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「涼宮ハルヒ」舞台高校の憂鬱 落書き・校舎に侵入…

2010年6月11日

写真兵庫県立西宮北高校の西門。アニメの背景として登場するため、多くのファンが撮影に訪れる=兵庫県西宮市写真アニメにも登場する階段=兵庫県西宮市

 兵庫県西宮市の県立西宮北高校が、映画にもなった人気アニメ「涼宮(すずみや)ハルヒの憂鬱(ゆううつ)」の舞台のモデルとなり、国内外のアニメファンから熱い視線を浴びている。ただ、「聖地」とあがめるあまり、校舎内に入り込んだりグラウンドに落書きしたりするファンもいる。高校は敷地への立ち入りを禁じる文書をホームページに掲載し、ファンに理解を求めている。

 六甲山系の山すそ。市街地を見下ろす高台に校舎は立つ。アニメの原作者、谷川流(たにがわ・ながる)さんの出身校で、主人公たちが通う「北高校」のモデルだ。高校や周辺の街並みがそのまま作品に登場する。

 「熱狂的なファン」という京都大大学院の男性(24)は、埼玉県に住んでいた2006年と07年に2回、夜行バスを使って西宮北高校に来た。「現実とバーチャルの世界が曖昧(あいまい)になって、自分がアニメの世界にいるような気分になれた」と語る。

 高校によると、訪れるファンの多くは30〜40代の男性で、1人で来るケースがほとんど。関東の大学生も目立つという。多くは敷地には立ち入らず、校門や校舎を撮影したり、学校周辺を散策したりして帰る。だが「聖地に来た。校内で撮影させてほしい」と訴え、断ると「トイレだけでも貸して」と食い下がるファンもいるという。トイレも、作品に出てくるものと同じデザインだからだ。

 昨年6月には、グラウンドの中央にラインマーカーで、大きく「SOS」と書かれているのを教諭が見つけ、警察に届け出た。作品中にも、涼宮ハルヒが校庭に落書きをするシーンがある。その3カ月後には、棒のようなもので大きく「ハルヒ命」と地面に落書きされていた。

 今年4月には、外国人の男性が勝手に校舎の屋上へ行こうとしているのもみつかった。高校の公式ホームページは月平均1万アクセスを記録し続けている。

 高校側も県もファンを拒んでいるわけではない。

 県は09年8月、県内にあるアニメの舞台やご当地グルメなどを紹介するホームページ(http://hyogotsucool.seesaa.net/)を立ち上げ、西宮周辺が「涼宮ハルヒの憂鬱」の地元であることもアピールしている。今後は民間企業などと協力してアニメの「聖地」を巡るツアーも計画しているという。高校も「できることは協力していきたい」と前向きだ。

 アニメを全話みたという同校の松永牧夫・事務長(52)は「作品はおもしろくて、もし私が高校生だったらドキドキすると思う。卒業生が作家として活躍していることは生徒たちにも良い刺激になる。ファンの人たちには静かに見守っていてほしい」と話す。(山崎聡)

     ◇

 〈涼宮ハルヒの憂鬱〉 男性作家・谷川流のライトノベルを原作とした学園アニメ。原画作者はイラストレーターのいとうのいぢ。女子高校生の涼宮ハルヒが、学校で「SOS団(世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団)」というクラブを立ち上げ、他の生徒たちが次々に非日常的な出来事に巻き込まれていくストーリー。原作は9巻で累計600万部を売り上げた。国内では2006年と09年にテレビ放映されたほか、米国や欧州、シンガポールなどでDVDが販売されている。今年2月から、映画「涼宮ハルヒの消失」が全国で順次公開されている。

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