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「はだしのゲン」原画、広島へ 作者が平和記念館に寄贈

2009年12月10日

写真中沢啓治さん写真中沢啓治さんが広島平和記念資料館に寄贈する「はだしのゲン」の原画の一つ

 被爆後の広島が舞台の自伝的作品「はだしのゲン」で知られる漫画家、中沢啓治さん(70)=埼玉県所沢市=が、「ゲン」を含む全作品の原画を、故郷・広島市の広島平和記念資料館に寄贈することを決めた。中沢さんは「こつこつ書いてきた作品と、そこに込めた思いを多くの人に見てもらえれば、漫画家冥利(みょうり)に尽きます」と話している。

 寄贈するのは、デビューした1963年以降に発表した58作品の原画をはじめ、映像化された作品のフィルム、紙芝居などで、段ボール箱約30個分に及ぶ。中沢さんは長く自宅で保存してきたが、劣化の恐れが出てきたことから今秋、同館に寄贈を申し出た。大部分の資料は今月5日に広島へ発送した。

 94年から同館に寄託していた「はだしのゲン」の原画2735枚の所有権も同館に移す。白内障に伴う視力の衰えで今年執筆を断念した「はだしのゲン」の続編の未発表原画も追って寄贈するという。

 6歳で被爆し、父と姉、弟を亡くした中沢さんは66年、母親の死をきっかけに原爆をテーマにした作品を描き始めた。73年に連載を始めた「はだしのゲン」は単行本の累計発行部数が650万部を超すベストセラーで、10カ国語以上に翻訳されている。

 同館は寄贈された資料類を今後、企画展などで公開する方針だ。担当者は「大変貴重な資料。平和のために有効活用していきたい」と話す。(加戸靖史)

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