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女子アマ、10代に活気 将棋プロ棋戦で上位進出も

2009年10月21日

写真日レス杯で決勝進出を決めた成田弥穂さん(日本女子プロ将棋協会提供)

写真女流アマ名人になった新藤仁奈さん(日本将棋連盟提供)

 将棋界で10代のアマチュア女子の活躍が目立っている。プロ棋戦では中学3年の成田弥穂(みほ)さん(15)がトーナメントで4連勝して決勝に進出。女流アマ名人戦では中学2年の新藤仁奈(にな)さん(13)が優勝した。居住地や男女を問わず、将棋を勉強する環境が整ったことで、低年齢で実力をつける女性が増えているようだ。

■指導者増え、ネットで上達

 日本女子プロ将棋協会(LPSA)が主催する日レスインビテーションカップで異例の事態が起きている。女流棋士15人と同協会公認のツアープロ、特別推薦のアマ3人が出場した第3回女流棋士トーナメントで、成田さんが1回戦からプロを次々と破る活躍を見せた。準々決勝では同協会代表理事の中井広恵女流六段にも勝つという金星。24日には東京都内で石橋幸緒女流王位と決勝を戦う。もし成田さんが勝てば、非公式戦とはいえ、プロ棋戦でアマチュア初優勝ということになる。

 成田さんは仙台市在住。5歳でルールを覚え、現在は棋譜並べやインターネット対局、詰将棋などで精進する。プロ修業の経験はないが、女流棋士に全くひけを取らない戦いぶりが注目されている。

 また、日レス杯では東京都杉並区の高校2年、小野ゆかりさんもプロに2連勝し、公式戦のマイナビ女子オープンでも1勝した。今月4日に開かれた第41期女流アマ名人戦では、群馬県渋川市の新藤さんが、決勝で大学1年の室谷早紀さんに勝って優勝した。プロアマ棋戦を通じて10代の女性が同じ年にこれだけ活躍するのも珍しい。

 女子アマ王位戦、小中学生の女流名人戦など、LPSAが女性向けのアマ棋戦を複数立ち上げ、活躍の場が広がったことも背景にあるが、有望な女子が増えていることは確実だ。

 日本将棋連盟の西村一義専務理事もすそ野の広がりを実感する。「地方に行くと将棋のイベントに女の子の姿が見られるようになった。結構強い子もいて層が厚い。長年の普及の効果が表れてきたのだと思う」

 中井六段は「昔は将棋好きの父親が娘に教えるという例が多く、女の子が覚える機会は極端に少なかった。今は指導者が増えて、男女関係なく、同じように指導する。しかもネット対局の普及で、地方にいても強くなれる環境があるのが大きい」と話している。

■女流棋士を目指さぬ傾向

 ひと昔前まではプロになっていたような強い女の子がアマチュアにとどまり、プロを目指さなくなってきたとも言える。

 04年の女流アマ名人の室田伊緒女流初段、05、06年名人の香川愛生(まなお)女流1級は女流棋士への道を進んだが、07、08年名人の笠井友貴さん(21)は現在、東京大教育学部の4年生で、大学院進学を考えている。長崎県内にいた中高生のころでも実力は知られていたが、プロは目指さなかった。「プロになるには東京に通わなくてはならずハードルが高かった。アマでいる方が楽だし、一生を決めてしまうことでもあるので」と話す。成田さんと新藤さんも、今のところ考えていないと言う。

 将棋連盟は今年、女流棋士への登竜門であった女流育成会を廃止し、男女別のない研修会に統合した。一時期20人を超えた育成会員が10人前後まで減り、育成会のレベルを維持するのが難しくなったためだという。

 西村理事は「ある程度強い子はたくさん出てくるが、プロになるのは大変で、それなりのリスクを負う。そういう現実が知られてきたのかもしれない」と話す。中井六段は「プロの世界は華やかだが厳しい面もある。女流棋士になれる実力があっても、そういう子は勉強もできるので、進学を考える。勝負の厳しさも含め、プロに魅力を感じてもらえるようになるのが課題ですね」と話している。(村上耕司)

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