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< 第25回朝日オープン将棋選手権 準々決勝第4局 >
先手 ▲ 木村一基  七段   対   後手 △ 堀口一史座  七段

棋聖宗歩の矢倉

2007年06月19日

 本局は2月16日に行われた。序盤戦は定跡となっている最先端の相矢倉なので、開始後10分ほどで指了図になった。

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△5二金まで 棋譜

1〜30手

  1. ▲7六歩
  2. △8四歩1
  3. ▲6八銀
  4. △3四歩
  5. ▲6六歩
  6. △6二銀
  7. ▲5六歩
  8. △5四歩
  9. ▲4八銀
  10. △4二銀
  11. ▲5八金右
  12. △3二金
  13. ▲7八金
  14. △4一玉
  15. ▲6九玉
  16. △5二金=図
  17. ▲7七銀
  18. △3三銀
  19. ▲7九角1
  20. △3一角
  21. ▲3六歩
  22. △4四歩
  23. ▲6七金右2
  24. △7四歩
  25. ▲3七銀
  26. △6四角
  27. ▲6八角
  28. △4三金右
  29. ▲7九玉
  30. △3一玉

指了図・△3一玉まで

棋譜

 将棋史を研究する筆者は近代将棋誌に「甦(よみがえ)る江戸将棋」を連載中だ。幕末の棋聖と呼ばれる天野宗歩が、まだ幼名の留次郎を名乗り、21歳の五段だった時(1836年)、備中倉敷に住む関西屈指の強豪・香川栄松五段と対戦した棋譜が本局とよく似ているのでご紹介する。

 指了図の先手の歩を2五に進め、後手の角を4二に下げ、9三の歩を9五に進めると、▲香川―△天野戦と手順こそ違うが同一局面になるのだ。

 江戸時代には「櫓(やぐら)」の字をあてた。享保年間に出た「近代将棋考鑑」に「いにしえ大阪北濱やぐら屋の何がしという人好みてこの駒立を指し申すによってしかという」とあるそうだ。

 様々な変遷を経て進歩して来た矢倉が、昔に戻った感じがするのは面白いと思う。

(東公平)

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