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スカイツリー砲、発射?!

2011年1月24日

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写真:「西町文庫だより」vol.2(綜合印刷出版発行)拡大「西町文庫だより」vol.2(綜合印刷出版発行)

写真:ロカルノ映画祭で名誉豹賞を受賞した富野由悠季監督=2009年8月、小原写す拡大ロカルノ映画祭で名誉豹賞を受賞した富野由悠季監督=2009年8月、小原写す

写真:大勢の初詣客でにぎわう浅草寺から見えるスカイツリー=今年1月
拡大大勢の初詣客でにぎわう浅草寺から見えるスカイツリー=今年1月

写真:「スカイツリー砲」発射の瞬間! というのはウソで、初日の出です=本社ヘリから拡大「スカイツリー砲」発射の瞬間! というのはウソで、初日の出です=本社ヘリから

 とあるイベントで「西町文庫だより」というフリーペーパーをいただきました。「機動戦士ガンダム」の富野由悠季監督の鳥取市でのトーク(昨年10月)をふり返ったものですが、そこにアニメ評論家・藤津亮太さんの特別寄稿「取材現場で見た富野監督」が載っていて、その中で「富野由悠季監督を幾度か取材した経験のある新聞記者の言葉」を紹介していました。

 「監督はデコボコした壁のような人。だから同じボールを投げても、返ってくる方向は違ってくる」

 いやー、確か酒の席で藤津さんにそんなことを口走ったような気がするのですが、藤津さんはこれを、富野監督がインタビューの質問に答える時の独特の「ライブ感」をうまく表現したもの、と受け止めて下さったそうです。恐縮です。

 富野監督の取材で強く印象に残っているのは、1981年に新宿アルタ前広場で行われた劇場版ガンダムの宣伝イベント「2・22アニメ新世紀宣言大会」にまつわるお話をうかがった時。2009年秋のことです。この取材のひと月ほど前にご一緒したスイス・ロカルノ映画祭の感想も交えて、監督はガンダムについて、現在のアニメについて滔々(とうとう)と持論を述べて下さいました。このとき、「これからアニメの新世紀が来る」と高らかにうたいあげた30年近く前の宣言について、とあるアニメ評論家の言葉がフト頭をよぎり、こんな質問をぶつけました。

 「でも、新世紀なんて結局来なかった、と言う人もいますよ」

 監督は、キリッと鋭い眼光を私に向けてこう言いました。

 「本当の新世紀はこれから来る。30年なんて助走期間ですよ」

 この余りにカッコいい言葉に、私は心の中でガッツポーズ。瞬間的にいろんな声が頭を駆けめぐります。「新たな富野語録が今!」「30年なんて助走ですよ、偉い人にはそれが分からんのですよ」「やった、記事の締めはこの言葉でいける!(←さもしい記者根性)」

 「デコボコした壁」とも言いましたが、富野監督は「思考する運動体」というか「運動する思考体」なので、質問者がそれまでの流れと違う球を投げると、「岩鬼の悪球打ち」じゃありませんが、鮮やかな反射神経で目も覚める打球をかっ飛ばして下さることがありまして、これはその例の一つじゃないかと思います。記事「あのときアニメが変わった:1981年 新宿で『アニメ新世紀宣言』」は09年10月17日朝刊文化面に掲載されました。もちろん記事の締めは、監督の言葉です。

 さて私が酒の席で、冒頭のような人様のお役に立てる話をいつもしているかというとほとんどそんなことはなく、本欄の「酔いどれアニメ視聴」のグダグダっぷりをお読みいただければ分かる通り、酒が入るとふらちフトドキ不謹慎な方向に針が振れてしまうのです。

 先日は、「ゴジラ」が復活するなら第1作公開から60周年の2014年じゃないかという話になり、友人のK君(某メーカー勤務)が「今度ゴジラが壊すとしたら何ですか? スカイツリーかな」と言ったので、ついこんな妄想を…。

 「ゴジラとスカイツリーじゃ身長差がありすぎるから、よっぽどゴジラをでかくしないと…。あ! スカイツリーが実は対ゴジラ決戦兵器だった、というのはどう? 『こんなこともあろうかと』真田さんが仕込んでいて、キムタクが撃つんだよ、スカイツリー砲をどっか〜ん!と」

 昨年暮れには、「宇宙戦艦ヤマト」や「あしたのジョー」に続いて何を実写版にしたら面白いか、なんて話になり、その場でひらめいたのがコレ。

 「腕っこきのフードコーディネーターを呼んで『アンパンマン』実写版は? つやつやの頭を割るとしっとりつぶあん。かまめしどんやてんどんまんからフワ〜と湯気が上がって、ご飯がおいしそう!っていう映画」

 問題はばいきんまんをどうするかだな、などと考えていると友人のI氏(某出版社勤務)が「実写にするなら、最初のアンパンマンがいいなあ」。

 「ああ、戦場に行ったりするシリアスな話なんですよね」。そこで私の邪悪な妄想がついスパーク(よいこのみんなは、このさきはよまないでね!)。

 「じゃあ、戦地で銃を頭に突きつけられて、バン! すると壁につぶあんがビシャッ!と」

 その場の一同「いやいやいや、それはちょっと…」。

 えー、アンパンマンごめんなさい。皆さんごめんなさい。酒の席のことなので許して下さい。

 というわけで、40歳過ぎても友達と飲んでオタクトークをするのは楽しいな〜というお話でした(違うかな)。

プロフィール

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小原 篤(おはら・あつし)

1967年、東京生まれ。91年、朝日新聞社入社。99〜03年、東京本社版夕刊で毎月1回、アニメ・マンガ・ゲームのページ「アニマゲDON」を担当。2010年10月から名古屋報道センター文化グループ次長。

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