金内選手、のびのび 朝日アマ名人戦で2度目V2008年04月01日 東京都港区で3月22、23日に開かれた第31回朝日アマチュア将棋名人戦(朝日新聞社主催、日本将棋連盟後援、日本アマチュア将棋連盟協力)の全国大会は、北海道ブロック代表の金内辰明選手(31)=稚内市、公務員=が6年ぶり2度目の優勝を果たして閉幕した。その戦いぶりを中心に大会を振り返る。
本大会では優勝経験者が決勝まで勝ち上がるケースは極めて少ない。2度優勝を果たしたのは天野高志さんだけだった。予選から勝ち上がることがどれだけ難しいかを物語っている。 北海道ブロック代表の金内選手は8年連続10回目の出場と大会の常連。4回目の出場だった02年の第25回大会で優勝し、山田敦幹朝日アマ名人(当時)との三番勝負では2連敗で敗れている。その後5回連続で全国大会に出ているが、最高でベスト8止まり。前夜祭では「上位へ行って存在感を示したい」と話していた。 このままでは終われないという気持ちの表れだろう。気合十分の今大会は安定した戦いぶりが目立った。1日目の1、2回戦、準々決勝はいずれも相手の攻めを受け切って勝った。観戦に訪れていた加藤幸男朝日アマ名人(26)が「本命」に金内選手を挙げたほどの強さだった。 2日目の準決勝は、穴熊の堅さを生かして猛攻し、長手数の熱戦を制した。決勝戦の相手は東京ブロック代表の秋山太郎選手(40)。相矢倉から秋山選手が先攻し、激しい攻め合いになった。やや秋山選手有利で終盤に入ったが、玉頭に突き出された歩への応接を秋山選手が誤ったことで、金内選手に形勢が傾いた。図はその最終盤。劣勢の秋山選手が後手陣の金銀をはがし、先手3二銀と詰めろをかけたところだ。ここから後手9七桂成先手同銀後手8六歩先手8八玉後手8七金までで金内選手の勝ち。最後は先手玉を即詰みに討ち取り、優勝を決めた。 金内選手は「準決勝で寄せ損なってますし、調子が良かったわけでもない。優勝できると思っていなかったので、伸び伸び指せたのが良い結果につながった。加藤さんにはアマ竜王戦の決勝で負けているので借りを返したい」。悲願の朝日アマ名人獲得なるか。加藤名人との三番勝負は5月31日、6月1日に甲府市で行われる。 ◇ ■初出場組も活躍 番狂わせ相次ぐ 常連の金内選手が活躍した一方で初出場者も力を見せた。鈴木睦選手(39)はアマ竜王戦準優勝の野島崇宏選手(30)を、小川陽平選手(19)も朝日オープン選手権でプロに勝ったことがある小牧毅選手(41)を破った。敗れた2人は元奨励会三段で活躍が期待された強豪だ。前回も優勝者、準優勝者は初めての全国大会だった。予選で敗退していたのか、出場しなかっただけなのか、新しい実力者が毎年のように現れる。アマチュア将棋界の選手層の厚さを感じさせた。 第2回朝日杯将棋オープン戦のアマプロ戦(7月12日)への出場を決めたのは、金内、秋山両選手のほか、3位の清水上徹(28)、4位の芹田修(32)、中川俊一(40)、吉田陵平(18)、鈴木睦、中野博文(41)の各選手。40代と30代が3人ずつ、20代と10代が1人ずつと、前回と同じ年齢構成となった。吉田選手は前回の相良剛史さん(当時17歳)に続く高校生の出場となる。(年齢はいずれも大会時)(村上耕司) 将棋
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