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挑戦権・残留かけ攻防 3月3日A級順位戦

2008年02月12日

 森内俊之名人への挑戦権を争う第66期将棋名人戦・A級順位戦(朝日新聞社、毎日新聞社主催)は1日に8回戦を終え、9回戦を残すのみとなった。ここまで羽生善治二冠が単独首位に立ち、最終戦に挑戦権をかける。残留争いでは、行方尚史八段の降級が決まり、降級枠は残り一つ。佐藤康光二冠と久保利明八段で争う。多くのファンが注目した8回戦を振り返りつつ、「将棋界の一番長い日」と呼ばれる最終戦の見どころを紹介する。

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1位が名人に挑戦。下位2人がB級1組に降級

◆羽生が首位、踏ん張る佐藤

 A級順位戦8回戦のうち羽生二冠―木村一基八段、郷田真隆九段―丸山忠久九段、藤井猛九段―行方八段は東京・将棋会館、谷川浩司九段―三浦弘行八段、佐藤二冠―久保八段は大阪・関西将棋会館で指された。

 ここまで羽生と三浦が6勝1敗で同率首位。5勝2敗の木村と郷田は挑戦圏内にいるが、負ければ木村は脱落、郷田も可能性は低くなる。2勝5敗の谷川と久保、1勝6敗の佐藤と行方に降級の可能性があった。

 午後9時50分に丸山が郷田に、同11時30分に羽生が木村に勝ち、郷田、木村が挑戦権争いから脱落。日付が変わって午前0時23分に行方が投了。A級1期での降級が決まった。大阪では0時26分に谷川が三浦を下し、残留を決めた。最後に残ったのは佐藤―久保戦。最も注目された一戦だ。佐藤は負けると降級、久保は残留が決まる。将棋界では負けられない戦いほど、見る者を熱くさせる。控室での検討では中盤まで「久保有利」だったが、終盤に進むにつれて佐藤が盛り返し、ついに逆転。0時53分に佐藤が勝ち、がけっぷちで踏みとどまった。久保は感想戦後、珍しく無言のまま、足早に立ち去った。

 谷川、佐藤のスター棋士が降級の危機にあったことで、8回戦にもかかわらずファンの関心も高かった。

 東京、大阪の両将棋会館で同日開かれた大盤解説会には、大勢の観衆が詰めかけた。将棋連盟によると、解説会が終了した2日午前1時過ぎにも100人以上が残っていた。大阪でも会場はほぼ満員。90人ほどが勝負を見守ったという。

◆望みつなぎたい三浦

 最終戦の注目は羽生―谷川、三浦―久保、佐藤―木村の3局だ。羽生は勝てば3年ぶりに挑戦権を得る。残留を決めた谷川も4勝目を挙げて来期につなげたいところだ。順位戦での対戦は羽生6勝、谷川5勝と伯仲している。

 初挑戦の望みをつなぎたい三浦は勝つしかない。羽生が負けて三浦が勝った場合は同星となり、後日の挑戦者決定戦で決まる。しかし対戦相手の久保も負けると降級が決まるため、必死だ。この対局は挑戦と残留のかかった一戦となる。

 佐藤は勝てば残留、負けても久保が負ければ助かるという状況だ。6連敗の頃からは復調傾向だが、予断を許さない。最終戦への意気込みを問われ、「これまで通り全力を尽くして戦うだけです」と話した。

 残りの郷田―行方、丸山―藤井も、勝って来期の順位を一つでも上げたい順位戦ならではの重みがある。

 9回戦全5局は3月3日午前10時から、東京・将棋会館で一斉に指される。

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