6月10日、村上春樹さんの新作小説「1Q84」がベストセラーとなっている。写真は2月、エルサレム賞の授賞式で(2009年 ロイター/Baz Ratner)
[東京 10日 ロイター] 「海辺のカフカ」などの作品で知られる村上春樹さんによる5年ぶりの新作小説、「1Q84(いちきゅうはちよん)」(全2巻)がベストセラーとなっている。
英作家ジョージ・オーウェル著の「1984年」をほうふつとさせるタイトルの同書は、1984年の東京が舞台。約2週間前に発売されたが、現在多くの書店で売り切れ状態になっており、その人気は音楽界やオーウェルの「1984年」の売り上げにも飛び火しているという。
月末までには100万部以上が全国の書店に並ぶ見込みで、出版元の新潮社では「文芸作品としては異例の数字」だと話す。
同社広報宣伝部は「部数的にはもっと売り上げる書籍もあるが、文芸作品では5万部売れればベストセラー、10万部なら大ベストセラーと言える」と前置き、「発売から10日間でこの数字というのは非常に速いペースだ」と語った。