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オタクの霊が取りついた?

2009年4月20日

  • 筆者 小原篤

写真「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」ブルーレイ第1巻はアニプレックスから発売予定写真「けいおん!」ブルーレイ第1巻はポニーキャニオンから発売予定イラストオノ・ナツメの原作マンガ「リストランテ・パラディーゾ」(太田出版)

 今年も春の新番組の季節がやってきました。今季は4月にしては少ないのですが、それでも30本台。例によって、酒とつまみとノートとペンを傍らに置いての酔いどれ視聴です。飲むほどに酔うほどに、筆はなめらか記憶はおろそか、バタンと蒲団で夢の中(あぁこりゃこりゃ)。どうせロクなことは書いてないのですが、ちょいとまた、その酔っぱらいメモをのぞいてみましょう。

 「主人公は河原で寝るホームレス小学生 バトルで勝ったらポイントよこせ、ってどうするの? ぱぱすやTSUTAYAで使えるの?」「一番笑えるのが高須クリニックのCMってどうよ サイバラが『グッモーニン ドクタ タカァス』とか言ったらアラブの大富豪と高須先生が!」「記憶なくした自分探し青年と無表情メイド少女がガンアクション なんか既視感」「謙信が首にミスタードーナツ巻いてる 脳みそ筋肉男子全力!!」「きれいな絵だなあ、かわいいなあ、でもユニホーム着てると顔が同じで区別つかん どっちが男でどっちが女?」「OP曲が『せいしをかけて〜あたしだけにかけて〜』 なんて歌詞だ でも命はったバトルでもえろえろでもないのはナゼ」「わあ、おっぱいが爆発した 命はったバトルでえろえろ 女の体がキラキラ ヤマトの空間磁力メッキかい」「見どころは、押し倒されて『困ります』と恥じらう老眼鏡紳士 深い」

 というわけでダラダラ引き写してしまいましたが、3分の2ほど見終わって面白かったのは「けいおん!」「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」「リストランテ・パラディーゾ」です。

 「けいおん!」は、女の子たちがクネッとしたりフニャッとしたりフワッとしたり、そんな作画の細かなニュアンスが生命線という感じ。新「ハガレン」は、声優交代に若干の違和感がありますが、派手で骨太、堂々たるエンターテインメントです。前作より暗さ重さは控えめ? 「リストランテ・パラディーゾ」は、原作のクセのある描線の味は薄まりましたが、フランス近代絵画あたりを意識したような背景がおしゃれ。

 しかし、最大のインパクトは「真マジンガー 衝撃!Z編」。中身もアレでしたが、隣で一緒に見ていた息子(小2)の言葉が、それを上回る「衝撃!」でした。

 「ハデだけどひどい!」。まあ、ハデではあるよね。

 「話の流れが何がなんだかわからない!」。うん、編集の乱暴な総集編みたいだよね。

 「敵と味方が全然わかんない!」。おいおいわかるんじゃないかな。

 「1話より2話の方がひどくなりそうだ!」。うーん…だいたいのアニメはそうなんだけどね。

 「昭和を汚す気か!って感じだよ、魔界大冒険もそうだし宇宙開拓史だって、昔の歴史をメチャクチャにするようなことは絶対してほしくない」

 ちょっと待て! 何だよ「昭和を汚す」って? お父さんはそんな言葉使ったことないよ! おまえ、7歳とかいって30ほどサバよんでるだろ。それとも中年オタクの霊でも取りついたのか?

 しらふの息子の情け容赦ない毒舌に、酔いも吹っ飛びました。

プロフィール

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小原 篤(おはら・あつし)

1967年、東京生まれ。91年、朝日新聞社入社。99〜03年、東京本社版夕刊で毎月1回、アニメ・マンガ・ゲームのページ「アニマゲDON」を担当。09年4月から編集局文化グループ記者。

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