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2012年10月16日16時39分
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新鋭・ベテラン 多士済々 朝日杯将棋2次予選

写真:森けい二(けいは奚の右に隹)九段森けい二(けいは奚の右に隹)九段

写真:八代弥四段八代弥四段

図:第6回朝日杯将棋オープン戦2次予選拡大第6回朝日杯将棋オープン戦2次予選

図:図・▲4八玉まで拡大図・▲4八玉まで

 【村瀬信也】第6回朝日杯将棋オープン戦(朝日新聞社主催)の1次予選が終わり、2次予選の組み合わせが決まった。1次予選を勝ち抜いた16人の年齢は10代から60代までと幅広く、バラエティーに富んだ顔ぶれとなった。

 1次予選を突破した16人のうち、初めて2次予選に進んだのは6人。

 中でも今年4月にプロデビューした18歳の八代弥(わたる)四段は、初参加で2次予選進出を決めた。デビュー以来20勝3敗で勝率8割7分は全棋士中、堂々の1位だ。

 20歳の永瀬拓矢五段も初の2次予選。研究熱心な振り飛車党で、新人王戦と加古川青流戦で決勝三番勝負に進出しており、勝率8割6厘(25勝6敗)は3位。千日手をいとわないことで知られ、デビュー3年で既に22回も経験している。初戦で、昨年本戦に進出した高橋道雄九段に挑む。

 勝ち上がった他の顔ぶれを見ても、村山慈明六段や佐々木慎六段など、今期の勝率上位者がそろった印象だ。

 中堅やベテランの奮闘も光った。特に元王位・棋聖でA級在位10期の森けい二(けいは奚の右に隹=けいじ)九段は66歳での2次予選進出で、最年長記録だ。今期は8勝7敗。60歳以上の棋士で唯一勝ち越している。1次予選決勝では高崎一生六段の角交換振り飛車に対し、中盤以降中段玉で戦って勝利を収めた。力強い指し回しは健在だ。

 1次予選を勝ち抜いた勢いが、2次予選シード勢にどれだけ通じるかが注目される。

 2次予選にシードされているのは、本戦シード者以外の順位戦の上位者と、前回本戦出場の伊藤真吾四段と阿部光瑠四段の計16人(表の△印)。1次予選を勝ち抜いた16人と合わせて32人の中から8人が本戦に勝ち上がる。

 1次予選では10人のアマ選手も健闘した。1回戦はプロに対し10戦して5勝。アマが5勝以上したのは、前身の朝日オープン将棋選手権以来10年ぶりだ。今泉健司さんと古屋皓介さんは3回戦まで進んだ。女流棋士は、甲斐智美女流四段と石橋幸緒女流四段が1回戦で勝ったが、共に次で敗れた。(記録は14日時点)

■落ち着いた寄せ 八代の1次予選

 4連勝で1次予選突破を決めた八代の一局を振り返る。

 準決勝の宮田敦史六段との将棋は横歩取りの戦いとなった。図は宮田が5八の玉を▲4八玉と寄った局面。後手の角が取られそうで忙しい局面だが、ここで△1九飛成が落ち着いた一手。以下▲1五竜△5九銀▲3八玉△6八銀不成▲同銀△1八竜▲2八桂と進み、△4六桂が決め手となった。▲同金に△2七金▲4七玉△2八竜で先手玉は受けなしだ。手駒が少ない中で、正確な寄せを見せた。「秒読みでも強い宮田先生に勝てて、自信になった」

 八代はプロ入り後も出身地の静岡県に住み、普及活動にも力を入れている。「今は成績が良いので、地元のファンの方が喜んでくれる。それがまた励みになる。目の前の勝負も大事だが、長い目で見て、本当に自分の力がつくような将棋を指していきたい」

■本戦のシード者一覧

 第5回優勝の羽生善治三冠、準優勝の広瀬章人七段、ベスト4の菅井竜也五段、郷田真隆棋王。タイトル保持者の森内俊之名人と渡辺明竜王、佐藤康光王将、前回本戦出場の谷川浩司九段。

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