将棋の日本選手権 東大がNECに快勝2008年03月04日 社会人と学生の団体日本一同士が対戦する将棋の日本選手権が今年、20回目を迎えた。交流を目的に89年に始まったが、最近は互いの威信をかけた真剣勝負の場となっている。東京大学がNECに快勝した今年の大会の模様をお届けする。
第20回リコー杯アマチュア将棋団体日本選手権は23日、東京都大田区のリコー大森会館で開かれた。 社会人代表はNEC、学生代表は東大が出場。両チーム7人による団体戦だ。持ち時間は各75分で、切れると1分将棋。午後1時、大将から七将までを記したメンバー表を交換し、組み合わせが決まった。振り駒で、大将、三将、五将、七将は東大が先手となった。 社会人は、毎年春秋2回開かれる職域団体対抗将棋大会の総合順位が高いチームが選ばれる。同じ会社・職場の5人でチームを組んで戦う大会で、今回は昨年の2大会を連覇したNECが2年ぶり3回目の出場を果たした。メンバーは、朝日アマ名人の加藤幸、アマ名人の清水上、全国大会複数回優勝の長岡、林の各選手を始め強豪ぞろい。第17回、第18回にも出場している不動のメンバーだ。 対する学生は年末の全日本学生将棋団体対抗戦(通称・学生王座戦、7人制)で優勝したチーム。東大は2年ぶり9回目の出場となる。学生名人の小林知直選手ら前回の主力が抜け、メンバーはがらりと変わった。4年生はおらず、3年生主体のチームだ。顔ぶれだけ見ればNECが圧勝してもおかしくなかった。 ところが勝負は一進一退をたどる。まずNECのエース・清水上選手が勝ち名乗り。東大の副将・阿部選手が1勝を返すと、四将はNEC、七将は東大と、互いに一歩も譲らない。「なんだかんだ言ってもいい勝負になるんです」と、大会を運営するリコーの馬上勇人さん。過去どちらかが全勝したケースはなく、第1回を除けば負けても2勝以上はしている。しかし、ここから東大が力を発揮し、三、六、大将戦を制し、5勝2敗で日本選手権4度目の優勝を成し遂げた。 東大の主将・高橋選手は「気持ちだけは負けないようにと思っていました。予想外の結果で驚いています」と喜び顔。負けたNECのメンバーはショックを隠しきれない様子だった。 NECは2年前の日本選手権でも東大に2―5で敗れている。今回は相手が決まった時から、東大選手の棋譜を取り寄せて対策を練り、準備をしてきた。主将の加藤徹選手は「今回はなりふり構わず勝ちに行くつもりだった。それでも勝てないのは何か足りないものがあるんだと思う。また代表の座をつかんでリベンジしたい」と話した。 学生、通算9勝11敗に 「昔は懇親会みたいに和気あいあいとやっていたのに今は真剣勝負ですね」 日本選手権を主催・運営するリコー将棋部の野山知敬さんは話す。本大会は89年、リコー創立50周年を記念した文化事業として始まった。ラグビーの日本選手権を意識し、社会人対学生の団体対抗戦を企画。職団戦で優勝を続けていたリコーが学生と交流の場を持つのが目的だった。「社会人が胸を貸し、楽しくできるのがうれしかった」と振り返る。学生のレベルが上がり、注目されるようになって、5年ほど前から真剣味が増してきたという。今回の結果で、学生側は初の3年連続勝利。対戦成績を9勝11敗とした。 ◇ A図は一番の熱戦となった長岡(NEC)―井土(東大)戦。長岡選手が9四の飛車を取って後手玉に詰めろをかけたところだ。ここから井土選手が鮮やかに決めた。A図以下後手5六角先手7七玉後手8七金先手同玉後手8九竜先手9六玉後手7八角成先手9五玉後手6八馬先手8六銀後手9四歩先手同玉後手9三歩先手8三玉後手8二銀打先手7二玉後手6二金まで。 将棋
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