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やはり厚いプロの壁 朝日杯将棋 アマは1勝

2011年7月12日

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写真:公開で行われた第5回朝日杯将棋オープン戦のプロアマ戦=2日午前、東京・築地、遠藤真梨撮影拡大公開で行われた第5回朝日杯将棋オープン戦のプロアマ戦=2日午前、東京・築地、遠藤真梨撮影

図:△3六銀まで拡大△3六銀まで

図:▲8三竜まで拡大▲8三竜まで

図:△1五歩まで拡大△1五歩まで

 新鋭プロにアマチュア代表が挑んだ第5回朝日杯将棋オープン戦(朝日新聞社主催)の開幕戦は、プロの9勝1敗という結果に終わった。横山大樹アマ(21)が初出場で金星をあげるなど、アマが肉薄したところも多かったが、プロの壁は厚かった。

■横山アマ、果敢に金星

 プロ10人対アマ10人の開幕戦(1次予選1回戦)は2日、東京・築地の朝日新聞東京本社と大阪・福島の関西将棋会館で指された。

 大阪では午前に1局、午後に1局行われ、いずれもアマが健闘する熱戦だった。

 まず朝日アマ名人戦全国大会4位の立命館大3年、横山アマが牧野光則四段と対戦。後手番の横山アマは「経験が多い」という一手損角換わり戦法を選び、34手目までは牧野四段が昨年11月に指した公式戦と同一の進行。プロがよく研究している形だが、横山アマは果敢に飛び込んだ。

 終盤で後手が△3六銀と打った局面。牧野四段は▲6五桂と攻め合ったが、△2七銀打▲同金△同銀不成▲同飛△3六角で王手飛車。最後は牧野四段が詰めろを見逃して、トン死の形で終局したが、横山アマの攻めが鋭かった。終局後、横山アマは「いま持っている力は全部出し切れたと思う」と語った。2回戦で阿部隆八段に挑む。

 午後の対局も好局だった。大会準優勝の下平(しもだいら)雅之アマが船江恒平四段と対戦。居飛車党のはずの船江四段が石田流に組み、振り飛車党の下平アマが居飛車で応じるという虚々実々の応酬の末、84手で千日手が成立した。指し直し局も下平アマの居飛車に船江四段は石田流。中盤までは下平さんペースだったが、詰将棋作家でもある船江四段が終盤で見事な切れ味を見せた。

 下平アマが▲8三竜と肉薄した局面。ここで船江四段が放った△7八金が見事な決め手。▲同玉なら△6七角▲6九玉△5八馬までの、▲同銀なら△8八桂成▲同玉△7九角以下の詰みがある。本譜は▲9八玉だが、△8八桂成で先手が投了。下平アマは「主導権を握ったけれど、中盤の終わりぐらいから実力を出されました。さすがです」と相手をたたえた。(佐藤圭司)

■存分に力見せつける

 東京では午前に4局、午後に4局行われたが、すべてプロが勝利した。善戦したアマもいたが、苦しくても決め手を与えないなど、プロが存分に力を見せつけた。

 象徴的だったのは、朝日アマ名人の清水上(しみずがみ)徹アマと阿部健治郎四段の対戦。阿部四段は昨年の新人王という強豪だが、清水上アマも一昨年にアマで初めて1次予選を突破した実力の持ち主だ。好局が期待されたが、意外にも一方的な展開になってしまった。

 すでに居飛車側の阿部四段が優位だが、ここからの構想も秀逸だった。▲9八香△4二金▲9九玉△7一玉▲8九飛△2四歩▲8五歩。玉頭位取りの形から飛車を8筋に転回したのが好着想。以下、7筋、6筋でも戦いを仕掛け、押しつぶした。清水上アマはまったく力を出し切れなかった形。終局後、「組み上がったところでは苦しい。全然だめでした」と話した。

 全国大会優勝の一瀬浩司アマ、学生名人の山田雄介アマらも善戦したが、終盤で突き放された。(村上耕司)

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