. ▲同と
  14. △7六歩
  15. ▲同銀1
  16. △7七歩2
  17. ▲同銀
  18. △7五歩
  19. ▲5三と2
  20. △同金
  21. ▲6五銀
  22. △7六歩1
  23. ▲同銀引
  24. △4七角1

指了図・△4七角まで

棋譜

 A級八段、しかも本局まで8連勝中の久保に対して阿久津が簡単に(そう見える)優勢になる。そのことに控室内の違和感が全くないのだ。

 解説の井上八段はその将棋を「センス抜群」という。それ以上に絶賛したのが浦野真彦七段で、「あんだけ駒が大きく動く将棋はめったにない。阿久津カンタービレや」と言っていた。カンタービレとは「歌うように」という意味の音楽用語。

 ▲6六桂に△同馬▲同銀△7六歩。先手を取ることの重要性が分かる手順である。その激しい応酬の中で後手に一瞬の緩手が出た。▲7七同銀引に△6五角と逃げた手がそれで、ここは角取りに構わず△7六歩と打って勝負するべきだった。

 △7六歩以下▲5四歩△7七歩成▲同銀△7六歩▲同銀△7七歩▲同桂△9五歩▲5三歩成△9七香となれば、後手も相当な勝負だ。久保がこの勝負手を逃し、形勢はさらに広がった。

(青)

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