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M・ジャクソン並みのスター誕生、ネット時代には不可能か

2009年7月11日

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 7月8日、M・ジャクソン並みのスターの誕生はネット時代には不可能か。写真はタイム誌の特別追悼版。タイム誌提供(2009年 ロイター)

 [ニューヨーク 8日 ロイター] 先月25日に急死した米歌手マイケル・ジャクソンさんに世界各地で哀悼が捧げられる中、数限りないエンターテインメントの選択肢が与えられているインターネット時代には、ジャクソンさんのような世界的スーパースターが再び誕生することへの疑問が一部の批評家の間で出ている。

 ジャクソンさんの突然の死は、あふれるような賞賛をもたらした。1982年のアルバム「スリラー」は史上最高の売上枚数を誇る。私生活のスキャンダルは、ファンや一時は冷静さを失っていた人々にとって、もはやどうでもよいことになったようだ。

 南カリフォルニア大学のジョナサン・タプリン教授は「動画共有サイト『ユーチューブ』の世界では、マイケル・ジャクソンの『スリラー』が全世界に与えたような影響をもたらすことは出来ない」と指摘する。

 タプリン教授は以前、テレビや映画のプロデューサーをしており、コンゴやガボンなどを訪れたとき、ラジオから聞こえてきたのは、すべてマイケル・ジャクソンの曲だったと話した。

 インターネットは世界を新たな方法でつなぎ、無名な人を一瞬にしてスターにすることが出来る。英国のオーディション番組での映像がユーチューブに投稿され、一夜で「国際的スター」になったスーザン・ボイルがその一例だ。

 だが、そんな名声はつかの間で、すぐにほかの誰かが取って代わる。「何千人ものスーザン・ボイルが現れるだろう。しかし、マイケル・ジャクソンやビートルズが現れることはないだろう」とタプリン教授は言う。

 ケーブルテレビやインターネットが登場する以前は、数千万人が同じ人気番組を定期的かつ同時に視聴していた。現在はインターネットによって情報がはんらんし、情報の受け取り手も個人単位になっている。

 <M・ジャクソンですら困難な時代に>

 音楽ケーブルテレビ局のMTVも以前のようにゴールデンタイムに何時間もビデオを流すことはなくなった。インターネットの出現で、誰でも音楽やビデオをネット上に流すことが出来るようになった。ニューヨーク・タイムズ紙のデビッド・シーゲル氏は、マイケル・ジャクソンが得たような名声の時代は終わりを告げたのだろうと書いた。

 シーゲル氏は「だからこそ、マイケル・ジャクソン自身も最近はマイケル・ジャクソンでいることが難しくなっていた。無限に与えられる選択肢は悲しさも伴う。本当のスーパースターの出現が存在しなくなることを意味するかもしれないからだ」という。

 ジャクソンさんは生涯で13のグラミー賞を獲得し、アルバムの売り上げ枚数は推計7億5000万枚に上る。

 復活への態勢を整えていたさなかの訃報だが、ピークは亡くなるずっと前にあったようにみえる。ここ数年は、音楽よりも、奇妙な振る舞いや子どもに対する性的虐待の容疑を晴らそうとする闘いが主に伝えられていた。

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