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2011年8月22日
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小原篤のアニマゲ丼

女子中学生に語る アニマゲ記者の日常

文:小原篤

写真:職場体験学習に来た中学生(右)の取材を受ける筆者=朝日新聞名古屋本社拡大職場体験学習に来た中学生(右)の取材を受ける筆者=朝日新聞名古屋本社

写真:「のだめカンタービレの音楽会」に出演するバイオリニスト島田真千子さん(右)を取材しました=今年6月撮影拡大「のだめカンタービレの音楽会」に出演するバイオリニスト島田真千子さん(右)を取材しました=今年6月撮影

写真:落語家・快楽亭ブラックさん。名古屋で川柳川柳さんと二人会を開くというので取材しました=今年7月撮影拡大落語家・快楽亭ブラックさん。名古屋で川柳川柳さんと二人会を開くというので取材しました=今年7月撮影

 先日、中学生にインタビュー取材されました。弊社に職場体験学習に来た愛知県大府市の市立中学に通う女の子で、新聞社の仕事の内容を聞く相手として「文化関係の取材をしている記者を」とのご希望があり、私が呼ばれた次第。日ごろこのコラムを読んで下さっている方は「アンタが新聞社を代表していいの?」とご心配になるかも知れませんが、世の中にはいろいろな仕事をして食べている人がいることを知るための職場体験学習なのですから、いいんじゃないんでしょうか、たぶん。

 実は、この手のインタビューを受けるのはもう4度目か5度目。おいやめいが、仕事についてインタビューしてリポートを書けとかいう宿題を出されると、私に話を聞きに来るのです。新聞記者という仕事が珍しいのか、イメージしやすいのでしょう。

 セーラー服姿で私の前にちょこんと座っている今回のインタビュアーは「将来は報道関係の仕事がしたくて、テレビも好きだから」という理由で文化担当記者を取材相手に希望したそうです。それではインタビュー、スタート。

 「この仕事に就こうと思った理由はなんですか?」

 「子供のころから本を読んだり文章を書いたりするのが好きでしたが、大学の文芸サークルに入って同人誌にたくさん原稿を書いているうちに、文章を書くことを仕事にしよう、と考えるようになりました。大学に5年間いましたが、シャーロック・ホームズの研究やアニメの評論など合計で原稿用紙約2千枚弱くらいの量を書きました。それでもサークルでは当時3番目というくらい、そのサークルはみんな執筆量が多かったんです。書く仕事なら新聞記者、というのは単純な発想で、それしか思いつかなかったんです」

 ふふふ、「2千枚」という数字を聞いて目を丸くしています。私がいた頃は300〜400ページの同人誌を2カ月に1回のペースで出してましたからね。

 「作家やタレントのインタビューを書く時にはどんなことを心がけていますか?」

 「ここに、『中学生日記』で教師を演じている風間俊介さんにインタビューした私の記事があるので、例としてお見せします。俳優さんの記事を書く時は、その人がどんな人柄で、どんな魅力があって、それが役を演じる上でどんな風に生かされているかを書こうと心がけています。たとえばこの記事に『童顔はそのまま。親しみやすい笑顔で生徒の中に入っていく』とありますね、こんな感じです」

 「1日のスケジュールを教えて下さい」

 「記者には決まったスケジュールがありません。私の場合は出社がだいたい午前10時過ぎで、もう少し遅い時もあって、終わるのもまちまち。映画とクラシック音楽の担当なので映画の試写を見たりコンサートに行ったり、合間に取材したり記事を書いたりしています。家に帰っても夜中までアニメを見たり映画のDVDを見たりしますが、これは趣味でもあり仕事でもあり…どっちかわかりませんね」

 いやー、おいやめいにも同じような説明をしましたが、全然まじめな仕事らしくなくて申し訳ないようなこそばゆいような。リポートに書くには面白いでしょうが、青少年の健全な仕事観の育成に役立てるのかしら。でもマンガもアニメも映画も、落語もクラシックも、趣味がことごとく仕事になっちゃったんだからしょうがない。

 「勉強も趣味も、吸収したものすべてがどこかで仕事の役に立つというのが記者という職業の面白さです。英語も海外の映画祭で取材する時に役に立ちましたよ、下手くそな英会話ですけど」とフォローフォロー。

 そんなこんなで、「記事を書く時に一番気をつけることは?」「やりがいを感じる時は?」などの質問に答えて、約1時間のインタビューは無事終了。さてどんなリポートになるんでしょうねぇ。

 実は、仕事についてしゃべらされる機会はほかにもいろいろあって、会社説明会に引っ張り出されて就職活動中の大学生さんたちに話をしたり、東アジア各国のマスコミで働く記者さんたちが弊社に研修に来た時に「日本でアニメがどう報じられているか聞かせてくれ」と請われたり。「マスコミとアニメ」というテーマで卒論を書くという学生さんも来ました。注目を浴びてる分野を担当しているので、こんな役目が回ってきてだいたい同じようなことをしゃべるのですが、彼らの心の中にどんな記者像が刻まれたのか、知りたいような知りたくないような。

 え、今度は大学で講演してほしいって?! 11月に? それは大変……がんばります。

プロフィール

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小原 篤(おはら・あつし)

1967年、東京生まれ。91年、朝日新聞社入社。99〜03年、東京本社版夕刊で毎月1回、アニメ・マンガ・ゲームのページ「アニマゲDON」を担当。2010年10月から名古屋報道センター文化グループ次長。

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