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酔いどれアニメ詩人になるまえに

2008年4月21日

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写真酔っぱらいがノートに残したメモの一部写真「隠の王」原作マンガ(鎌谷悠希作)はスクウェア・エニックスから発売中。秘術「森羅万象」を巡り、現代の忍(しのび)たちが激しい戦いを繰り広げる写真「ソウルイーター」原作マンガ(大久保篤作)もスクウェア・エニックスから。魂を狩る少女と、その武器である鎌に変身する少年の物語

 「パパは新番組がたくさんあって大変なの。ジャマしちゃだめよ」「じゃあボクがゴレンジャー見終わったら新番組見ていいからね」「もう何度目だよゴレンジャー、新番組見せてくれよ」

 とまあ、よその家庭にとってはかなり意味不明な我が家の会話ではありますが、そんなことよりも問題は新番組です。4月は40本ほどのアニメ新番組が始まります。HDDレコーダーにどんどんたまっていくその第1話を見なければならないのです。週80本と言われるテレビアニメをすべて見ることは不可能ですが、せめてその第1話だけは全部見よう、という行を自分に課したのはいったいいつからだったでしょうか。職業意識か意地か惰性か、何だか「降りたら負け」のような気がして、番組改編期のたびにしんどい思いをしつつも、こうして続けているわけです。

 夜、酒を飲みつつアニメをダラダラ見続け、酔っぱらったらそのまま寝入るというのが私の視聴習慣で、まさに酔生夢死ですが、これはこれで大変幸福な時間なのです。が、最近「見たアニメの記憶が飛んでいる」という問題が深刻になってきました。キャラやストーリーがおぼろげ、というレベルならまだしも、翌日HDDから消去しようとしたとき「あれ? 昨夜は何を見たっけ…」。タイトルリストを見てもさっぱり思い出せないという事態に、「これはいかん」と、メモを取りつつ見ることにしました。

 寝床の脇にどっかと腰を下ろし、手元には酒ビン、リモコン、おつまみ、ノート、ボールペン。酒に酔いアニメに酔い、興のままに筆を走らせる、酔いどれアニメ詩人だ、ウーイぐびぐび……(以下はメモに残された酔っぱらいの戯れ言です。意味不明だったりお気に障るところがあったりしても、酔っぱらいなので許して下さい)。

 「BUSGAMER」――女性向け、美形キャラ3人思わせぶりたっぷり。このクール君とアウトロー君がデキちゃって、おちゃめ君が「ボクもかまってー」と乱入?(注:これは妄想です。そんな場面はありません。これからあるかも知れませんが)

 「ToLOVEる」――オープニング、むっちり感がエロい。フロばくはつ、はだか。「好きです」「じゃあ結婚しよ」。「うる星やつら」みたい。ならヒロインの悪魔娘、「それはなんぎゃ?」とか言ってくれ。

 「ドルアーガの塔」――触手に「らめーあー」。「この戦いが終わったら結婚するんだ」。いかにもこれから死にそなせりふ。わあ死んだ。

 「ネットゴーストPIPOPA」――パソコン嫌いの男の子がネット空間で会う妖精?小鬼?みたいなネットゴースト3匹。熱血ちゃん、クールちゃん、のんびりちゃん。これもやおい? 子供うけだか子供向けだか。

 「あまつき」――妖怪退治時代ものファンタジー。ナチュラル君と知的不良君のやおい? これじゃヘソ出し和服ねーちゃんは添え物かなぁ。

 「モノクロームファクター」――主人公はクール君。友達はかわいい君と凶暴ツンデレちゃん。耽美な銀髪にいちゃんがクール君を抱きしめキス。これもかあ。

 「隠(なばり)の王」――高校生の無関心君、お好み焼き屋で働く。メガネ銀髪のにこやか同級生君と黒スーツのキザ教師が寄ってくる。無関心君ホホそめて「先生がボクを狙ってるんじゃないですか?」、なんと無関心君は小悪魔君だった。かわいいなあ。同級生と教師、どっちとの組み合わせがお好み焼き?

 まだまだメモは尽きませんが、いい加減自分がイヤになってきたのでここでやめます。わかったのは、酔うと字が汚くなること(当たり前)、自分に酔いどれ詩人は無理であること(もっと当たり前)、この春は腐女子だった方が結構幸せなんじゃないかということ。

 第1話を見ていない作品がまだ1/3も残っていますが、今のところ春のイチ押しは「ソウルイーター」。ちょっとティム・バートンを連想させる、ポップでスタイリッシュなホラー風味のラブコメです。背景とキャラクターのデザイン・描線・色彩に統一感と美意識があり、見ていて気持ちいいです。

プロフィール

写真

小原 篤(おはら・あつし)

1967年、東京生まれ。91年、朝日新聞社入社。99〜03年、東京本社版夕刊で毎月1回、アニメ・マンガ・ゲームのページ「アニマゲDON」を担当。08年4月から編集局編集センター員。

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