2009年5月13日
第19回世界コンピュータ将棋選手権(コンピュータ将棋協会主催)は3〜5日、東京・新宿の早稲田大学で42のソフトが参加して開かれ、「GPS将棋」が初優勝した。2位は「大槻将棋」、3位は「文殊」。いずれも3位以内の経験はなく、前回から上位ががらりと入れ替わった。
大会は1次、2次予選を経て、決勝リーグは8チームによる総当たり。GPS将棋は文殊以外に全勝して6勝1敗。大槻将棋もGPS以外に勝って6勝1敗だったが、負かした相手の勝ち数の合計でGPSが上回った。前回優勝の「激指(げきさし)」や同3位の「Bonanza(ボナンザ)」、同4位のYSSは5〜7位と振るわず。ボナンザを六つ使って多数決で次の手を決める合議制を採り入れた文殊が5勝2敗で3位。予選で16連勝したKCC将棋は、決勝でプログラムを修正したことがマイナスに響き、4勝3敗の4位だった。
GPS将棋の「GPS」は、東大大学院総合文化研究科の教員・学生が開催する「ゲーム・プログラミング・セミナー」の略。金子知適(ともゆき)・同科助教や田中哲朗東大情報基盤センター准教授らセミナーのメンバーら6人が開発した。第13回大会から出て1度しか決勝に進めなかったが、今回は1年かけてプロの棋譜を学習させ、ある局面が優勢か劣勢か、より正確に評価できるようになったという。激指など常連ソフトもレベルが上がっているが、激しい開発競争で、だれにでも優勝を狙える状況になっている。(村上耕司)