2011年4月7日13時49分
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[北京 6日 ロイター] 反戦などのメッセージ性の強い楽曲で知られる米ベテラン歌手ボブ・ディランが6日、北京工人体育館で中国初のコンサートを行い、ファンから熱狂的な歓迎を受けた。
ただ、ディランはおよそ2時間にわたる公演で、「時代は変る」など中国政府を刺激する恐れのある曲は一切歌わなかった。「見張り塔からずっと」を披露し観客からスタンディングオベーションを受ける場面があった一方、およそ5000人の観客に対して直接語りかけたのは、バンドの紹介のみにとどまった。
コンサートを見に来た北京の弁護士(30)は、「政治が理由で多くの曲が歌われなかったので少しがっかりした」と述べた。
コンサートの主催者は、昨年にディランの中国公演を実現させようとしたが当局の許可が下りなかった。今回は「承認された内容の範囲」で公演を行うことを条件に許可が下りた。
ディランは今週、上海でもコンサートを行う予定。